樹木葬は本当に安いのか?価格の相場、タイプ、メリット・デメリットから徹底検証!

近年、樹木葬という言葉が浸透してきていますが、こうだという明確な定義はありません。その形態は千差万別であり、代々のお墓のような墓石はなく墓標が樹木であり、木の下に納骨して自然に還るという概念だけが共通しています。従来にくらべ簡易な埋葬方法から、総体的に価格が安いことが多いと思われていますが、安い樹木葬とは果たして本当なのでしょうか。

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終の棲家、樹木葬墓地とは

樹木葬は、植樹された樹木や樹林を墓標として遺骨を自然に還す埋葬方法ですが、明確な定義はありません。生前に購入するケースが多いようです。そこで、樹木葬の3つのタイプにについて説明していきます。

庭園タイプ

ごく限られたスペースに、墓標となるシンボルツリーや花木を植えるガーデンタイプです。寺院の境内墓地や霊園の一角でも見られる、“都市型”の樹木墓地と言えるでしょう。庭園・ガーデニング風の雰囲気を保つよう管理している霊園が多く、整理された美しさを感じることができます。

公園タイプ

墓域をマウント状にして芝生を植えたりするなど、まるで公園のような草花の自然が感じられる環境整備が成されたタイプで、園内の一角を樹木葬としている霊園が多いです。樹木は1~数本を墓域に植えるシンボルツリー型が多いですが、一部一区画ごとに植える霊園もあります。公園タイプの樹木葬はプレート葬とよく似ています。

里山タイプ

自然とより密接した里山という環境の中、「人を弔う静かな墓地で里山の草木を育てる」といった自然樹林保全の目的を持ったタイプです。死して自然に還るという希望を叶えたい方がお求めになるケースが多いようです。里山タイプでは山林や丘などの広大な面積を持ち、一区画に1本ずつ墓標となる樹木を植樹するところが多いようです。

樹木葬の費用相場はどれくらい

2019年度平均購入価格

「いいお墓」をご利用いただき、お墓を実際に建てられた方を対象に、第11回「お墓の消費者全国実態調査(2019年)」を行いました。

一般墓・樹木葬・納骨堂の平均購入価格を種類別にみていくと一般墓は 176.2 万円、樹木葬は 68.8 万円、納骨堂は 87.7 万円となりました。
一般墓の平均購入価格は昨年を 22.0 万円上回る結果となりました。東京都を中心に都市部の平均価格が上がった要因として、地価の高騰による永代使用料(土地の使用料)の値上がりが挙げられます。また、デザインの自由度が高くなり、お墓にこだわりを持った人は墓石の彫刻費やデザイン費が追加されることも要因です。

一方で樹木葬と納骨堂の平均購入価格は、昨年を下回っています。要因の一つとして、消費者の嗜好が樹木葬などの永代供養墓に移り、需要が高まるなか、墓地や霊園間で価格競争が生まれていることが考えられます。

【第11回】お墓の消費者全国実態調査(2019年)霊園・墓地・墓石選びの最新動向
「いいお墓」では、当サイトを利用し、実際にお墓を購入された方々に対して定期的にアンケート調査を行っています。そこで霊園・墓地・墓石のみならず、石材店に対する率直な意見や不満なども含め、たくさんの声をいただき、それらの一部を集計したものを「お墓の消費者全国実態調査」として公開しています。

樹木葬の費用についての考察

「一般墓」「納骨堂」と比べると「樹木葬」の価格は格安ではあります。ただし「樹木葬」は一人での納骨。「一般墓」は数人での埋葬ということを考えると、「樹木葬」で夫婦や子どもを一緒に埋葬するということを想定すると、決して格安ではないともいえます。

埋葬方法によって価格は変動する

樹木葬は、継承する必要のないお墓であることが多いです。一定期間は管理者である寺院や霊園による供養が行われ、その後合祀されることが多いです。つまり、継承者が不要な永代供養の形式となっています。

樹木葬の埋葬方法には合祀型(合葬型)と個人型の2種類があり、それぞれの埋葬方法ごとに価格は変わってきます。合祀は「合わせて祀る(まつる)」、合葬は「合わせて埋葬する」という意味の言葉です。どちらも同じく、骨壺から焼骨を取り出し、ほかの人のご遺骨と一緒にする埋葬方法のことを指します。ご遺骨は合祀により色々な人の遺骨とひとまとめにされ混ざった状態になり、長い年月をかけて土に還るかたちで地面に埋葬されます。

