お墓は、多くの方にとって一生に一度の大きな買い物。滅多に購入する機会がないので、お墓の値段や費用の内訳がわからない方は少なくありません。失敗・後悔しないお墓選びをするためには、値段構成や価格形態を理解して、きちんと購入計画を立てるのが大切です。
この記事では、お墓の値段と購入にかかる費用、詳しい内訳を解説。都道府県別・種類別に見たお墓の平均購入価格もあわせて紹介します。
お墓の値段はいくら?一般墓の平均購入価格
項目 | 平均購入価格 |
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一般墓の購入費用 | 平均149.5万円 |
永代使用料(土地利用料) | 平均47.2万円 |
墓石費用 | 平均97.4万円 |
2024年にいいお墓が実施した「第15回お墓の消費者全国実態調査」によると、一般墓の平均購入価格は149.5万円。平均購入価格のうち、永代使用料(土地利用料)は平均47.2万円、墓石代は平均97.4万円を占めています。
一般墓の購入でもっとも多い価格帯は100万円以上~120万円未満
こちらは、一般墓の平均購入価格を価格帯別に見たグラフです。
一般墓の購入でもっとも多い価格帯は「100万円以上~120万円未満」で12.4%。「140万円以上~160万円未満」が11.9%、「120万円以上~140万円未満」が11.7%と続いています。
過去5年間のお墓の平均購入価格
2020年(n=777) | 2021年(n=455) | 2022年(n=859) | 2023年(n=585) | 2024年(n=1620) | |
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一般墓 | 176.2万円 | 169.0万円 | 158.7万円 | 152.4万円 | 149.5万円 |
こちらは、過去5年間の一般墓の平均購入価格です。
2020年のお墓の平均購入価格176.2万円から、毎年ゆるやかにお墓の値段が下降。2024年のお墓の平均購入価格149.5万円と比べると、約25万円の金額差が生まれています。お墓の値段の目安として参考にしてください。
お墓の値段の内訳と費用相場
墓石の値段内訳 | 費用の相場 |
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永代使用料(土地利用料) | 約30万~100万円 |
墓石費用 | 約50万円~150万円 |
墓地管理費 | 約1万円/年間 |
お墓の値段は、主に永代使用料・墓石費用・墓地管理費、3つの内訳で構成されています。永代使用料は約30万円〜100万円、墓石費用は約50万円〜150万円、墓地管理費は年間1万円前後が費用相場です。
お墓の値段は、霊園・墓地の標準的な価格や最安値を前面に表記するのが一般的。最近は、インターネットで格安の墓石セットを販売している石材店もあります。ですが実際にお墓を建てるときは、霊園・寺院への永代使用料や年間管理費、開眼法要のお布施など、さまざまな費用が必要です。さらに区画や石の種類、石の使用量、形状、付属品などによって、お墓の値段は大きく異なります。
そのため、ネットやチラシ、資料だけでなく、実際に霊園・墓地に足を運んで確認するのが重要。建てられているお墓を見ながら、石の種類や金額の説明を受けておくと安心です。
お墓の永代使用料の内訳と費用相場
お墓を建てる土地を使用する権利を「永代使用権」、永代使用権を取得する費用を「永代使用料」と呼びます。
永代使用料の費用相場は、約30万円〜100万円。不動産(住宅)と同じように、立地やアクセスが良好で、希少価値があったり人気だったりする土地ほど、永代使用料は高くなります。
永代使用料は、墓石の建墓に関わらず、墓地を取得したときに霊園・寺院へ納入するのが基本。また、お墓の承継者(使用名義人)が変わっても、所定の変更手続きをすれば永代にわたって土地を使用できます。
