浄土宗のお墓 – その特徴とお墓参りの方法/墓所のご案内

浄土宗総本山 知恩院 三門
浄土宗総本山 知恩院 三門

ご先祖様を供養する大切なお墓。宗派によってもお墓のスタイルや墓石の文字には少しずつ違いがあり、自分の宗派のお墓を建てたい場合、どんなお墓を建てれば良いのか気になることと思います。
ここでは浄土宗のお墓の探し方、墓石に刻む文字や形などの特徴、納骨やお墓参りの仕方、それに伴う注意事項などをご説明します。

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浄土宗とは

法然上人を宗祖とする日本の在来仏教の一つです。
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えることで人格を高め、また社会のために尽くすことで、死後、極楽浄土に生まれることを願うもので、現在では日本のみならず、世界中で多くの人が信仰しています。

墓地の探し方

寺院や霊園によっては宗派が決められている場合があるので、まずは宗派で縛りがあるかを確認します。もしお寺の檀家であれば、そちらのお寺でお墓を建てるのがよいでしょう。また、石材店に相談してみるのもよいでしょう。最近では、宗教や宗派不問の公園墓地なども多くあります。

浄土宗のお墓の特徴

浄土宗では、どのようなお墓を建てればよいでしょうか。
浄土宗の墓石は、和型の場合、竿石(お墓の一番上の縦長の石)正面に「南無阿弥陀仏」、「俱会一処」か阿弥陀如来を表す梵字(ぼんじ)を刻むのが特徴です。また、戒名の前に「誉」の文字を刻んだりする場合もあります。五輪塔の場合には、上から「南無・阿・弥・陀・仏」と刻む場合があります。墓石の形や色などは特にしきたりなどはありません。
悩んでしまったら、お世話になる住職に確認してみたり、石材店に相談してみたりするのがよいでしょう。

納骨の時期と仕方

納骨する時期は、一般的には四十九日の法要と併せて行うことが多いですが、必ずしも四十九日でなければならないわけではありません。地域によっては、火葬後すぐだったり、初七日のみで納骨をしたりする場合もあります。また、まだお墓を用意できていない場合などもあると思います。その場合は葬儀のあと、納骨の時期など菩提寺の住職と相談するようにしましょう。

お墓の場所と時期が決まったら、納骨法要を行います。菩提寺の都合を聞いて大丈夫であれば、お墓を開ける手配をしておきます。このとき、霊園や公園墓地などにお墓がある場合は、霊園の管理事務所にも連絡をしておきます。納骨する当日に四十九日法要を行い、その後、墓地へ移動してお墓の前で納骨式を行います。

納骨式ではまず、墓石を開けてもらい、遺族の代表者が骨壺を納骨室に納めます。その後お墓を閉めて、お花、線香、ろうそくを供えて墓地に卒塔婆を立て、故人の供養をします。僧侶が読経を行い、参列者が焼香をして納骨式が終了します。その後、故人の供養の意味で遺族、参列者、僧侶参加者全員で会食をするのが一般的です。

納骨で必要な物と注意事項

お墓に納骨する際には、埋葬許可証と認印が必要になります。これがないと埋葬ができませんので、当日忘れずに持っていきましょう。埋葬許可証とは、火葬後に、火葬許可証へ火葬場からの認印が押された物です。お墓を建てるまでに時間がかかる場合、無くさないようにしっかりと管理をしておいてください。基本的に再発行はできませんが、もし紛失してしまった場合は、発行を受けた自治体に問い合わせてみましょう。

卒塔婆は前もってお寺に頼んで書いてもらっておきます。しかし、霊園によっては卒塔婆の設置を断られる場合もあるので、事前に確認が必要です。また、法要と納骨が終了したら、僧侶にお布施を渡すのも忘れないようにしましょう。
最近は、菩提寺がない人向けに霊園側が僧侶などすべて手配してくれるサービスなどもあります。この場合はお布施などを渡す必要がない場合もあるので、納骨法要をどのようにするか、霊園に相談してみるのがよいでしょう。

お墓参りの方法

お墓が菩提寺にある場合は、まず、お寺に挨拶をします。その後、ご本尊へお参りをして、いつもご先祖様を見守ってくださっているお礼など、感謝の気持ちを伝えます。その後、お墓参りに向かいましょう。
お墓ではまず、お墓の前で必ず合掌礼拝を行い、そのあと十念(「南無阿弥陀仏」と10回唱えること)を行います。終わったら、お墓の掃除を行い、打ち水をします。持参したお花やお供え物を供え、一人ひとりお線香をあげ、墓前にしゃがみ、数珠を持って合掌礼拝と十念をします。そのとき、できればお経をあげます。帰りにはもう一度、ご本尊とお寺に挨拶をしてから帰りましょう。
なお、お供え物はカラスなどの動物に荒らされることもあるため、供え終わったら持ち帰るようにします。

お墓参りの時期と必要な物

お墓参りに行くときは、数珠、お花、お供え物、線香、マッチやろうそく、掃除道具を忘れずに持参します。お花や線香は、寺院や霊園で購入できるところもあります。掃除に使う手桶や柄杓を借りた場合は、きちんと元に戻すようにしましょう。
お墓参りの時期は、お盆やお彼岸、命日などが推奨されますが、特に決まりはありません。故人を想う心が大切です。

まとめ

それぞれの宗派によりお墓やお参りの仕方に多少の違いはありますが、浄土宗でもそれ以外の宗派でも大切なのは、ご先祖様を供養するという心です。現在は多様化するライフスタイルに合わせ、さまざまなお墓が登場しています。無理をせず自分の生活スタイルに合ったお墓を選ぶことが大切です。
お墓の探し方が分からない、どのようなお墓にするか悩んでいる、といったお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

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