合葬型

ほかの方と同じ敷地内に故人の遺骨を埋葬する合祀型は、埋葬される多くの方に対して一本の木をシンボルツリー(墓標)とします。そのため樹木葬の中でも比較的安い価格となり、相場は30万円ほどです。場所によっては5万円ほどの安い費用で行える場合もあります。費用の安い樹木葬を探すと、ほとんどが合祀型になりますが、一度合祀にすると、散骨と同様後からご遺骨を取り出すことができませんので注意が必要です。

個別型

個別型の場合は個人のスペースを設けたり、一本の木を独占してシンボルとしたり、合祀型に比べて割高になります。相場は70万円ほどですが、高いところでは100万円ほどになる場合もあり格安とは言い難いです。夫婦・家族だけでなく個人(一人)でも入ることが可能です。納骨後、一定年数経過後は坊さんにより集合墓地(合祀・ごうし)に移動され、読経を執り行い永代で供養されることがほとんどです。

【よくわかる】樹木葬の費用 - その内訳、埋葬方法別の相場を徹底解説!
樹木葬にかかる費用についての解説記事です。費用や内訳、埋葬方法別の費用相場、オプションサービスにかかる費用など、樹木葬を購入する際に必要になる費用について詳しく解説しています。なぜ一般的なお墓よりも安いのか?そんな疑問にもお答えします!

集合型

植樹された樹林のまわりに遺骨を集めて埋葬するタイプです。

霊園のタイプ

民営霊園

大抵の民営霊園は、石材の大きさや高さ、彫刻をする内容など、墓石を建立するにあたり規制や条件がある程度決まっている場合が多いです。また、基本的に石材店が自由に選べない場合が多いため、洋型墓石を希望する場合には、指定石材店に事前に確認しておく必要があります。霊園ごとに大体の価格相場がわかりやすくなっているので、価格のことは担当の方に聞くことをおすすめします。宗教、宗旨宗派不問がほとんどです。

公営霊園

基本的に公営霊園はどのようなお墓を建立しても問題はありませんので、洋型墓石の建立も問題ないと思われます。どの石材店にお墓を頼むのか、納骨を頼むのかについての規制もありません。公営なため、㎡あたりの価格は低い設定になっています。しかし、1区画の㎡数が大きな場合もあるため、結果、高額な価格になる可能性もあるため注意しましょう。宗教、宗旨宗派不問となります。

寺院墓地

墓地や寺院によっては洋型のお墓を規制している場合もあります。特に寺院墓地は寺院の住職の意向によって、対応が違ってきます。信仰にこだわりがある場合、洋型のお墓は仏教の思想が反映されていないとの見解もあります。代々と継がれている承継されるお墓が多いため、デザイン墓のような独特な形式のお墓は少ない傾向にあります。また、石材店はその寺院に出入りをしている石材店が指定される場合が多いです。洋型が認められても、その大きさや形に規制がかかることもあります。宗教観が墓地や寺院と合わなかったり、周囲の和型のお墓と見た目が違うため、景観が損なわれるなどその理由は様々です。洋型のお墓を希望の際は、必ず事前に確認しましょう。

民営霊園とは - 費用相場とメリット・デメリット
民営霊園とは、公営霊園や寺院墓地とどのような点が異なるのでしょうか。今回は、民営霊園とはどんなものなのか、その特徴や代表的な施設、メリット、デメリットなどについて詳しく紹介したいと思います。

追加料金でできること

個別に料金がかかりますが、追加で提供できるサービスがあります。

銘板彫刻料

墓石代わりに、遺骨を埋葬した場所の近くに、銘板=石材などで作られたいわゆるネームプレートを設置できるサービスです。

法要料

お寺の僧侶をお呼びして、埋葬のための法要を執り行ってもらった際に法要料としてお布施をおわたしします。

樹木葬の埋葬方法

樹木葬は墓標が墓石ではなく、樹木となるのが一般的です。納骨は、骨の入った骨壺を墓所の樹の下に埋葬するか、粉骨した骨をそのまま(散骨)か、あるいは布などに包んで埋葬するなどの方法があります。骨壺の場合は、墓所独自の壺や筒が用意されていることが多いです。また、石材などのプレートが墓所に据えられる場合もあります。その場合、プレートには家名やイラストなどが彫刻できます。樹木葬は、供養塔や合祀墓に埋葬する永代供養墓とは埋葬方法は異なります。

遺骨を自然に直に還す散骨タイプ

遺骨を埋めるのではなく、撒くという供養の手法をとり、散骨にようにして直に自然に還すタイプです。散骨で自然に還る埋葬方法をおこなうと、あとから遺骨を取り出せなくなってしまうので、事前に確認が必要です。