ただし、長期間の管理費滞納や承継者不在などの理由から、使用権を取り消す霊園・寺院も存在します。つまり、お墓を継ぐ人がいないと、建てたお墓を維持できません。お墓を建てるときは、誰が継承するのか、継承者や跡継ぎについても考えておくのが大切です。
永代使用料は税金の対象にならない
永代使用料は、永代にわたって墓地を使用する権利を得るための費用で、土地の所有権はありません。土地を購入するのではなく、霊園・寺院から借りてお墓を建てるのです。
そもそも墓地は、都道府県や市区町村といった自治体から認可を受けた土地・場所しか利用できません。墓地を保有している公営霊園や民営霊園、寺院は、自治体の許可を得てお墓を建立しています。そのため、お墓を建てるときは、公営霊園や民営霊園、寺院に永代使用料を支払います。
お墓を建てた土地は、あくまで借りているので、所得税や相続税、固定資産税などの税金の対象にはなりません。また当然ですが、墓地として借りている土地を、他人に転売することはできません。
地域別に見たお墓の土地の平均面積
お墓を建てる土地の面積は、全国平均で1.44㎡です。ただ、面積当たりの永代使用料は都市部ほど高くなり、お墓の土地の平均面積も都市部ほど狭くなります。
主要な地域・都道府県別にお墓の土地の平均面積を見ると、東京都は0.63㎡、神奈川県は1.22㎡、埼玉県は1.30㎡と、全国平均より土地が狭いです。
なお、東日本の平均は1.42㎡、西日本の平均は1.49㎡。お墓を立てる場所で悩んでいる方は、地域・都道府県ごとの平均区画面積の違いを頭に入れておくといいかもしれません。
主な地域のお墓の平均区画面積
全国 1.44㎡
東日本 1.42㎡
西日本 1.49㎡
主な都道府県のお墓の平均区画面積
東京都:0.63㎡
神奈川県:1.22㎡
千葉県:1.76㎡
埼玉県:1.30㎡
愛知県:1.50㎡
大阪府:1.47㎡
京都府:0.96㎡
兵庫県:1.31㎡
広島県:1.54㎡
福岡県:1.66㎡
お墓の墓石費用の内訳と費用相場
墓石とはお墓の中心となる建物部分で、「墓石の本体」「外柵・納骨室(カロート)」「施工費」の3つを合算して墓石費用としています。
墓石費用の平均相場は、約50万円〜150万円。ただし墓石費用は、お墓に使う石の種類・量、墓石の加工・デザイン・彫刻、石材店の施行・アフターケアなど、さまざまな要素で値段が変動します。
墓石代の値段は、多くの要素から総合的に算出されるため、明確に提示するのは難しいです。実際に、多くの石材店がホームページや店頭で墓石代を明記していません。墓石は決して安い買い物ではないため、複数の石材店で見積もりを取って費用感を掴んでおくと後悔が少ないです。
墓石の値段が決まる主な要素
石材店
同じお墓を建てても、利用する石材店によってお墓の値段・金額は異なります。いくつかの石材店から見積もりを取って比較すると、お墓の費用相場の把握やコスト削減に役立つでしょう。
なお、「指定石材店」として特定の石材店しか利用できない霊園・墓地もあります。指定石材店は、霊園・墓地内のお墓に料金の差が生じないよう規定されています。民営霊園は、基本的に石材店を指定しているため、自由に比較検討したいなら公営霊園を利用するのがおすすめです。
墓石の種類
墓石に使う石の種類によって、墓石代は大きく異なります。墓石に使用される石の種類は非常に多く、国産の石は50種類以上、外国産の石は100種類以上。石質(硬さ・色・石目)、産出地、採掘量、等級など、石の性質や価格は千差万別で、国産・外国産を問わず価格に大きな幅があります。なかには、数十万円から数百万円、一千万円を超える石材も。
一般的に、外国産石材は国産石材より安価な傾向がありますが、外国産石材でも希少で良質な石は価格が高いです。必ずしも、国産の石が高価で外国産の石が安価とは限りません。石の産地だけで判断するのではなく、石一つひとつの値段を確認してください。
墓石の使用量
石の使用量が多ければ、当然墓石代も高くなります。選んだ墓地の区画が広いほど、石の使用量やサイズが大きくなるため、墓石の価格も上がるでしょう。
なお、石の使用量が増えると、墓石代が割り増しで高くなる種類も。大きな石を切り出したり、量を用意したりするのが難しい希少な石は、費用がかさみやすいです。
