家族・子供に迷惑をかけたくないなどの理由で、樹木葬を選ぶ方が近年増えています。しかし、価格やプランが様々で、どんな樹木葬を選べばよいか迷う方も多いですよね。
今回は、京都府で人気の樹木葬を、ランキング形式にてご紹介します。
それぞれの特徴を分かりやすくまとめていますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。気になる樹木葬があった場合は、資料請求したり、現地見学をしてみましょう。
京都府で人気の樹木葬ランキング

住所 | 京都府宇治市五ヶ庄三番割33 |
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アクセス | JR奈良線、京阪宇治線「黄檗駅」より無料送迎バス運行 |
霊園区分 | 民営霊園 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、2名様まで、人数制限なしタイプあり。30年後合祀
- 「黄檗駅」より無料送迎バス運行。京滋バイパス・宇治西IC(京都・大阪方面から)より15分
- 法要の対応は応相談。寺院(僧侶)の紹介も行う。休憩室あり。年4回合同法要実施
- 樹木葬のほか、永代供養墓、一般墓も揃う
樹木葬は、さらし袋で埋葬される個別埋葬タイプのほか、当初より合祀タイプが揃っています。
個別埋葬タイプの使用期限は30年ですが、最長90年まで延長可能です(更新時別途費用)。

住所 | 京都府京都市北区西賀茂北今原町41 |
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アクセス | 地下鉄烏丸線「北山駅」より車で10分 |
霊園区分 | 民営霊園 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、1名様~4名様まで埋葬可能。さまざまな使用期限、当初より合祀プランあり
- 「北山駅」より車で10分。「北大路駅」より車で15分。市バス「西賀茂車庫前バス停」下車徒歩8分
- 法要の対応は応相談。古刹・霊源皇寺が管理を行う
- 樹木葬のほか、一般墓も揃う
桜の下で眠るさくら樹木葬は、1名様~4名様が自然に還った土を13年後に合祀墓に改葬するプランです。
ガーデニング樹木葬は、2名様~3名様が埋葬可能で墓石完備。管理費未納7年後に合祀されます。

住所 | 京都府京都市東山区本町15-808 |
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アクセス | JR奈良線「東福寺駅」より徒歩11分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、1名様、2名様が埋葬可能。33年後合祀
- 「東福寺駅」より徒歩11分。「鳥羽街道駅」より徒歩6分。阪神高速8号京都線・鴨川東出口より3分
- 葬儀、法要の対応は応相談。春・秋彼岸に合同法要が執り行われる
- 樹木葬は、全国各地、海外在住者など、幅広い地域に在中の契約者多し
紅葉の名所であり、筆の寺としても広く知られる名刹・東福寺の境内地に、樹木葬が設けられています。
遺骨をさらし袋に埋葬し、自然に還った土を33年後に総墓(合祀墓)に改葬するプランです。

住所 | 京都府京都市南区久世東土川町217 |
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アクセス | JR東海道本線「向日駅」より車で7分 |
霊園区分 | 民営霊園 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 可 |
- 樹木葬は、骨袋で6名様~8名様まで埋葬可能。使用期限なし
- 「向日駅」より車で7分。名神高速道路・京都南ICより10分
- 葬儀、法要の対応は応相談。法要施設あり
- 樹木葬のほか、永代供養墓、一般墓も揃う
自然に還ることができる埋葬方法の樹木葬は、埋葬された場所で永代にわたり眠ることができます。
ペットと眠れるタイプも用意されています。個別の石碑に名前を刻字することができます。

住所 | 京都府京都市伏見区桃山町正宗20 |
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アクセス | JR奈良線「JR藤森駅」より徒歩12分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 可 |
- 樹木葬は、1名様~3名様、2名様・4名様が埋葬可能な2タイプ。使用期限なし
- 「JR藤森駅」「近鉄丹波橋駅」「黒染駅」より徒歩12分。京都市バス「最上町バス停」下車4分
- 葬儀、法要の対応可能。中国風精進料理・普茶料理を食すことができる(要予約)
- 樹木葬のほか、永代供養墓も揃う
名刹・海宝寺の境内地に建つ樹木葬は、芝生のもとで眠るタイプ、墓石のもとで眠るタイプが揃っています。
合祀されることはありません。ペット専用墓も併設されています。

