霊園・寺院が永続的に遺骨を管理・供養してくれる永代供養墓は、比較的新しいお墓のスタイルです。 少子高齢化や核家族化が進む現代のニーズに合っていて、近年人気を集めていますが、安易に選択して後悔する方も少なくありません。
この記事では、永代供養墓を選ぶ5つのポイントをご紹介。失敗を防ぐために知っておきたい知識やチェックリストもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
永代供養墓の選び方!5つのチェックポイント
永代供養墓の選び方1.立地
永代供養墓を選ぶ際、まず考えなければならないのは立地条件です。「お墓参りをしてもらう必要はないのでどこでもいい」という声を聞くこともありますが、生前に申込む場合などはとくにその場所と縁ができるわけですから、足を運ぶ機会もあることでしょう。自宅からその場所までの距離は近いに越したことはありません。また、納骨のことを考えても、居住地からアクセスしやすい場所にあることが望ましいといえます。
車を利用する場合は、お彼岸やお盆時期の渋滞状況を確認しておくことが大切です。また、高齢になり車の運転が困難になった場合でも、公共交通機関(電車やバスなど)が利用できる立地だと安心です。
お墓周辺の環境は、住宅地や商店街のほか、自然豊かな山林地帯や川沿いエリアなどさまざまですので、自分が納得できる立地を探すことをおすすめします。施設に向かう途中に階段や坂道勾配があるかどうか、車の往来の状態などもチェックしておきたいポイントです。
永代供養墓の選び方2.費用
永代供養墓にはさまざまな形態があり、それぞれ納骨方法や供養の仕方なども異なっています。単に費用の大小だけで判断するのではなく、受けられるサービス内容と照らし合わせた上で判断することが大切です。一人で申込む場合や、夫婦で申込む場合など、申込者の単位による費用の違いがあるほか、施設を維持・管理するための管理費がかかる場合もあります。供養に関するオプション設定なども施設によって異なりますので、それらをチェックした上で検討することをおすすめします。
また、支払方法についても、年間一括・3年一括など施設によってさまざまですので、事前に確認をする必要があるでしょう。
永代供養墓の選び方3.施設・設備
永代供養墓は、その規模もさまざまです。お墓の大きさはどれだけ納骨できるかによって変わってきますが、利用者にとって重要なのはお墓の大きさではなく、納骨される場所はどうなっているのか、納骨者名を刻字する墓誌はどのようなものか、といった中身であることが多いです。外観の規模だけで判断するのではなく、施設内部の様子や周辺の付帯設備などもしっかり確認しておきましょう。
特に、法要施設(本堂、礼拝堂)は寺院ではほぼ100%備えていますが、公営・民営霊園ではまちまちです。供養に関しても、春秋のお彼岸・お盆時の年3回、祥月命日に年1回、毎日など回数が異なりますので、法要や供養がどのように執り行われるのかは確認をしておきましょう。
永代供養墓の選び方4.種類・形態
永代供養墓にはさまざまな形態が存在するため、選ぶ際のポイントも一つではありません。永代供養墓は大きく「永代供養墓」、「納骨堂」、「樹木葬」という3タイプに分けられますが、その中でもさまざまな形があるため、お墓の形態を選ぶ際には何を優先的に考えるのかをあらかじめ整理しておきましょう。 納骨形式に関しても、骨壺のまま納めるものと、骨壺から遺骨を取り出して納めるものがあり、骨壺での安置期間も場所によって異なります。そのほか、供養の方法などについても同様にさまざまな形があります。
永代供養墓の選び方5.経営主体
永代供養墓を管理・運営している経営主体は、その多くが寺院もしくは霊園となっており、永代供養墓の経営主体によって宗教的な条件なども異なってきます。「供養」という言葉には宗教的な意味が含まれますが、宗教不問のところもあれば、特定の宗旨・宗派に帰依することを条件にしているところもあります。申込者の宗教的な条件がどうなっているのかという点は、最初に確認しておきたいポイントの一つです。
永代供養墓の選び方チェックリスト一覧
1.立地
- □自宅からの距離
- □公共交通機関を利用した場合の所要時間(路線、乗換回数、時刻表など)
- □車でのルートと所要時間(お彼岸・お盆時の渋滞状況など)
- □徒歩ルートの状況(階段や坂道の勾配、車の往来など)
- □周辺環境(周辺エリアの雰囲気、近隣商店など)
2.費用
- □申込費用に含まれるもの(永代使用料など)
- □別途必要になるもの(管理費、布施など)
- □申込者の単位(一人、夫婦、家族など納骨数の制限
3.施設・設備
- □お墓の造り(永代供養墓、納骨堂、樹木葬など)
- □外観・形式(合葬式、個別式、集合式など)
- □納骨スペース(形態、大きさ・広さ、納骨方法など)
- □墓誌(個別墓誌、集合墓誌など)
- □付帯設備(本堂、法要室、休憩所、バリアフリー状況など)
4.経営主体
- □宗教・宗派の制限(宗教不問、在来仏教であれば宗派不問、宗派に帰依、要入檀など)
- □墓所管理者との相性
5.供養の方法
- □納骨期間(はじめから合祀、3回忌/13回忌/33回忌まで個別、希望年数まで個別など)
- □法要の回数(春秋のお彼岸、お盆の年3回、祥月命日に1回、毎日など)
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そもそも永代供養墓とは
永代供養墓とは、遺族の代わりに霊園・寺院が遺骨を管理・供養するお墓。
お墓を管理する手間が省けて、後継者も不要なため、残された遺族の負担を大きく減らせます。一般的なお墓より低コストですし、生前に本人が購入しておけば、金銭的な負担もかかりません。
一方、合祀されると遺骨を取り出せなかったり、家族の理解が必要だったりする側面があるので、慎重な選択を求められます。
永代供養墓の種類と費用相場
永代供養にかかる費用は5万円〜150万円と幅広く、お墓の種類によって大きく変動します。
他人と遺骨をまとめて埋葬する合祀墓は、もっとも安価で相場は5万円~30万円。個々に区画や墓石が設けられる個別墓は50万円〜150万円と高額になります。墓標は共用で納骨スペースが区切られている集合墓は20万円~60万円と、合祀墓と個別墓の中間の価格帯です。
また樹木を墓標とする樹木葬や、遺骨を建物内に安置する納骨堂にも永代供養つきのお墓があります。樹木葬は5万円~150万円、納骨堂は10万円~150万円が相場です。
全国の永代供養墓ランキング
全国の永代供養墓のランキングをご紹介します。永代供養墓をご検討の場合は参考にしてみてください。