檀家(だんか)とは
檀家とは、寺院にお墓がある人のことを言います。お墓はないがその宗派の教えに沿っていこうとしている人のことは信徒といいます。
檀家という言葉は、サンスクリット語の「ダーナ(檀那)」が由来とされ、お布施という意味になります。つまり「お布施によってお寺を支えている方々」が檀家ということです。
檀信徒契約(檀家となる契約、入檀)をして檀家となってから、護持会費や寄付などで経済的にお寺を支えていきます。
檀家になるにあたり、入壇料を求められることがあります。
檀家になると発生する費用や負担
檀家になると、各種法要はそのお寺に頼むのが原則となり、その際のお布施が必要となります。また、お墓を建てるにあたっても開眼法要や故人に戒名をつけるためのお布施が必要です。
法要以外でも各種負担が発生します。具体的な項目や金額については宗派や個別の寺院によりさまざまですが、目安として以下のようなものがあります。
- 寺の維持管理費用にあたる毎年の金銭負担 … 年間1~2万円
- 寺や庫裏(僧侶の住居部分)の老朽化による改築の場合などの負担金 … 檀家一軒あたり数十万円など
- 十数年に一回開催される、五重相伝や受戒会といった儀式への参加及びその費用 … 参加一人あたり十万円など
- 「寺年番」といった寺の催し(御忌、施餓鬼、十夜法要、盂蘭盆、除夜の鐘突きなど)での勤労 … 檀家の中から順番制で一年間従事
- 境内及び寺に隣接する墓地の定期的な清掃奉仕活動
さらに、檀家を離れる場合には、離壇料が求められる場合があります。昨今はこういった檀家制度を見直す動きも見られますが、一般的にはこれらの負担が発生すると捉えていいでしょう。
檀家になることのメリット
- 手厚く供養してもらえる
- 管理や運営面で人間的
- 寺院の構成者となるため、何かあった時に権利を主張できる
- 葬儀・法事を通じてさまざなな相談・便宜をはかってもらえる
檀家になることでのデメリット
- 寺院によっては方針に一貫性がない場合がある
- 寺院墓地は、企業等が運営代行している民営霊園に比べると各種サービスの質が低い場合がある
檀家のやめ方 - 離檀の方法と檀家のメリット・デメリット
かつて日本では先祖代々の家に住み続け、先祖のお墓を守り続けるという習慣がありました。そのため、お墓を管理している寺院の檀家になり葬儀や法事を行うのが通常でした。しかし、核家族化が進むことで、そのありかたにも変化が見られています。檀家であるこ...
離檀料の目安相場 - 離檀の方法とトラブル事例
離檀料とは、長年お世話になった寺院の檀家を離れる際、寺院側にお渡しするお布施のことです。 あくまで「お布施」ですから、そもそも寺院側には離檀料の支払いにおいて具体的な請求をする権限はありません。しかし万が一、離檀に際し法外な金額を寺院から要求され、関係がこじれてしまった場合には、檀家総代・寺院の宗派の本山・行政書士などの専門家に相談するという方法を考える必要があります。 そこで今回は、離檀料の意義から目安相場、離檀料を巡るトラブル事例について解説します。