石材店は、墓石などの加工や販売を行っているお店です。大切な方が亡くなった際は、葬儀に目が行きがちですが、石材店との付き合いについても考えておく必要があります。石材店は、お墓の彫刻や建立だけでなく、納骨や法要、墓石が壊れた際の修繕などさまざまな面でお世話になる存在です。
石材店と一口に言ってもその数はとても多く、どこを選べばよいか判断に困ってしまいます。価格や契約などのハード面だけでなく、工事はきちんとしているか、彫刻や字彫りなどの希望に丁寧に応えてくれるかなど、ソフト面でも安心できる業者を選びたいところです。そこで、ここでは信頼できる石材店を選ぶポイントについてご紹介します。
お墓を買う際の窓口、石材店
石材店とは、墓石などの加工や販売を行っているお店です。
お墓を購入する時だけでなく、建立した後も墓石の修繕をお願いしたり、納骨や法要の際に関わってくるため石材店とのお付き合いは長く続くことになります。
そのため、石材店は慎重に選ぶ必要があります。石材店はあまり身近な存在ではないかもしれませんが、地域に根付いた個人経営のお店から、大手の会社までさまざまです。まずは、石材店を選ぶ際のポイントをご紹介しましょう。
エリアから石材店・墓石販売店を探す
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石材店を選ぶポイント
話をきちんと聞いてくれる
こちらの要望や状況をじっくり聞いた上で、意向を汲み取った提案をしてくれるかどうかが、いい石材店を見分けるポイントの一つと言えます。
不明点があれば遠慮せず石材店に質問してみて、わかりやすく説明をしてくれる石材店を選びましょう。
難しい用語を使ってきたり、しつこく一方的な営業をしてくる石材店は要注意です。こちらの話をきちんと聞いてくれて、親身になって質問に答えてくれるところを選ぶことをおすすめします。質問に対して曖昧な表現をせず、十分に説明してくれるかもチェックしましょう。
石材(石種)の特長、施工方法や途中経過についても説明してもらうとよいでしょう。
石材や墓石について詳しい
石材店なのに、石材や墓石についての知識があまり無い石材店は、信用できない場合が多いです。
墓石に使用される石材は、原産国や地名、銘柄や等級などさまざまで、それによって価格や品質がかなり大きく変わってきます。石について詳しく説明してくれるかどうか、専門的な知識を持っている人がいるかどうか、石材の品質表示を正確にしているは重要です。
石材は、取れる産地によって色や材質、耐久性などに違いがあります。ただ知識をひけらかして、高級な石材を勧めるのではなく、墓石を建てる場所に合った石材をすすめてくれる石材店がおすすめです。
見積書や契約書がある
価格の明確な見積書を出してくれるか確認しましょう。内容が明確であり、石の種類がきちんと書かれており価格も明確に提示されているかチェックしてください。口頭での説明だけではなく、しっかりと書面にしてもらうことが大事です。完成予定図を作成してもらうとより安心です。
話が進み契約することになった際には、必ず契約書を交わしてください。トラブルを防ぐためにも契約書は必要なものです。
実物の見学ができる
できれば実際にその石材店が手掛けた墓石の見学をしましょう。
石のサンプルをみせてくれる石材店もありますが、サンプルだけでなく実際の墓石を見せてもらうことでイメージしやすくなります。見学させてもらう場合には、新しいものではなく3年以上経過したものが良いでしょう。時間の経過によって、きちんとした仕事がなされた物であるのか確認することができます。
また、お墓の建立・施工において重要となるのが基礎工事です。表には見えない部分ではありますが、これがしっかりしていないとお墓は長持ちしません。地域や土地の特性によって工法も変わるため、墓地の地質なども含めてよく理解している石材店かどうか、基礎工事について質問をして確認してみてもいいかもしれません。
アフターサービスがある
墓石は一度購入したら、頻繁に買い替えをするものではありません。長く使うものですから、アフターサービスや保証の有無は重要です。
アフターサービスや保証の具体的内容については、あらかじめ石材店に確認しておきましょう。
口頭での「安心サービス」など曖昧な保証の場合、後々のトラブルにもなりかねませんので、口頭での約束ではなく文書に残しておくことが大事です。また墓石は、購入者本人だけでなく子どもや孫の代にもかかわってくるので、必ず保証書を作成してもらうようにしましょう。
