春分の日と秋分の日それぞれの前後3日ずつを加えた1週間を「お彼岸」と呼び、毎年、先祖を供養するといった習慣があります。
お彼岸は「仏の世界でありご先祖様がいらっしゃる彼岸と、生きた人の暮らす此岸が最も通じやすくなるのが、太陽が真東から昇り真西に沈む春分と秋分」という仏教思想からきています。
お彼岸での先祖供養では墓前などにお花を供えるのですが、花といってもさまざまな種類があります。そこで今回は、お彼岸に適したお花にはどのようなものがあるのか、お彼岸でのお花の選び方を紹介します。
お彼岸の風習とお墓参りのマナー
まずは、お彼岸についておさらいしておきましょう。
お彼岸は仏教行事ですが、実は日本独特の風習です。そのため、お彼岸でお墓参りをするときなどは日本の仏教のマナーに従うことになります。
お墓参りの持ち物としては、お墓の掃除に必要な軍手やたわし、バケツなどがあると良いでしょう。その他、お参りのために線香やろうそく、火をつけるライター、数珠、そしてお供え物となるお花が必要となります。
お墓参りの流れとしては、お墓についたらまずお墓(墓石)の掃除をしましょう。雑草が生えていたら抜いて墓石の汚れを落とします。そして、お墓をきれいにしたら、今度はお参りです。お供えをして、線香をあげ、手を合わせてお参りをします。
お供えに適した花/種類と色の選び方
お彼岸と言えば「菊」というイメージを持っている人も少なくないかと思いますが、必ずしも「菊」でなければならないというわけではありません。
お墓や仏壇に供える仏花として適しているのは、白色、黄色、紫色、赤色、ピンク色といった明るい色合いの花です。もちろん菊でも白や黄色のものは適していると言えます。
逆に、仏花として適していないのはトゲのある花、臭いのきつい花、毒を持った花です。例えば薔薇(バラ)などは色の条件を満たしているもののトゲがあるので、できるだけ選ばないようにしたほうがよいでしょう。
それらに注意すれば、問題なくお供えに適した花を選ぶことができます。
お彼岸の供花にも流行やトレンドはある?
フラワーショップなどに行くと、お彼岸の時期にはお供えするための仏花のアレンジメントが複数用意されていることも多いです。
そういったアレンジメントは色合いのバリエーションやサイズも豊富なので、気に入ったものを選ぶとよいでしょう。
また最近では、花束だけでなく、バスケットや籠でアレンジメントされたものも販売されています。バスケットタイプのお花は持ち運びやすく、お供えしやすいというメリットがあり、お彼岸のお供えのちょっとしたトレンドにもなっています。
自分の予算やイメージに加え、流行やトレンドも意識してお花を選ぶのもいいかもしれません。