墓石の加工
手の込んだデザインの墓石であるほど、多くの加工料金がかかります。とくにオーダーメイドのデザインで墓石を加工するときは、墓石代も高額になりやすいです。故人が好きだったモチーフやオリジナルのデザインをお墓に追加するときは、墓石の加工にかかる費用も頭に入れておきましょう。オリジナルの細工、手の込んだ細かい加工のデザインは手間がかかるため加工賃が上乗せされます。
墓地の立地
道路の幅や状況、周辺環境など、墓地の立地条件が悪いと、工事費用が高くなります。具体的には、墓石を運搬する距離や通る道の幅、お墓を立てる区画の整備状況など。立地的に施工や運搬がしにくい霊園・墓地(区画)は、費用が加算されるかもしれません。
すでに墓石が設置されている区画や、据付型といった施工負担が軽いお墓など、整備された墓地なら施行費用をおさえやすいです。
お墓の墓地管理費の内訳と費用相場
※あくまで参考金額であり、実際の管理料は霊園・墓地によって異なります
墓地管理費は、お墓を建てて使用する区画ごとに料金が設定されていて、定期的(年一括、3年一括など)に管理運営主へ支払います。参道整備、水道設備、駐車場、緑地、墓地清掃など、霊園・墓地内にある施設の維持・運営管理の用途に使用される費用です。
墓地管理費の費用相場は年間1万円前後ですが、公営霊園・民営霊園・寺院墓地といった運営元によって金額が変わります。公営霊園は、自治体が運営しているため、負担経費がおさえられているのが特徴。民営霊園は民間企業が運営していて、永代使用料と同様、都市の霊園の方が郊外の霊園より料金が高くなる傾向があります。寺院墓地は、有名な寺院ほど年間管理費が高くなり、「施設使用料」「お布施」「冥加金」などの名目で納めることも。
墓地管理費は、永代使用料や墓石代と比べて高額ではありませんが、管理費の支払いを怠るとお墓の使用権が取り消されてしまう危険性があります。長期間にわたって管理費を滞納した場合、管理運営主が一定期間告知した上で、永代使用権が取り消される霊園・寺院もあるため注意しましょう。
種類別に見たお墓の値段
お墓の種類 | お墓の値段 |
---|---|
樹木葬 | 63.7万円(平均購入価格) |
納骨堂 | 80.3万円(平均購入価格) |
永代供養墓 | 約5万円~150万円 |
合祀墓 | 約3万円~30万円 |
樹木葬:平均購入価格63.7万円
2020年(n=777) | 2021年(n=455) | 2022年(n=859) | 2023年(n=585) | 2024年(n=1620) | |
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樹木葬 | 68.8万円 | 71.7万円 | 69.6万円 | 66.9万円 | 63.7万円 |
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木を墓標(シンボルツリー)とするお墓。
いいお墓が2024年に実施した「第15回お墓の消費者全国実態調査」によると、樹木葬の平均購入価格は63.7万円です。過去5年間の平均購入価格を見ても、60万円〜70万円で安定しています。
樹木葬には、里山型・公園型・庭園型と、大きく3つの種類があります。また、樹木(シンボルツリー)の周囲にある区画に遺骨を納めたり、個々の区画に花や植物を植栽したりと、埋葬方法もさまざまです。樹木葬は、多種多様な形態があるぶん、霊園・寺院によって金額が大きく異なります。
納骨堂:平均購入価格80.3万円
2020年(n=777) | 2021年(n=455) | 2022年(n=859) | 2023年(n=585) | 2024年(n=1620) | |
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納骨堂 | 87.7万円 | 91.3万円 | 83.6万円 | 77.6万円 | 80.3万円 |
