かんたん
前回に続いて継承問題が最大の理由に—自分らしさやペット共葬のニーズも拡大
超高齢社会を背景に需要が高まる「終活」に関するさまざまなサービスを提供する株式会社鎌倉新書（東京都中央区、代表取締役社長：小林 史生、東証プライム：6184、以下：当社）は、2025年1月に実施した「第16回お墓の消費者全国実態調査（2025年）」の調査にて「樹木葬を購入した方」を対象とした調査結果として、「第２回 樹木葬の消費者全国実態調査（2025年）」を発表しました。
調査の背景
当社が運営する国内最大級のお墓ポータルサイト「いいお墓」では、約20年間で累計100万件を超えるご相談をいただいてきました。その間、家族構成や価値観、生活環境は大きく変化し、お墓選びにも新しい選択基準が広がっています。
特にここ数年は、樹木葬（墓域内を樹木や草花で飾ったお墓）が人気を集めており、当社が先立って発表した「第16回お墓の消費者全国実態調査（2025年）」においても約半数（48.5%）の方が選択しています。今回の調査では、樹木葬の購入理由や購入者像、タイプ別の費用などについて、前回の調査との比較を交えながら最新の動向を明らかにしました。
調査概要
- 調査名 ：第2回 樹木葬の消費者全国実態調査（2025年）
- 調査対象：2024年1月～同年12月にお墓に関するポータルサイト「いいお墓」経由でお墓を購入した方のうち購入したお墓の種類を「樹木葬」と回答した方
- 調査期間：2025年1月17日（金）～1月31日（金）
- 調査方法：インターネット調査
- 有効回答数：715件
※「いいお墓」経由でお墓を購入した方にアンケートを送付し、回答結果を集計しています。
※回答結果（％）は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計が100％にならない場合があります。
調査トピックス
- 樹木葬を選んだ理由は前回に引き続き「子どもに負担をかけたくない」が46.3%で最多
- 購入したお墓に入る人は「自分」が10.1%から15.1%へ増加、ペットも微増
- 合祀されることのない樹木葬を選ぶ人が前回より増加
- 樹木葬のタイプは庭園・公園が中心。平均金額は庭園・公園は上昇、里山は微減
- 樹木葬の購入者の居住エリアは関東が55%で最多、他地域へも選択が広がる
調査結果
1.樹木葬を選んだ理由は前回に引き続き「子どもに負担をかけたくない」が46.3%で最多
「樹木葬を購入した」と回答した715名を対象に「樹木葬を選んだ理由」について質問したところ、もっとも多かったのは、前回に引き続き「子どもや後継に負担をかけたくない」の46.3%でした。前回の45.2%から微増しており、家族の負担を軽くしたいという意識は変わらず強いことがわかります。次いで「継承者がいない（近い将来いなくなる）」26.4%、「費用」7.8%となりました。
「継承者がいない」は前回の29.6%から微減し、代わりに「ペットと入ることができる」が4.4%から7.4%へ増加しています。樹木葬を選ぶ理由として、継承の課題だけでなく、ペットと一緒に眠りたいという新しいニーズの存在感が増していることがうかがえます。
2.購入したお墓に入る人は「自分」が10.1%から15.1%へ増加、ペットも微増
「どなたのためにお墓を購入しましたか」という質問では、「両親」が最多だったものの、前回の61.6%から57.5%へ減少しました。
一方で、「自分」は10.1%から15.1%へ、「ペット」は2.4%から3.2%へ増加しており、生前に自分のお墓を準備する人が増えているほか、ペットと一緒に眠るという選択肢が広がりつつあることが読み取れます。
3.合祀されることのない樹木葬を選ぶ人が前回より増加
「購入した樹木葬が合祀されるまでの期間」を尋ねたところ、もっとも多かったのは「合祀されることはない」の40.0%で、前回の32.1%に続き今回も最多となりました。
また、「最初から合祀される」と回答した方は、18.7%から15.2%へ減少しました。この結果から、樹木葬の購入者の間で「できるだけ長く個別で供養したい」という意向が高まりつつあると考えられます。
