お盆や正月の帰省などでお墓参りに行くときに、どのような服装で行ったらいいのか、迷うことはありませんか?
特に新盆(初盆)のときは、普段着でいいのかスーツを着るべきか、悩んでしまうかもしれません。また、人生の節目の報告などで、親戚と一緒に墓地を訪れることもあるかと思います。このときの格好も、男性・女性、それぞれ場にあった服装を身に付けることがマナーとして求められます。
お墓参りにこれでなくてはいけないという明確なルールはありませんが、最低限のマナーは心得ておきたいものです。ここでは、お墓参りをする際に知っておきたい、服装選びのポイントや注意点についてご説明します。
お墓参りの服装/避けるべき基本ポイント
お墓参りとひとことで言っても、目的や状況によってさまざまなお参りの仕方があります。お墓参りの服装は、基本ポイントを押さえた上で目的・状況に合わせることが大切になります。
基本的に、お墓参りの服装はどのようなものでも構いません。しかし、これだけは避けた方がよいというポイントがあります。これらのポイントを押さえた上で、その時々のふさわしい服装を選ぶのがよいでしょう。
ここでは、お墓参りで避けるべき服装のポイントを紹介します。
派手な色や柄物は避けた方がよい
真っ赤や真っ黄色、真っ青などのように、はっきりとした明るい色は避けます。全体的に落ち着いた色が好ましいです。
色だけではなく柄にも注意が必要です。細かなストライプのような爽やかな柄は問題ありませんが、アニマル柄やサイケデリックな柄物は避けましょう。また同じ花模様でも、小花は清楚ですが大柄になると派手さが加わります。キラキラと光る箔プリントなども避けます。
肌の露出は控えた方がよい
お盆などの暑い真夏の時期でもノースリーブや短パン、サンダルでのお参りは避けましょう。肌の露出を控えることは、お墓参りに限らず敬うべき人に会うときのマナーでもあります。お墓に眠る人への敬意を表しましょう。
また、マナーのほかにお墓の立地も理由のひとつです。お墓の多くは緑の多い場所に建てられています。虫刺されや伸びた枝の先などによるケガを避けるためには肌を隠すことが有効です。服装選びにはマナーだけでなく、このような実用性も関係します。
毛皮製品は控えた方がよい
生き物の殺生を連想させる皮製品やファーは避けた方がいいという意見もあります。革靴は許容範囲ですが、革のジャンパーやズボン、毛皮のコートなどは控えたほうがよいというものです。
個々人の考え方にもよりますが、法事など改まった場合でない限り、それほど神経質になる必要はなさそうです。ただしお墓の掃除もする場合には、動きやすい服、多少汚れてもよい服を選んだ方がよいかもしれません。菩提寺に行き住職にも会うというような場合などは、身だしなみなど気を付けましょう。
お墓参りの服装/目的にそった服装とは?
お墓参りには基本的な目的があります。
- お墓へのお参りそのもの
- お墓の掃除をすること
また、お墓参りには大きく2通りのお墓参りがあります。
- 普段通りのお墓参り
- 一周忌などの法事や節目の報告
ここでは、お墓参りの目的にそったふさわしい服装について紹介します。
お墓の掃除が目的の場合
お墓の掃除がメインの場合は、とにかく動きやすく汚れてもよいような服装で行きます。お掃除には動きやすい方がいいですし、故人を偲ぶに普段着の方がいいという方もいます。
服装は基本的に何を着ても構いません。しばらく掃除をしていない場合は掃除完了までに時間がかかることが予想されますので、夏場は帽子などを被っての暑さ対策も必要です。
普段のお墓参りの場合
先に紹介している、避けるべきポイントに基づいた服装でお墓参りをします。華美な服装や肌の露出を控え、毛皮製品は避けましょう。
特別な作法や服装というものは実はあまり重要ではありません。何より大事なのは、お世話になった故人やご先祖様に対しての感謝や供養の心です。
法事のお墓参りの場合
1周忌などの法事の場合は、ご僧侶も呼んで墓前で法要も執り行われることが考えられます。
法要では、派手な色やスタイルは避け、常識的な範囲の身支度で行かれた方がよろしいかと思います。男性はスーツ、女性はスーツやワンピースのような略礼服で出席しているので、このままお墓参りをして問題ありません。
節目のお墓参りの場合
七五三や成人式などの節目の報告には、故人に見せるという意味で、晴れ着などの華やかな服装でお参りするほうがよいと言えます。このときは華美な服装でも構いません。また、結婚の報告などは改まったスーツなどでお参りするとよいです。
その他に服装で気をつけるべき点は?
服装に関することで、そのほかに気をつけるべきことが何点かあります。
見落としがちな足元
お墓が建てられている場所は平坦なところばかりではありません。山の中を歩いたり、階段を利用することも多いため、足元に気をつける必要があります。特に、雨上がりは地面がぬかるんでいたり、滑りやすかったりするため、滑りにくく歩きやすい靴がおすすめです。
また、玉砂利が敷かれている場所も多いため、ヒールの高い靴はかかとが埋まる恐れがあります。このような靴は履かないほうが無難です。
帽子に関する注意事項
夏場は暑さ対策のため、冬場は防寒対策のために帽子をかぶってお墓参りをすることもあります。これはマナー違反ではありません。しかし、墓前で手を合わせるときには帽子を取ることがマナーです。うっかり被ったままで、お線香などをあげないように注意してください。
まとめ
お墓参りに行くときの服装のポイントをいくつかまとめました。
気をつける点が多いように思えるかもしれませんが、まずは常識の範囲の服装で節度を持ったお墓参りができればマナー違反にはならないでしょう。最低限のマナーを考えながら、季節や環境に適した実用性も備えた服装選びができるとよりよいと言えます。
もし、服装のこと以外にもお墓について知りたい、もしくは相談したいことがあるという方は、お気軽にお問い合わせください。