マイナーなものでもかまいませんので教えてほしいです。
「新しい」をどう捉えかによっても異なりますが、いわゆる「家墓」と呼ばれる一族で代々受け継いでいく従来のお墓に対し、「両家墓」と呼ばれる形式のお墓があります。
核家族化や一人っ子が増えたことで夫婦両方がそれぞれの家墓を継承しなければならなくなり、その負担を軽くしたいというのが背景にあるお墓です。
墓石のスタイルが新しいという意味では、これまでの和型・洋型とは異なる「デザイン墓」が現れています。「世界中でただ一つの自分らしいお墓」ということで話題になりました。
墓所のスタイルが新しいということでは、欧米でよく見られる「芝生墓地」があります。欧米の芝生墓地は、広い開放的な芝生にプレート型の墓石が埋め込まれているのをよく見かけますが、日本では洋型墓石を据えることが多いようです。
また、板状の墓石を壁に沿うような形で設置して下部の納骨棺に遺骨を安置する「壁墓地」というお墓もあります。省スペースで建墓できるメリットがあるため、最近では公営霊園でも導入されるところが出てきています。
近年急速に増えているお墓としては「永代供養墓」があります。少子化や未婚化の影響でお墓の継承者がいない、死後に子供に負担をかけたくない、居住地の近くにお墓を持つのが経済的に困難といった事情から、親族に代わってお寺が供養をしてくれるお墓です。
永代供養墓には、墓所や納骨堂の個室に骨壷ごと安置される個別型、多くの骨壷を大きなカロートにまとめて埋蔵する集合型、骨壷から出され他の人の遺骨と一緒に埋蔵される合葬型といった埋葬方法があります。
さらに、本来はお墓を用意するまで一時的に遺骨を預かってもらう「納骨堂」ですが、昨今では永代供養墓として利用されることが増えています。
納骨堂には多くのバリエーションが生まれ、従来のお墓に近い形状の「堂内陵墓」や「屋内立体墓」と呼ばれるものも出てきました。通常のお墓参り感覚で参拝できることが人気を呼び、都市部の寺院墓地で多く見られます。
墓石を使わず遺骨を直接自然に帰したり、墓標として人工物を用いない「自然葬」も増えています。遺骨を粉末上にした上で海に撒く「海洋散骨」が有名ですが、樹木の近くに埋葬する「樹木葬」、ロケットを使って宇宙に送る「宇宙葬」など、さまざまな形の自然葬があります。
お墓の多様化に伴い、「手元供養」といった遺骨を自宅で安置またはアクセサリーなどにして身に付けるというスタイルも増えています。合祀墓や合葬墓、本山納骨、散骨などと手元供養とを組合わせる形が人気です。なお、仏教宗派の本山寺院に分骨する「本山納骨」は、近年では合葬・合祀の形で全骨を収めるケースも増えています。
最後に、納骨を伴うものではないですが、インターネット上のサイトに故人の写真などをアップロードし参拝の対象とする「インターネット霊園(サイバー墓)」も現れています。実在のお寺の納骨堂などと繋がる形で展開されることが多いです。