住所 | 京都府京都市上京区妙顕寺前町514 |
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アクセス | 地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」より徒歩10分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 可 |
- 樹木葬は、1名様、2名様、4名様が埋葬可能。7年後、13年後、33年後合祀
- 地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」より徒歩10分。京都市営バス「堀川寺ノ内バス停」下車徒歩7分
- 法要の対応可能。古刹・善行院が管理を行う
- 樹木葬のほか、永代供養墓も揃う
著名ガーデナーが監修する四季の花々が咲き誇る樹木葬は、全区画でペットと眠ることができるプランです。
墓石には名前を刻字することができます。合祀タイプの永代供養墓が併設されています。

住所 | 京都府八幡市橋本堂ヶ原48 |
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アクセス | 京阪本線「橋本駅」より徒歩8分 |
霊園区分 | 民営霊園 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 可 |
- 樹木葬は、1名様~最大8名様まで埋葬可能。13年後合祀
- 京阪本線「橋本駅」より徒歩8分。名神高速・大山崎ICより15分。第二京阪・京田辺松井ICより15分
- 葬儀、法要の対応は応相談。年2回合同法要が執り行われる
- 樹木葬のほか、永代供養墓、一般墓も揃う
好評の第1期に続き新区画が設けられることになった樹木葬は、全区画でペットと眠ることができます。
墓石は、さまざまな書体やデザイン、色などを選択し取り入れることができます。

住所 | 京都府京都市東山区小松町591 |
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アクセス | 京阪電車「祇園四条駅」より徒歩7分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、1名様、2名様が埋葬可能。33回忌後合祀
- 「祇園四条駅」より徒歩7分。「河原町駅」より徒歩10分。JRほか「京都駅」より車で15分
- 葬儀、法要の対応は応相談。春・秋彼岸に合同法要が執り行われる
- 契約者の3割が関西圏外の方。全国的に注目度が高い樹木葬
祇園の中心に位置する京都最古の禅寺・建仁寺塔頭寺院に建立された、欅の木と常緑樹に包まれる樹木葬です。
自然に還るプランで、土となった遺骨は、使用期限経過後、総墓に合祀されます。

住所 | 京都府京都市北区紫野大徳寺町78-1 |
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アクセス | 地下鉄烏丸線「北大路駅」より徒歩22分、車で5分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、1名様、2名様が埋葬可能。33回忌後合祀
- 「北大路駅」より徒歩22分、車で5分。JRほか「京都駅」 よりバス「大徳寺前バス停」下車徒歩5分
- 葬儀、法要の対応は応相談。春・秋彼岸に合同法要が執り行われる
- 茈林会(合同法要祭、会報による情報提供や環境保全など)への入会が必要
大本山大徳寺の塔頭「正受院」に設けられた樹木葬は、さらし木綿に納め土に還る埋葬プランです。
使用期限経過後は土となった遺骨の一部が総墓に合祀されます。

