曹洞宗のお墓 – 特徴とお墓参りの方法/墓所のご案内

曹洞宗大本山 永平寺 祠堂殿
曹洞宗大本山 永平寺 祠堂殿

曹洞宗とは、お釈迦様を本尊として仰ぐ禅宗の一派です。

では、そのお墓の特徴や、お墓参りで心がけたいマナーをご存じでしょうか。また、お墓に刻まれる文字やお供えの花、お線香の本数には厳格な決まりごとがあるのでしょうか。

お墓はご先祖様が眠る大切な場所です。失礼のないようお参りするため、マナーを知っておくことは大切です。この記事では、曹洞宗のお墓の特徴や霊園の選び方、お墓参りの仕方などについてご紹介していきます。

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曹洞宗とは/本山・教え

曹洞宗は中国の禅宗五家のひとつで、日本仏教では禅宗に分類される宗派です。

日本における曹洞宗は、鎌倉時代に道元という禅僧が宋よりもたらしたことで始まりました。福井県にある「永平寺(えいへいじ)」と、横浜市にある「總持寺(そうじじ)」を二大本山としています。

曹洞宗の教えは、「ただ座って座禅をすることで、悟りの姿へと近づく」というものです。これは「南無釈迦牟尼仏(お釈迦様)」が座禅の修行により悟りを開いたことに由来します。曹洞宗の座禅は「只管打坐(しかんたざ)」といい、悟りを得るために座禅をするのではなく、ただ座り続けて自己を見つめます。その姿こそが悟りの姿、仏に最も近いと考えられたためです。

日常生活でも使われる「ひたすら」という言葉を漢字に直すと「只管」となります。実は「ひたすら」という言葉は、曹洞宗の教えである「只管打坐」から生まれました。

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曹洞宗のお墓の特徴

お墓に刻まれる文字

曹洞宗のお墓は、円相と呼ばれる印を刻む特徴があります。これは「仏・悟り・完全」を意味し、禅宗において悟りの象徴とされています。丸い印を墓石に刻むことで、故人が成仏し仏に変わったことを表しています。

また、お墓には他の宗派と同じように、「○○家先祖代々」や「○○家先祖累代」と刻まれます。本尊として仰ぐ「南無釈迦牟尼仏」または「南無釈迦如来」と入れることもあります。

とはいえ、近年ではお墓のデザインも多様化しており、そういった慣習にとらわれないお墓も増えています。

五輪塔

お墓が五輪塔(ごりんとう)の場合は、梵字(ぼんじ)を刻みます。

五輪塔とは円や三角、半円を象った5つの石で構成された墓石で、曹洞宗が開かれた当時に一般的な墓石でした。刻まれる梵字は「地」「水」「火」「風」「空」という文字です。仏教において宇宙を構成する要素を示しています。

五輪塔とは - 構造、歴史と成り立ち、お墓としての意義
現在、さまざまな形のお墓がありますが、その中でも昔から親しまれているお墓が「五輪塔(ごりんとう)」です。最古の五輪塔は900年近く前のものが確認されており、今も供養塔やお墓として利用されています。形は特徴的なものの、納骨方法は一般的なお墓と変わりません。 五輪塔はインドから伝わった五大という概念が元になっているため、宗派によっては梵字が刻まれています。 五輪塔と似たものとして、同じ供養塔である「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」があります。宝篋印塔は100年以上前に亡くなったご先祖様を奉るものですが、五輪塔は50年以上前に亡くなったご先祖様を奉る場合に使用するという違いがあります。 ここでは五輪塔の構造や歴史、お墓としての意義を解説していきます。
梵字とは – お墓やお位牌に彫られる梵字の意味
梵字とは、古代インド語を表す文字のことで、梵語(サンスクリット語)を書き表す際に用いた文字です。日本には、仏教の経典を書くのに使われた悉曇文字(しったんもじ)として、仏教の伝播にともなって伝えられました。今回は、梵字とはどのような歴史をもつ文字で、どのような意味で使われているのかなどについてご紹介します。

お墓の探し方、選び方

新しくお墓を建てようと考えたとき、まずは霊園を探す必要があります。予算や立地、環境など選ぶ基準はさまざまだと思います。

共通していえることは、実際に霊園・寺院に足を運び、霊園の管理者の方の雰囲気なども含め、自身の目で確認するようにしましょう。パンフレットやホームページの画像、人から聞いた話では、本当に自分にとって適した環境かどうか分かりません。最近では宗教・宗派不問の寺院霊園も増えていますが、その後の法要などは寺院の宗派に則って行う場合が多いです。

納骨堂・永代供養墓という選択肢

墓地の継承者や供養をする人が将来居なくなった場合に備えて、納骨堂や永代供養墓を考える人が近年増えています。各宗教・宗派の納骨堂もありますので、曹洞宗の納骨堂をお考えの方も検討してみてはいかがでしょうか。

新しくお墓を建てる場合と比べて安価ではありますが、納骨堂では個別に安置してくれる期間や管理の状況など、タイプにより金額が異なります。都心部であったり、個別納骨のタイプであったりすると高くなることが多いようです。

永代供養墓の場合、個別埋葬してくれる期間にもよりますが、10万円ほどから可能です。とはいえ毎年・毎月の管理費がかかる場合もあるので、よく確認してみることをおすすめします。

曹洞宗のお墓参りの仕方

曹洞宗では、お墓参りの仕方について特別な作法はありません。ここでは、一般的なお墓参りのマナーを確認しておきましょう。

一般的なお墓参りのマナー

複数人でお参りに行った場合、故人と縁の深い順にお参りをします。墓石に一礼し合掌、手桶にくんだ水を柄杓で墓石にかけます。水をかけた後は墓前で両手を合わせ、先祖や故人の冥福を祈りましょう。

お墓参りで唱える名号・念仏は宗派により異なります。曹洞宗では「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」です。

供花

曹洞宗における供花は、菊や蓮の花が一般的とされています。

とはいえ、必ずそれでなくてはならないことはなく、トゲがあったり香りがきつすぎない花であれば、故人の好きだった花などでも大丈夫です。生花が望ましいですが、枯れさせてしまうくらいなら造花のほうがよい場合もあります。本当に大切なのは、故人に対する供養の気持ちです。

お線香

お線香は1本を立てて置くのが作法とされています。

しかし同じ宗派でも僧侶によって考え方や作法が異なる場合もあります。こちらも故人を思う気持ちが大切なので、形式的なものにこだわらず、臨機応変に対応しましょう。

まとめ

この記事では曹洞宗の教えやお墓の特徴、お墓参りの仕方などをご紹介しました。
お墓に刻む文字やお供えの花、お線香の本数にも伝統がありましたが、いずれも厳格なものではなく時代に合わせて変化しています。

霊園・お墓・納骨堂を選ぶ際のご相談やお見積もり、ご不明点などはぜひお気軽にお問い合わせください。

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