納骨堂は、寺院・霊園の建物内に故人の遺骨を納めるお墓。
「第15回お墓の消費者全国実態調査」では、納骨堂の平均購入価格は80.3万円でした。過去5年間の推移を見ると、納骨堂の費用は75万円〜85万円前後で安定しています。
納骨堂には、ロッカー式・仏壇式・位牌式・墓石式・自動搬送式など、さまざまな種類があります。造りが簡素なロッカー式は比較的安価で、相場は約20万円〜80万円。コンピューター制御が必要な自動搬送式は、約70万円〜150万円と高額になりやすいです。また、納骨堂を使用する人数(納める遺骨の数)によっても値段が変わります。
永代供養墓:費用相場5万円~150万円
永代供養墓とは、遺族に代わって霊園・寺院が遺骨を管理・供養してくれるお墓。お墓を継ぐ人がいなくても霊園・寺院が供養してくれるため、核家族化・少子化が進む現代で需要が高まっています。
永代供養墓の費用相場は約5万円〜150万円と、種類によって大きく変動します。永代供養墓の主な種類は、合祀墓・集合墓・個別墓・樹木葬・納骨堂など。永代供養墓は、いわゆる「永代供養というサービスがついたお墓」なので、永代供養つきの樹木葬や納骨堂も永代供養墓の一種です。
合祀墓:費用相場3万円~30万円
合祀墓とは、複数人の遺骨を1か所にまとめて埋葬するお墓。合祀墓の費用相場は約3万円〜30万円で、個別の墓標や区画がいらないため、費用をもっともおさえられます。
合祀墓の主な種類は、慰霊碑型・樹木葬型・納骨堂型・立体型・個別集合型・区画型の6つ。永代供養墓と同じように、樹木葬や納骨堂で合祀されるお墓もあります。
ただし合祀墓は、遺骨を骨壺から取り出して埋葬するため、他人の遺骨と混ざってしまいます。一度合祀すると、個々の遺骨を取り出せなくなるので注意が必要です。
都道府県・地域別に見たお墓の値段と平均価格
- お墓の総額:新しくお墓を購入した際にかかった全ての費用 ※
- 土地使用料:区画代金、永代使用料、永代供養料などの費用
- 墓石価格:工事費用を含んだ、墓石(石のプレート等)の費用
※改葬費用は含めない・お墓の種類は限定しない
「第15回お墓の消費者全国実態調査(2024年)」をもとに、主要な地域・都道府県別に購入したお墓にかかった費用をまとめました。購入したお墓にかかった総額・土地使用料・墓石価格、それぞれご紹介しますので、目安として参考にしてください。
購入したお墓の総額
- 北海道・東北地方:73.5万円
- 関東地方 :91.4万円
- 中部地方 :75.1万円
- 近畿地方 :96.4万円
- 中国地方 :77.8万円
- 四国地方 :116.0万円
- 九州・沖縄地方 :85.4万円
主要都道府県別のお墓の総額
- 東京都 :88.8万円
- 神奈川県:91.9万円
- 千葉県 :99.6万円
- 埼玉県 :102.2万円
- 愛知県 :74.8万円
- 大阪府 :93.6万円
- 京都府 :115.2万円
- 兵庫県 :98.2万円
- 広島県 :73.4万円
- 福岡県 :89.1万円
購入したお墓の平均土地使用料
- 北海道・東北地方:30.0万円
- 関東地方 :44.4万円
- 中部地方 :38.3万円
- 近畿地方 :45.3万円
- 中国地方 :40.0万円
- 四国地方 :43.8万円
- 九州・沖縄地方 :49.1万円
主要都道府県別のお墓の平均土地使用料
- 東京都 :49.6万円
- 神奈川県:46.7万円
- 千葉県 :42.2万円
- 埼玉県 :42.1万円
- 愛知県 :41.0万円
- 大阪府 :42.4万円
- 京都府 :66.8万円
- 兵庫県 :48.9万円
- 広島県 :46.7万円
- 福岡県 :53.8万円
購入したお墓の平均墓石価格
- 北海道・東北地方:50.3万円
- 関東地方 :60.7万円
- 中部地方 :52.4万円
- 近畿地方 :61.0万円
- 中国地方 :56.8万円
- 四国地方 :81.4万円
- 九州・沖縄地方 :53.9万円
主要都道府県別のお墓の平均墓石価格
- 東京都 :47.9万円
- 神奈川県:63.7万円
- 千葉県 :73.8万円