住所 | 京都府宇治市五ヶ庄三番割34 |
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アクセス | JR奈良線・京阪宇治線「黄檗駅」より徒歩5分 |
霊園区分 | 寺院墓地 |
価格 | 費用を詳しく知りたい方はこちら |
宗教宗派 | 宗教不問 |
ペット埋葬 | 不可 |
- 樹木葬は、1名様、2名様が埋葬可能。13回忌後合祀
- 「黄檗駅」より徒歩5分。京滋バイパス・宇治東ICより5分。京滋バイパス・宇治西ICより10分
- 法要、会食の対応が可能。毎日朝晩の読経のほか、年間を通じてさまざまな法要が執り行われる
- 樹木葬のほか、永代供養墓も揃う
黄檗宗の大本山・萬福寺境内地に、庭園で眠るタイプ、石碑が設けられたタイプの樹木葬が用意されています。
遺骨が無い方の申込が可能です。友人同士、パートナーでの利用もできます。
ランキングでご紹介した樹木葬以外でも、京都府には樹木葬が数多くあります。気になった方は、「詳細はこちら」からご覧ください。
京都府にある樹木葬の費用相場は「66万円」
京都府にある樹木葬の費用相場は、66万円です。種類別に見ると、一般墓(昔ながらの墓石のお墓)130万円、納骨堂93万円、樹木葬66万円となっており、樹木葬は比較的安価で購入できるお墓だということが分かります。
しかし、樹木葬は1区画に納められる遺骨の数が、一般墓より少ないのが特徴です。
4人分の遺骨を納められるお墓を探している場合、2人用66万円の樹木葬を2区画買うと、132万円と一般墓より高い金額になります。
おおむね3人分以上のお墓を探している方は、樹木葬だけでなく他の種類のお墓も視野に入れておくのがおすすめです。
樹木葬を選ぶ10のチェックポイント
- 現地見学・比較検討
- 立地・交通アクセス
- 費用
- 設備
- 管理状況
- 宗旨宗派
- 埋葬人数
- 墓標
- 規約・ルール
- 周囲の意見
ここでは、樹木葬を選ぶときに注意したい、10のチェックポイントを紹介します。
1.現地見学・比較検討
立地や環境で区別されるのが一般的ですが、簡単に見分けられない樹木葬もあるので注意が必要。樹木葬を選ぶときは、必ず現地見学して自分の目で確かめるのが大切です。
また後悔のない樹木葬選びをするなら、複数の霊園・寺院を比較検討するのが重要。資料請求や現地見学をして比較することで、より理想に近い樹木葬を見つけやすくなります。
2.立地・交通アクセス
樹木葬選びでまず確認したいのが、立地と交通アクセス。家族・親類がお墓参りしやすい立地にするのはもちろん、駅からの距離や交通手段、駐車場の有無なども重要です。
とくに里山型樹木葬は、自然を活かした山林にあるため、お墓参りが難しい可能性があります。家族や親類に苦労をかけないためにも、現地見学して立地とアクセスをチェックしておきましょう。
3.費用
樹木葬では、永代使用料や埋葬料などの初期費用に加えて、維持費として年間管理料、オプションとして銘板彫刻代がかかります。霊園・寺院によって金額も内訳も違うため、事前に見積もりをとって費用感を確認し、比較検討するのが大切です。
4.設備
お手洗いやゴミ箱、休憩所などの設備が整っているかどうかも、チェックしたいポイント。また周辺にコンビニや飲食店、宿泊施設などがあると、遠方からお墓参りするときに便利です。
5.管理状況
樹木葬の管理がどれくらい行き届いているか、状況を確認してください。掃除や草木の手入れがきちんとされていないと、お墓参りの度に気になってしまいます。
環境が整っているか確認したり、掃除や手入れの頻度を聞いたりしておきましょう。
6.宗旨宗派
霊園・寺院のなかには、宗旨宗派を指定される樹木葬があります。とくに寺院墓地は、宗派を限定されたり、檀家になるよう求められたりする可能性があるので注意が必要です。
7.埋葬人数
樹木葬は、埋葬方法や区画によって埋葬できる人数が決まっています。家族や夫婦で納骨したい場合は、1人用は避け、複数人向けの樹木葬を選んでください。
8.墓標
樹木葬では、墓標の取扱いが霊園・寺院によって変わります。時間が経つと、徐々に自然に溶け込んで墓標がわからなくなる樹木葬もあるので注意してください。
また、墓標となる樹木の種類も把握しておきます。樹木を選べる寺院・霊園もありますが、選べないときはご自身のイメージとズレていないか確認しておきましょう。
9.規約・ルール
規約は霊園・寺院によって違うため、事前に確認しておきましょう。たとえば、消防対策でロウソク・線香を禁止していたり、虫や動物が来るからお供えを置けなかったりする樹木葬もあります。
ご自身の希望にあわない規約・ルールがないか、チェックしておくと安心です。
10.周囲の意見
樹木葬は、樹木を墓標とする永代供養墓の一種で、近年広まった新しいお墓です。そのため、先祖代々のお墓や従来の供養方法を重視している方は、なかなか受け入れられないかもしれません。
樹木葬を選ぶ前に家族や親類と話し合い、意見を確認しておきましょう。意見が食い違うようなら、お互いに歩み寄り、理解を得たうえで樹木葬を選べば、無用なトラブルを防げます。
購入者に聞いた樹木葬のメリット・デメリット
墓石がないぶん低価格で、跡継ぎが不要な永代供養の多い樹木葬は、近年人気を集めています。ですが樹木葬には、一般的なお墓とは違うデメリットもあるため、注意が必要です。
本節では、実際に樹木葬を購入した方の意見をもとに、樹木葬のメリットとデメリットを紹介します。
樹木葬のメリット7選
1.永代供養が基本で継承者がいらない
樹木葬は、遺族に代わって霊園・寺院がお墓を管理する永代供養が基本になっています。永代供養のある樹木葬は、一代限りの個人墓になるため、お墓の継承者が不要です。
そのため樹木葬は、お墓を継承する子孫がいなかったり、子孫に負担をかけたくなかったりする方から、よく選ばれています。
2.墓石がないぶん費用をおさえやすい
樹木葬は、墓石がないぶん一般的なお墓より費用をおさえやすいです。一般墓を買う経済的余裕はなくても、樹木葬なら購入できるという方も少なくないでしょう。
また、お墓のコストをおさえられるぶん、生前に使えるお金が増えたり、子孫に残せたりするのもメリットです。
