墓じまいにお布施は必要?お布施相場や離檀料について解説

最近、要望が高く、需要が多くなってきている墓じまい。墓じまいは、お寺のお墓の墓石を解体し、土地を現状復帰させるだけで終わるわけではありません。これまでお世話になってきたお寺などにお礼としてお布施を渡さなければならないのか?また、お布施を渡すとしたらいくらくらい包んだらいいの?など、なかなか聞くに聞けない疑問は多くあります。そんな疑問について詳しく説明していきます。

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墓じまいのお布施事情

墓じまいは、物理的にお墓を解体、撤去することだけではありません。

長年、お墓を管理してきてもらっているお寺の住職に、お礼の意味を込めて、お布施をお渡しするという習わしがあります。

墓じまいをする側の事情だけを言い渡して、遺骨を取り出し、移動させるというのは、少し勝手な行いととらえられるかもしれません。そこで、墓じまいをする理由を説明し、理解をしてもらうことで、気持ちよく送り出してもらえる状態を作り出すことが大切です。

墓じまいで、なぜお布施を渡す必要があるの?

墓じまいをする際に、魂抜き=閉眼供養という儀式もしてもらうことになりますし、これまでずっと供養をしてきてくれたことに際し、檀家を離れるためにお渡しするこれまでのお礼の気持ちの表れです。

香典を渡すように、表書きを記載し袱紗にいれたお布施をお渡しすることで、これまでの感謝の気持ちを伝えます。ただし、お悔やみ事ではないので、お布施袋には薄黒のペンや筆ペンではなく、通常の黒インクのペンを使いましょう。

墓じまいのお布施はいくらかかる?

お布施は感謝を伝える者の気持ちなので、明確な金額が決まっているわけではありませんが、一般的には法要1~3回分にあたる額がふさわしいとされており、最低で1~3万円程度、最高でも20万円程度と考えられています。

お布施は、新札を用意して、封筒の表面側に、お札の肖像がくるようにして封筒に入るように入れるようにします。

基本的に寺院側には離檀料の請求・金額の指定をする法的な権限はありませんので、それぞれが経済的状況に応じて無理のない範囲でお渡しするのが最も妥当といえます。どうしても心配な場合は、事前に檀家総代など事情に詳しい方へ、内々に相談しておくのも一つの方法です。

僧侶が行う閉眼供養の読経

墓じまいをする際に、魂抜き=閉眼供養も僧侶は執り行ってくれます。その読経に対するお礼もお布施に反映させるか、「御車代」「御前料」としてそれぞれ袋を準備することもあります。

墓じまいの費用・料金、手続きや作業の流れ/費用を抑える方法とは?
墓じまいとは、遺骨を既存のお墓から新しい場所に移し、お墓を片付けて更地にし、墓地の管理者に返還する一連の行動のことです。お墓を管理する子孫がいないため、遺骨を永代供養墓などに移す人が増えている中、墓じまいをするケースも増えています。 ここでは、墓じまいをするにはどうすればよいのか、お墓の撤去や役所での書類取得などの流れ、閉眼供養のお布施、今までのお墓からの離檀料、新しい墓地の準備など、墓じまいにかかる一連の作業内容やそれにかかる費用などを中心にご説明します。 また、墓じまいの費用負担を抑える方法や、墓じまい費用が払えない場合の対処方法についてもご紹介しています。

墓じまいにかかる「離檀料」とは?

お布施と離檀料は、菩提寺のお寺などにお礼を差し上げるという事実に違いはないですが、ニュアンスが多少違ってきます。

墓じまいをすることに関して、こちらの事情を十分理解していただき、その思いのお礼としてお渡しするのがお布施です。

離檀料とは、当方の事情が上手く伝わらず、檀家を離れるためにお金を払うというニュアンスがあります。墓じまいをお金で解決しようという流れです。

なるべくなら穏やかに墓じまいができるよう、当方の気持ちをきちんと伝えることが大切です。

離檀料はいくら必要?

離檀料の金額に関しては、お布施や香典と同様、はっきりと決まっているわけではありません。

墓じまいをするという理解を僧侶に得られない場合は、高額な離檀料を請求されたり、訴訟問題になったりするケースも中にはあります。

お寺さんや住職ともめないために、現状の事情を十分にわかってもらうことが何よりも大切なことになります。

離檀料の目安相場 - 離檀の方法とトラブル事例
離檀料とは、長年お世話になった寺院の檀家を離れる際、寺院側にお渡しするお布施のことです。 あくまで「お布施」ですから、そもそも寺院側には離檀料の支払いにおいて具体的な請求をする権限はありません。しかし万が一、離檀に際し法外な金額を寺院から要求され、関係がこじれてしまった場合には、檀家総代・寺院の宗派の本山・行政書士などの専門家に相談するという方法を考える必要があります。 そこで今回は、離檀料の意義から目安相場、離檀料を巡るトラブル事例について解説します。

墓じまいはどのように行われるの?