近くに店舗や展示場がある
店舗が近くにあれば、気軽に立ち寄って相談することもできますし、何か困ったことがあれば現地の霊園まですぐに飛んできてくれます。
品揃えの豊富な展示場をもつ石材店では、たくさんの実物大の墓石を見てイメージを喚起することができます。
また、長く地域に根ざして活動している石材店は、それだけ信用に見合う仕事をしてきたといえますので、社歴のチェックもしておきましょう。
地元密着型の石材店では、悪い噂があれば事業を継続することが困難になることも判断基準の一つになります。
過度な値引きをしない
大幅な値引きがある場合は、要注意です。選ぶ際に価格も重要ですが、簡単に値引きに応じる場合には、もともとの価格設定を高くしている可能性もあります。不良品の場合や手抜き工事をする危険性もあるので、注意しましょう。
その他にも
業界団体への加盟している、 「お墓ディレクター」資格を持っている社員が(多数)いるなども、いい石材店を選ぶポイントです。参考にしてみてください。
いい石材店を見つけるためには、2~3店に当たってみるのが良いでしょう。店舗に出向いて、その会社の雰囲気や、社長、社員の人柄を確かめるといろいろと分かることがあります。
また、その石材店が建てたお墓を見せてもらいましょう。工事過程の写真(特に見えなくなる所)を見せてもらい、自分のお墓の時にも撮ってもらうようしましょう。
霊園の種類と石材店の関係
お墓を購入して墓石を建てたら、お墓の管理はお寺や霊園管理者が行います。
寺院墓地の場合
お寺の境内などある墓地を「寺院墓地」と言います。寺院墓地を管理するのは、土地の所有者である寺院の住職ということになります。寺院墓地を建てるためには、その寺院の檀家になることが前提となり、住職とも深くお付き合いをすることになります。ご自身で頻繁にお掃除に行ければよいのですが、なかなか難しい方が多いので、お寺の住職や僧侶の方に行っていただく事になります。
寺院墓地を建てる場合、そのお寺と関係のある石材店に依頼するのが一般的です。
公営霊園の場合
都道府県や市町村などが管理・運営を行っています。敷地の管理は、市区町村の職員や委託職員が行っている場合がほとんどです。
どの石材店に依頼してお墓を建ててもかまいません。ただし、区画の種類によってお墓の形、高さなどに制約がある場合もあります。
民営霊園の場合
寺院などから霊園の経営母体からの委託を受けて、石材店などの民間企業が運営・管理を行っています。石材店や民間企業の社員が管理します。
お墓の建立は、霊園の運営・管理を行っている石材店に依頼します。複数の石材店が管理・運営している場合、それらの石材店の中から選びます。
お墓の区画を探す際にも石材店に頼むの?
指定石材店制度について
民営霊園などでは墓石を建立する石材店を、霊園が規則で指定する石材店の中から選ばなければならないのが一般的です。これを指定石材店制度といいます。
民営霊園では、寺院など霊園の経営母体から運営・管理を委託されている石材店が、購入者の募集や、墓石の販売も合わせて行っています。
そのため、民営霊園などでお墓を探す時には、お墓を選ぶということは、その物件を扱っている石材店を選ぶことになります。
墓地、霊園を選ぶときのポイント
場所・立地
お墓参りに行くためにも、交通の便がよい場所を選ぶと便利です。駅から近い霊園が良いのか、駐車スペースが広いかなど、便利さや環境をチェックしましょう。交通の便よりも静かで落ち着いた場所をお好みの方は、少し街中から離れた場所を探すとよいでしょう。何を重視して選ぶか、よく考えて選ぶことが大切です。
宗教や宗派
墓地や霊園によって、特定の宗旨、宗派の人でないと購入できない場合があります。どの宗教でも構わないという霊園もあるので、購入前に必ず確認しましょう。
価格・管理費
お墓を建てる場所によって、当然のことながら価格が異なります。
区画の広さや場所によって、永代使用料、管理費が必要です。また開眼供養の際や納骨の際にも費用がかかります。墓地や霊園の管理者に、費用について内訳と総額を確認してください。
環境、日当たり
長きに渡り管理することになるので、日当たりや風通し、水はけのよさなどチェックして下さい。
管理体制