3.故人の遺志を実現できる
樹木葬は、「死後は自然に還りたい」といった自然回帰志向をもつ方からよく選ばれています。また、好きな樹木を墓標にできたり、草花をガーデニング風に植えたりと自由度が高いため、故人の想いを実現しやすいです。
4.景観がよく雰囲気が明るい
樹木や草花といった自然を扱う樹木葬は、景観に配慮されています。整えられた芝生にシンボルツリーが点在していたり、草花がガーデニング風に植えられていたりと、従来のお墓のような湿っぽい雰囲気がないという意見がよく見られます。
景観がよく雰囲気が明るい樹木葬に惹かれて、自分でお墓を購入したり、親のために購入してお墓参りのたびに満足感を覚えたりする人が多いようです。
5.季節や歳月を感じられる
樹木葬の墓標(シンボルツリー)は年々成長するため、故人が亡くなってからの年月を感じられます。また、サクラやアジサイなど花を咲かせるシンボルツリーなら、四季の変化も味わえます。
「故人がなくなって◯年」「◯回目の春」という月日の流れや季節を感じられるのは、樹木葬ならではのメリットです。
6.宗旨宗派不問で自由度が高い
樹木葬は、宗旨宗派を問わず埋葬できる寺院・霊園が多いです。無宗教の方はもちろん、宗旨宗派に縛られたくない方にも向いています。
ただ寺院が管理する樹木葬だと、お寺の檀家になるよう求められる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
7.ペットや友人と一緒に永眠できる
一般的なお墓では、先祖代々の家族しか納骨できません。ですが樹木葬には、愛するペットや友人と一緒に永眠できる霊園・寺院があります。
大切なペットやご友人がいるなら、受け入れ可能な霊園・寺院を探してみるといいでしょう。
樹木葬のデメリット8選
1.交通アクセスが不便
自然豊かな環境や広大な敷地を必要とする樹木葬は、郊外・田舎に多く、交通アクセスが不便かもしれません。最寄り駅から遠かったり、交通手段が少なかったりする樹木葬だと、お墓参りの足が遠のいてしまいます。
ご家族がお墓参りしやすいエリアを選び、実際に現地見学をして駅からの距離や交通手段を確かめておくと安心です。
2.参拝スペースが狭い
通常の霊園・寺院の一部を樹木葬エリアにしている場合、参拝スペースが狭い可能性があります。また樹木葬は、納骨できる人数が決まっているため、納骨人数によってはスペースが足りません。
参拝・納骨スペースは資料やホームページではわからないので、現地に行って確認してください。
3.従来のお墓参りができない
樹木葬では、消防対策のために線香やロウソクを禁止している霊園・寺院があります。また、虫や動物を防ぐためにお供えができない樹木葬もあり、一般的なお墓参りができないかもしれません。
契約する前に霊園・寺院の規約をチェックして、お墓参りのイメージを固めておきましょう。
4.遺骨を取り出せない
樹木葬の埋葬方法によっては、納骨後に遺骨を取り出せません。
たとえば、自然回帰志向を重視している樹木葬では、遺骨を直接土に埋めてしまいます。また、他人の遺骨と一緒に埋葬する合祀型樹木葬は、遺骨が混ざるので個別に取り出すのは不可能です。
改葬や手元供養などを考えているなら、遺骨が他人と混ざらず、個別に管理される樹木葬を選択してください。
5.埋葬人数に制限がある
樹木葬は、契約や区画によって埋葬できる人数が決まっています。契約後に追加で埋葬を申し込んでも、受け付けてもらえない霊園・寺院があるので注意してください。
購入前に家族・親族で話し合い、樹木葬に埋葬する人数を確定させておくのが大切です。
6.季節や管理に景観が左右される
自然豊かな環境にある樹木葬は、季節によって景観が変わります。とくに秋冬は、樹木の葉が落ちて草花が枯れ、寂しい雰囲気になってしまう可能性大。四季の景観がどのように変わるか、問い合わせておくと安心です。
また、樹木葬の管理が行き届いていないと、草花が密生したり、反対に枯れたりします。現地見学をしたときは、樹木葬の管理状況をあわせて確認しておきましょう。
7.想定よりコストがかかった
ほとんどの樹木葬は、お墓を継承しない永代供養が前提となっているので、個人用や夫婦用など、少人数を想定したタイプが多いです。そのため、単体では安くても、3人〜4人の埋葬を考えると一般墓と変わらない価格になってしまう樹木葬もあります。また、立地や知名度から、一般墓の価格を超える樹木葬が人気を集めていることも。
どんな樹木葬を望むのか、きちんと考えたうえで、比較検討して購入するよう心がけてください。
8.家族・親族の理解が必要
家族葬は、近年広まった新しいスタイルのお墓。お墓の継承を重視する家族・親族がいらっしゃると、樹木葬に対して意見が割れてしまう可能性があります。
購入後に意見が対立すると、契約解除の手間やキャンセル料がかかるため、事前に周囲の理解を得ておくのが大切。家族・親族でしっかり話し合い、全員が納得した状態で樹木葬を契約しましょう。
樹木葬とは?樹木を墓標とする永代供養墓
樹木葬は、墓石の代わりに樹木を目印にするお墓の一種。墓石分の費用が安くおさえられる上、承継者を必要としないため、現代のニーズに合った埋葬方法といえます。
樹木葬の特徴
- 墓石ではなく樹木を墓標とするお墓
- 墓石がないぶん費用をおさえやすい
- 跡継ぎが不要な永代供養墓のひとつ
樹木葬は、樹木を墓標(シンボルツリー)として、遺骨を自然に還す埋葬方法。自然志向の新しいお墓の形で、樹林墓地とも呼ばれます。
石材費がかからないうえに、ユニット部品を使用することで作業や造形コストが減るため、費用をおさえられるのが魅力。また永代供養墓の一種で、埋葬後のメンテナンスは寺院・霊園に任せられます。
ちなみに日本で最初の樹木葬をはじめたのは、岩手県一関市の祥雲寺(2006年から管理運営は知勝院)。1999年7月、一関市から許可を受け、地元の山林を樹木葬としたのが最初です。日本初の樹木葬として注目を集め、その後日本全国に樹木葬が広がっていきました。
永代供養とは、遺族の代わりに寺院・霊園が遺骨を管理・供養してくれる供養方法です。樹木葬は永代供養墓の一種で、他にも納骨堂や合祀慕、集合墓などが含まれます。
樹木葬を選ぶ人の割合