布などに包んで埋葬するタイプ

遺骨が他の人と混ざらないよう、布や袋などに包み重ねて納骨していき、ひとつのスペースに分けて埋葬する共同埋葬型、遺骨を個々の区画に埋葬する個別埋葬型があります。布に包んで納骨するタイプもほかの方の遺骨と一緒になってしまう場合が多く、遺骨を取り出せなくなるケースが多いので注意しましょう。

骨壺や筒などに収蔵して埋葬するタイプ

葬式の後、寺院や霊園専用の壺や筒などに遺骨を入れて納骨して、ひとつのスペースに分けて埋葬する共同埋葬型、遺骨を個々の区画に埋葬する個別埋葬型があります。霊園や寺院専用の壺や筒で納骨するため、他の人の遺骨と混じることはありません。ただし多くの霊園では一定期間終了後、合同墓などに合祀された後に遺骨が土に還るという方法がとられています。墓誌のように、言葉や名前を彫刻できる石碑を使う樹木葬が昨今増えてきています。

樹木葬の埋葬方法について
近年人気が高まっているのが「樹木葬」です。募集が開始されたらすぐ埋まり、人気の高いところでは応募倍率が10倍になるケースもあるほどです。 この記事では、実際に樹木葬を選んだ人の意見を紹介します。

樹木葬のメリット

樹木葬には大きく分けて4つのメリットがあります。

一般墓に比べて費用が安く済む

本来お墓に必要な墓石は、高額なものでは数100万という費用がかかります。しかし樹木葬では墓石が必要ないため、費用を安く抑えられる場合もあります。埋葬の方法によって費用は変わりますが、高めの方法を選んでも一般墓より安い費用に抑えられるでしょう。

自然に還ることができる

墓石を使わず、シンボルとなる木の下に埋葬する樹木葬。そのメリットであり大きな特徴となるのが、「自然に還る」という点です。また、「散骨」など他の自然葬と比べてお墓参り自体は可能というのもメリットのひとつでしょう。

承継者がいなくても安心

核家族化が進む現代において、承継者がいないという夫婦や独身の方も増えています。墓石を作ることがない樹木葬は、お墓を引き継ぐ必要がないので安心です。また、樹木葬の多くは永代供養墓であるため、お墓の供養や管理などは、寺院や管理事務所が代行して執り行ってくれます。最近では承継者不足の問題から、埋葬されている遺骨を永代で管理してもらえる永代供養墓、樹木葬、納骨壇などの別のお墓に移動させる「改葬」を行う方も増えています。

宗教・宗旨・宗派を問わない

樹木葬はほとんどの場合、宗教・宗旨・宗派を問わずに埋葬を行えます。寺にあっても同様です。ただし樹木葬によっては、法要は寺の宗派で行うなどの指定がある場合も。事前に確認をしましょう。ただし、周忌の法要や法事などは執り行うことが多いです。

樹木葬のデメリット

樹木葬には大きく分けて4つのデメリットがあります。

遺骨を取り出せない場合がある

樹木葬の埋葬方法は大きく2つに分けられます。合祀をした場合は、遺骨を取り出すことはできないので注意をしましょう。

故人に対する個別のお参りが難しくなる場合がある

樹木葬は、納骨の際に散骨することもあるため、埋葬された遺骨がある場所を示す「墓標」が不明になる場合があります。その場合はお墓参りの際に故人に対する個別のお参りが難しくなってしまいます。後日、別の霊園や区画に改葬しようとしても、遺骨を取り出せない場合があります。また、樹木葬自体が新しい概念のお墓のため、周囲からの理解を得ることが難しい場合があるといわれています。

交通アクセスが悪い場所が多い

樹木葬は「庭園タイプ」「公園タイプ」「里山タイプ」の3タイプがあります。中でも「里山タイプ」の墓地はその自然の豊かさゆえに郊外にあることが多く、駅から遠い、山奥にあるなど交通アクセスが悪いことが多くあります。

自然だからこそ荒れてしまうことも

花や木々は自然のものであるため、残念ながら植物が枯れてしまう場合があります。また、自然の多い場所では、お墓自体はきれいに保たれていても、周辺までは管理が行き届かないこともあります。事前に現地にいって雰囲気や管理状況を確認することが大切です。樹木葬をお探しの方はこちらから。宗旨宗派や立地など様々な特色・こだわりから探すことができます。