普段の墓地や霊園の管理は、管理人が行います。管理体制が整っていない場所は、掃除が行き届かず荒れてしまう可能性があります。お墓は、良い環境を保つ必要があるので、管理体制の確認は必ずしましょう。
石材店のタイプ・規模
一言に石材店と言っても、規模の大きさやタイプもさまざまあります。自分に合った石材店を選びたいものです。
石材店のタイプは、大手石材店、家族経営の石材店などがあります。石材店のタイプや規模で良質な石材店であるか判断することはできません。
大手石材店の特徴としては、販売実績が明確であることや保証やアフターサービスも充実している場合が多いでしょう。
家族経営の石材店の場合、地域に根付いている場合が多く、質問や疑問点について親身になって回答してくれる場合が多いでしょう。
またインターネットなどで石材店を選ぶ場合、大手の石材店も家族経営の石材店も、会社の規模に関係なく同じ条件の下で探すことができます。
サイトによって正しい情報が記載されているのかどうかの判断は難しいところですが、時間や場所を選ばずにじっくり考えたり選んだりできる点もメリットです。口コミ情報を得られるものもあります。
石材店に相談するタイミング(納骨までの流れ)
葬儀が終わると、納骨までの間は骨壷を安置します。納骨は四十九日の法要後に行うのが一般的です。地方によっては葬儀の当日に納骨する場合もあります。納骨の日程は、お寺や石材店と相談することになります。
1.菩提寺に連絡
法要をしていただくために、まず菩提寺に連絡をして日程などを決めましょう。家族や親戚が集まりやすい週末に行うことが多く、早めに予約をしないと取りづらい場合があります。塔婆が必要な場合は相談しておきます。
2.字彫りの依頼
お墓に戒名などを彫る場合には、石材店に連絡します。2~3週間の余裕があると安心です。
3.石材店に納骨式に来てもらう依頼
納骨をするためには、石を動かす必要があるため、石材店の人に来てもらう依頼をしましょう。
4.参列の連絡
納骨式の日時が決まったら、参列者に日程の連絡をします。
5.お供え・書類の準備
お花や果物、お酒など故人の好きなものを準備しましょう。
6.書類の準備
納骨には、遺骨埋葬許可証必要です。許可証には、火葬許可書に火葬執行済みと記載されているか確認しましょう。霊園や墓地を利用する方は、お墓や納骨堂の使用名義人の使用許可書、印鑑も必要です。
7.引き出物
参列者に渡す引き出物の準備をしましょう。納骨式の後に食事の場を設ける場合には、食事や食事処の手配もしてください。
アフターサービスも建てた石材店に
お墓を建て、納骨法要が終わっても、それですべてが終わるわけではありません。
その後の回忌法要や日ごろのお手入れなどアフターケアも重要です。長く使うお墓は、アフターケアが充実している石材店を選びましょう。
石材店の探し方
石材店は、まず霊園や墓地の指定のお店があるのか、確認しましょう。
指定がある場合には、その中から選びます。石材店とは長いお付き合いになるので、ご自分で信頼できるお店を選びましょう。
また、業界団体に加盟しているかどうかも参考になります。
全国・地域には石材組合など大小さまざまな業界団体があります。業界団体に加盟することで、相互交流・学習などを通し、石材店の質の向上をはかっています。万が一の際にも、組合内でフォローしてくれることもあります。
石材店を賢く利用しよう
お墓の条件を伝えて、情報を入手しよう
お墓を置く区画の広さや石の色、材質、好みを伝えて良いお墓を選ぶために情報を入手しましょう。
お墓のことなら何でも気軽に相談できる
お墓の相談は、専門家にするのが一番です。話しやすく親身になって相談できる石材店をえらびましょう。
頼むなら、信頼できる会社・担当者に
専門知識がしっかりとあることはもちろんですが、それだけでは長いお付き合いはできません。信頼できる担当者がいる石材店を選びましょう。
お墓のプロフェッショナル“石材店”
石材店は、お墓の専門家であり、縁の下の力持ちです。
全国には大小何万という石材店があります。地域によって人気の石種や施工の方法が異なるように、全国の石材店にもそれぞれ個性があります。「大手=いい石材店」というわけではありません。
小さいところの方が、細かいことまで親身になって相談にのってもらえたりします。
まずは、あなたの自宅やお墓がある地域から近くの石材店を探して、コンタクトしてみてください。