「第15回お墓の消費者全国実態調査(2024年)」によると、お墓の種類のなかでもっとも選ばれているのは樹木葬。48.7%と約半数の方が樹木葬を選択しています。
過去のデータを見ると、2010年ごろは一般墓が主流でしたが、2020年に樹木葬が逆転。消費者の嗜好が変わり、お墓を継がせたくない・費用をおさえたい・自然回帰したいといった要望から、樹木葬を選択する方が増えているようです。
樹木葬に使われる樹木
サクラ(桜) | ツツジ(映山紅) | サルスベリ(百日紅) |
ハナミズキ(花水木) | アジサイ(紫陽花) | モミジ(紅葉) |
カラマツ(落葉松) | ポプラ(箱柳) | クスノキ(樟) |
樹木葬の墓標に多いのは、人々に馴染みがあって花が咲く樹木。たとえば日本人に好まれるサクラや常緑樹のクスノキ、紅葉を見られるモミジなどが選ばれています。
樹木葬に使われる樹木は、霊園や墓地によって募集時に決められていたり、候補から好きな樹木や低木、花を選べたりします。
自分たちに合った樹木葬選びを
樹木葬は、供養・管理の手間がなく、継承者が不要であることや、昔ながらのお墓より費用を抑えられる傾向にあることといった多くのメリットが存在します。
今回ご紹介した人気ランキングを参考に、ご家族と相談しながら樹木葬選びをしてみてはいかがでしょうか。特に人気の樹木葬は完売するのも早いため、気になる樹木葬が見つかったら、まずは資料請求・現地見学しておくことをおすすめします。