最近人気の樹木葬墓地とは?タイプや埋葬方法、費用内訳を細かに説明!
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樹木葬を選ぶ時の留意点

樹木葬を選んだ人の中で、選んで後悔した、失敗したと感じた人の意見です。

手入れの悪さ

樹木葬のエリア自体は手入れが行き届いていても、エリアの周りは雑草だらけ、という場所もあります。こういった点はパンフレットなどでは分からないことも多いため、現地を見学して確認をすることが大切です。

墓地の一角でしかなかった

樹木葬というと大自然に囲まれた場所をイメージしがちですが、近年では既存の霊園や寺院墓地の1角に造られた樹木葬の区画が造られるケースも増えてきています。そういった施設は一般的な墓地が近くにあるため、期待していた景観が得られずガッカリしてしまうことも。

アクセスが良くない場合がある

都市圏にある、庭園型、公園型の霊園は比較的アクセスが良い場合も多いですが、里山型は費用は安いですが山間部になど遠方の山林の中にある場合が多く、アクセスがあまり良くない場合があります。中には車でしか行くことができず、その上、山を登っていくという道程を経なければならないこともありお参りが大変なケースもあります。現在はよくても、将来高齢になった際にお墓参りが難しくなるケースもありますので、アクセスに関しても、現地に行って必ず確認した方がよい事項といえるでしょう。

樹木葬の購入メリット・デメリット - どんな人が買っているの?
近年人気が高まっているのが「樹木葬」です。募集が開始されたらすぐ埋まり、人気の高いところでは応募倍率が10倍になるケースもあるほどです。 この記事では、実際に樹木葬を選んだ人の意見を紹介します。

線香やお供えが禁止

墓前には線香やお花をお供えしたいと考える方も少なくないでしょうが、樹木葬の霊園の中には、消防対策やイメージを大切にするために、線香やロウソクを禁止している場所があります。線香やお供え物についての決まりは、契約前に必ず確かめておきましょう。

中にはこんな意見も

ペットと一緒に永眠できる

ペットと共に眠れる樹木葬もあります。家族も同然のペットと自然に還れるのは何とも嬉しいことです。

改葬ができない場合がある

「布などに包んで埋葬するタイプ」「専用の壺や筒などに入れて埋葬するタイプ」などは、遺骨が土に還るため、後々、改葬など遺骨を取り出したい場合でも取り出せないことになりますので、注意が必要です。

樹木葬を選ぶ方のタイプ

どのような方が樹木葬を埋葬方法として選択するのかを、タイプ別に見ていきましょう。

継承する者がいない、子どもがいてもお墓を継がせたくないと考えている方

樹木葬の場合は一般墓と違い墓石を作るわけではないので、何世代にもわたって引き継ぐ必要性がありません。よって継承する者がいないなどの問題が起こることがなくなるだけでなく、霊園や墓地を管理している人が永代で管理してくれるので管理の問題も同時に解消できます。

改葬を希望される方

元々あったお墓を墓じまいして、納骨してあった遺骨を取り出し、別の場所に改葬する際に、樹木葬を選ばれる方もいます。後継ぎがいない、親族が少ないなどの理由で承継する必要がない埋葬方法を選択するわけです。

自然回帰を求める方

「大地に還る」、「自然に還りたい」などと思う自然回帰志向の方が樹木葬を選ぶことが多い。

安価で墓を求めようと考えている方

墓石もなく土地も狭いため、一般の墓と比べて比較的安価で求めることができるケースが多いです。家族などで埋葬されることを想定しなければ、樹木葬は安く求めることができる傾向にあります。

樹木葬の葬儀

葬儀は人の死を弔うために行われる儀式なので、樹木葬も執り行うのが作法です。

樹木葬であっても葬儀は執り行う

喪服をまとい喪主が親族などを招いて通夜や葬式を行い、火葬で葬るという流れになります。最近では告別式などを行う場合もあります。周忌の法要や彼岸などの法要や法事を行うのも一般的です。また、仏壇を用意するのも一般墓と変わりありません。

必ず現地見学をして自分の希望に叶った樹木葬を選びましょう

樹木葬の種類は千差万別で、埋葬方法もさまざまなので、金額ごまちまちになります。そのため、資料を請求し、比較検討して候補を絞った後、必ず現地見学をすることをおすすめします。自分の目で見て、希望に叶う樹木葬を選定してください。また、また、位牌や戒名、仏具、。供花、仏壇、葬式、散骨などの仏事ごとについてのご相談も、是非お気軽にお問い合わせください。

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