すでにある菩提寺のお寺の代々墓から、遺骨を取り出し、墓石の石材を解体、撤去し、更地の状態にしなければならないということが、墓じまいの作業の基本となります。工事は主に石材店にお願いすることが多いです。

工事をする前に、魂が入った墓石から魂の抜くというプロセス、魂抜き=閉眼供養という儀式を、お坊さんをおよびして行うことになります。僧侶にその場で読経をしてもらい、故人の魂を墓石から抜いてもらうことになります。その後、解体作業に取り掛かることになります。

解体された石材は持ち運ばれ、何もなくなった土地をきれいにならし、現状復帰することになります。

墓じまいとは - 墓石撤去・処分の流れ・手順と手続き/トラブル回避のポイント
墓じまいとは、先祖のお墓を片付け、お墓を建てていた土地をお寺や霊園の管理者に返却することを言います。お墓を継ぐ人がいない、故郷から離れて暮らしていてお参りがなかなかできないといった諸々の理由により行うことが多いようです。 墓じまいの流れとしては、閉眼法要を行い、ご先祖の遺骨を合祀墓など永代供養墓に移し、墓石を撤去します。通常は区画を更地にして返還します。 この記事では、墓じまいをする時の流れや、改葬許可申請などの準備、お布施などの費用相場、親戚同士のいざこざなど、墓じまいに関連するトラブルなどについても解説します。大切なご先祖様のお墓だからこそ、きちんとした管理のできる移転先に供養してもらえるよう、正しく墓じまいを行いましょう。

墓じまいの撤去費用は?

墓じまいには、今ある墓所を現状復帰するほか、移転先の墓地の費用などもかかってきます。

現在の墓所の撤去費用

墓じまいの現状復帰のためにかかる費用は、10~12万円/㎡が一般的であるといわれています。

改葬を行う場合の費用

先祖の故人の遺骨を、霊園などに改葬する際(魂入れ、開眼供養の儀式を執り行う)の費用相場は、現在の墓所の撤去費用のほか、改葬先の墓所を確保する費用も加算されます。合わせて200~300万円くらいだと言われています。

墓じまいのあとはどうしたらいいの?

墓じまいをした後、遺された遺骨の行き先を確保しなくてはなりません。その際、いくつかの選択肢があります。

合祀墓への埋葬

先祖の故人の遺骨を取り出して、同じ墓所内や別の場所の永代供養墓や合祀墓に納骨するケースがあります。この場合は、無縁墓で承継する者がいないため、お寺さんの配慮で、永代供養墓や合祀墓に納骨することになります。

新たな墓所への改葬

先祖の故人の遺骨を取り出し、霊園などに新たな墓所を用意し、そこに改葬し納骨するケースです。自らの住まいの近くなどに改葬をすることが多いです。

散骨など

永代供養墓や合祀墓への埋葬や改葬以外では、散骨という方法もあります。海などに粉骨した遺骨を撒くことになりますが、専門業者などに相談してみることをおすすめします。

実家のお墓に入りたいのですが、嫁ぎ先は分骨にすべきか迷っています。【Q&A】
Q. 姉妹二人とも結婚しています。いずれ実家で親夫婦が新たに墓を持つ予定です。費用の負担はどうするのですか。 また、親戚も遠方で家族四人仲良くやってきましたので、姉妹とも実家のその墓にすべて入るか、あるいは嫁ぎ先との分骨のいずれかを考えています。

改葬を行う場合の注意点

元あった墓所の墓石を、遺骨を取り出した後、移転先の霊園の墓所で使用したいと思う方がいるかもしれません。

しかし、古くなった墓石を倒壊させずに移動させることは難しいですし、移転先の霊園の墓所の大きさや墓石建立のガイドラインに沿わない可能性もあります。墓石を移動させたい場合には、移転元と移転先の石材店や霊園などの確認をする必要があります。

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墓じまいにお布施は必要

お墓はさまざまな人が関わって造られ、護られてきているもの。そのどなたにも理解してもらい気持ちよく墓じまいをするためには、住職が読経を執り行うお通夜や葬儀、法事や回忌法要などの儀式の際にお布施をお渡しするのと同様に、遺族の気持ちである、ある種のお礼であるお布施は必要不可欠です。

誰もが満足して永代に渡り墓参りできるように、お布施を感謝の気持ちととらえ、お墓じまいを執り行っていきたいものです。