- 埼玉県 :79.6万円
- 愛知県 :47.9万円
- 大阪府 :66.1万円
- 京都府 :59.3万円
- 兵庫県 :58.5万円
- 広島県 :44.8万円
- 福岡県 :55.7万円
お墓の建立に必要な費用と相場
内訳 | 費用相場 |
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墓石の彫刻代 | 約3万円~5万円 |
納骨堂 | 約20万円~30万円 |
墓石の彫刻代:約3万円~5万円
新規で墓石を建立したとき、費用に基礎彫刻(家名・題字や題目・建立者名・建立日など)料が含まれているのが一般的です。ただ石材店によっては、戒名(法名)彫刻に追加で彫刻費用がかかったり、1人目は墓石費に含まれるが、2人目以降は別途費用がかかったりします。
1名あたりの追加彫刻費用は、約3万円~5万円が目安。墓石の正面に文字や絵柄を彫刻するなら、10万円~が相場です。
墓石の磨き直し:約20万円~30万円
墓石の磨き直しにかかる費用の相場は、約20万円〜30万円。一般的には20万円前後が相場と言われていますが、石の種類や大きさ、状態などによって異なります。また、墓石クリーニングをする場合は、墓石全体で5万円前後かかることが多いようです。
お墓の納骨・埋葬に必要な費用と相場
内訳 | 費用相場 |
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埋葬手数料(納骨作業費) | 約2万円~5万円 |
法要のお布施 | 約3万円〜5万円 |
戒名(法名)料 | 約5万円〜100万円 |
埋葬手数料:約2万円~5万円
お墓を建てるにあたって、霊園・墓地に支払う費用や墓石にかかる費用のほかに、遺骨の納骨・埋葬に必要な費用があります。
埋葬手数料は、遺骨を埋葬するときに石材店へ手数料として支払うのが一般的です。霊園・墓地によって価格は異なりますが、1度の立ち会いで約2万円〜5万円が相場。また、遺骨を埋葬するためには、「埋蔵(埋葬)証明書」の発行が必要で、発行手数料は1通あたり400円〜1,500円です。
法要のお布施:約3万円~5万円
お墓を新しく建てたり移動したりするときは、納骨法要や開眼法要(お魂入れ)、閉眼法要(お魂抜き)などの法要を行います。法要で僧侶に読経をしてもらったら、志としてお布施をお渡しするのがマナー。開眼法要(お魂入れ)・閉眼法要(お魂抜き)・納骨法要のお布施の相場は約3万円~5万円とされています。ちなみに、納骨後に定期的に行う年忌法要のお布施も、約3万円~5万円が目安です。その他、状況に応じて御車代1万円~3万円程度、御膳料1万円程度をお渡ししてください。
ただし本来お布施は、お寺やご僧侶への志なので、定められた金額はありません。判断がつかない場合は、霊園・墓地関係者に問い合わせるとよいでしょう。また、法要の開催にあたって、会食費・引出物代・お供物代なども必要です。
戒名(法名)料:約5万円〜100万円
故人の戒名(法名)を授与していただいたら、僧侶に戒名(法名)料を支払います。戒名(法名)料の費用相場は、約5万円〜100万円。相場は位号によって異なり、一般的には信士(しんじ・しんし)・信女(しんにょ)で5万円~20万円、居士(こじ)・大姉(だいし)で15万円~30万円、院号で50万円以上といわれています。
なお、戒名(法名)料は、相場が年々安くなってきている傾向があります。また、お布施は地域性やお寺の格式、住職との関係によっても異なるため、目安として参考にしてください。
お墓の引越し・改葬に必要な費用と相場
内訳 | 費用相場 |
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墓石の処分費用 | 約10万円〜30万円 |
菩提寺の離檀料 | 約10万円~50万円 |
移転先の費用 | 約30万円~100万円 |
お墓の引越し(改葬)とは、今あるお墓を処分して、新しいお墓に移動すること。また、お墓を処分したあと土地を更地にして、霊園・寺院に返還することを「墓じまい」と呼びます。
