墓石加工とは
石材は国内外の採石場から採石され、加工工場で石碑用、外柵用などの用途別に切断されます。切断された後はダイヤモンドの砥石で丹念に磨かれます。その後、熟練した職人により、手加工によって依頼された形状に仕上げます。
1.切断
採石場で切り離された石材は加工工場に運ばれ、石碑用、外柵用などの用途別に切断されます。
2.研磨
切断された後は、ダイヤモンドの砥石で、丹念に磨かれます
3.手加工
熟練した職人により、手加工により依頼された形状に仕上げます。
4.文字彫刻
依頼にしたがってサンドブラスト機を使って文字を彫ります。
墓石加工 – 棹石の種類(香箱加工/トキン加工)
和型墓石では地域や時代によってさまざまな加工が施されてきました。昭和20年代前後には棹石の頭部を平らな形にする「なでつけ」という加工方法が主流でしたが、現在では棹石の頭部に段をつける「香箱加工」が施されるようになってきています。
また、一般的な和型三段墓の上に笠石(屋根の形をした石)を載せる「大名墓」や、ゆるい半月形をした「櫛形」、中部・関西では棹石の頭部の四隅を跳ね上げる形などもあります。
神道墓の場合は棹石の頭を四角錐にした「トキン加工」がなされます。
香箱加工
トキン加工
墓石加工 – 上台の種類(亀腹加工/すりん/蓮華座/水垂加工)
亀腹加工
棹石の下には上台(家紋が彫ってある石)がありますが、その上台には階段状の曲線をつけた「須弥壇亀腹(しゅみだんかめばら)」と呼ばれる加工(亀腹加工)が施されます。そのほか、蓮弁を刻む「反花」という細工をする場合もあります。
そして最近では棹石と上台の間に「すりん(スリン台)」という座を入れる墓石が多く見られます。「すりん」には「角すりん」「猫足すりん」「丸すりん」などがあり、高級な雰囲気にする場合には上台の反花に合わせて「蓮華座」が置かれることもあります。
スリン台
蓮華座
水垂加工
墓石の上台や中台には「水垂加工」が施されます。水垂加工は「鎬(しのぎ)」とも呼ばれ、上台や中台に傾斜をつけて水を流し切るようにした加工を施して水はけを良くさせるものです。水垂加工によって見た目にも高級感が増すとともに、雨水で汚れを落とせるため、長期的に見て墓石に汚れが残りづらい(シミなど付きづらい)というメリットがあります。
墓石加工は地域によってその細部が異なります。また、洋型墓石の場合は芸術性の高い、より自由な形式の加工を施されることが少なくありません。詳しくは墓石建立をお願いする石材店などで確認してみましょう。