お墓の引っ越しをするときは、今あるお墓を処分する費用に加えて、新しいお墓を建てる費用が必要です。移転元(撤去、処分、整地、御布施など)で約10~50万円、移転先(墓地・墓石取得、御布施、その他)で約30万円~100万円ほどかかるといわれています。
墓石の処分費用:約10万円〜30万円
墓石の処分費用の相場は、約10万円〜30万円。
墓じまいでは、墓石を処分したあと、墓所を更地にして返還しなければなりません。お墓を建てていた土地を更地にする費用は、10万円~20万円/㎡が多いようです。ただ、墓所の通路が狭くて作業車・クレーン車が入らないと、料金が加算されます。また、お墓を撤去する前に閉眼供養で僧侶に読経してもらいますが、お礼として数万円程度のお布施が必要です。
菩提寺の離檀料:約10万円~50万円
お墓の引越し・改葬をするとき、移転元が寺院だと檀家を離れるため、離壇料が発生するかもしれません。お布施と同様、離壇料の金額に明確な基準はありませんが、相場は約10万円~50万円といわれています。墓じまいをする理由をきちんとお寺に話し、理解しておいてもらうのがトラブルを避けるコツです。
移転先の費用:約30万円~100万円
元あるお墓から取り出した遺骨を納めるために、新しい改葬先のお墓が必要です。移転先のお墓にかかる費用の相場は約30万円~100万円ですが、お墓の場所や形態、大きさなどよって費用は大きく異なります。それぞれの埋葬先のお墓の相場をご確認ください。
また、墓石そのものを移転する場合も、区画の大きさや墓石の状態、移動距離などの条件によって金額が変わります。ただし、移転先の霊園・寺院が墓石の移転を認めていないと移設できません。
後悔・失敗しないお墓を選ぶ3つのポイント
- 霊園・墓地の資料を請求する
- 霊園・墓地の現地見学をする
- 複数の霊園・墓地を比較検討する
霊園・墓地の資料を請求する
後悔・失敗しないお墓選びで、まずやるべきなのは霊園・墓地の情報収集。エリアや予算などの条件に合うお墓を調べて、ホームページを閲覧したり資料を請求したりしましょう。あわせて、一般墓(家墓)・樹木葬・納骨堂などのお墓の種類や、公営霊園・民営霊園・寺院墓地などの運営母体の違いを確認しておくと安心です。
霊園・墓地の現地見学をする
気になる霊園・墓地を見つけたら、資料請求だけでなく、現地見学もするのがおすすめ。
資料を見ただけでは、霊園・寺院の雰囲気や状況がわかりません。実際に足を運んで、交通アクセスや施設の管理状態を確認しておきましょう。とくに立地は、残された家族がお墓参りしやすい場所を選ぶ方が多いです。
複数の霊園・墓地を比較検討する
資料請求と現地見学をしたら、複数の霊園・墓地を比較検討すること。比較検討することで、地域ごとの特性や相場感が見えてくるため、より満足いくお墓選びにつながります。
事前の情報収集や比較検討が十分ではないと、納得いくお墓選びができないかもしれません。わからない点や不安な点は、インターネットで調べたり、霊園・寺院に確認したりして解消しておきましょう。十分に知識がなかったせいで、霊園・寺院の言われるがままに契約してしまい、後悔する方もいらっしゃいます。
「いいお墓」では、お墓探しのプロである専門相談員が、無料で相談を受け付けています。ご希望にあったお墓をご案内しますので、困ったときはぜひ一度ご相談ください。
値段からお墓を探すなら「いいお墓」へ
お墓は、ほとんどの人にとって一生に一度の大きな買い物。相場感をしっかり把握して、慎重に判断するのがお墓選びで失敗しない秘訣です。また、お墓はご先祖様を供養する大切な場所。後悔しないよう、値段だけでなく、霊園の設備や雰囲気を調べたうえでお墓を選ぶのが重要です。複数のお墓を比較検討することで、より納得いくお墓選びができるでしょう。
「いいお墓」では、全国各地のお墓を値段やエリアで絞って一覧で確認できます。予算にあわせてお墓を選べるのはもちろん、資料請求や現地見学も申し込めるのでスムーズに比較検討が可能。お墓の購入を検討している方は、ぜひ「いいお墓」をご活用ください。