4.樹木葬のタイプは庭園・公園が中心。平均金額は庭園・公園は上昇、里山は微減
【里山タイプ】
里山型は、山林や丘など自然と密接した環境に遺骨を埋葬する樹木葬。「人を弔う墓地で里山の草木や生き物を育てる」といった自然保全も目的としている。一区画に1本ずつ墓標となる樹木を植樹する樹木葬が多く見られる。
【公園タイプ】
公園型は、霊園・寺院の一角を整備して遺骨を埋葬する樹木葬。花木を植えたり、墓域をマウント状にして芝生を植えたりと、公園のように環境が整備されている。
公園型の樹木葬は、1本～数本の樹木を墓域に植えるシンボルツリー型が主流。一方で、区画ごとに1本ずつ樹木を植える寺院・霊園もある。
【庭園タイプ】
庭園型は、霊園・寺院のごく限られたスペースに遺骨を埋葬する樹木葬。墓標となるシンボルツリーや花木が庭園・ガーデニング風に植えられていることも多い。公園型より敷地が狭く、都市部に多い。
「購入した樹木葬のタイプ」は、前回同様、「公園タイプ」35.8%「庭園タイプ」33.0%が中心で、全体の約7割を占めました。一方で、自然に近い環境での埋葬を希望する「里山タイプ」は9.3%から11.3%へ増加し、自然志向や環境への配慮といった価値観の広がりにより、里山型を選ぶ人が着実に増えていることが示唆されています。
「樹木葬のタイプ別の平均金額」は、庭園タイプが68.9万円（前回64.1万円）、公園タイプが64.2万円（前回60.5万円）といずれも上昇しました。一方で、里山タイプは61.4万円（前回62.9万円）とわずかに低下しています。樹木葬全体の平均費用は63.7万円から67.8万円へと上昇しており、前回比で約4万円の伸びが見られました。
5.樹木葬の購入者の居住エリアは関東が55%で最多、他地域へも選択が広がる
購入者の居住エリアを見ると、「関東地方」が55.2%ともっとも多い結果となりました。次いで中部地方、近畿地方が続き、北海道・東北、中国・四国、九州・沖縄まで、全国各地からの回答が集まっています。
関東エリアは核家族化や価値観の多様化が特に進んでおり、「自分らしい供養」を選びやすいと考えられ、樹木葬の需要が高まりやすい地域といえます。一方で、その他の地域からの回答も一定数見られ、樹木葬が全国的に広がりつつあることがうかがえます。
まとめ
今回の調査では、樹木葬を選ぶ理由として「子どもに負担をかけたくない」「継承者がいない」といった継承問題が引き続き主な動機である一方で、「自分のお墓を用意する」「ペットと一緒に眠る」といった“自分らしさ”を重視した選択が前回より増加していることがわかりました。
また、合祀されない樹木葬を選ぶ人が増えていることや、里山タイプの割合が伸びていることから、長く個別で供養したいという思いや、自然に近い環境で眠りたいという志向も強まっていると考えられます。
とりわけ核家族化や価値観の多様化が進む関東エリアでは、「継承の心配を減らしつつ、自分らしい供養を選びたい」というニーズが高く、樹木葬がより強く支持されていると推察されます。関東以外の地域からも一定の支持があり、樹木葬が全国的に受け入れられている様子がうかがえました。
当社は今後も、変化する社会背景や消費者の価値観に寄り添い、多様なお墓の選択肢について調査・情報提供を続けてまいります。本調査が、樹木葬をはじめとする多様な供養の選択にお悩みの方々にとって、より良い選択の一助となることを願っています。
回答者について
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日本最大級のお墓に関するポータルサイトです。経験豊富な専門相談員が、予算や口コミ、地域やアクセスなどの希望に沿ったお墓をご案内。全国の墓地・霊園情報やお客様の口コミを掲載し、累計相談件数は100万件以上、掲載霊園数は1万件以上。
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【鎌倉新書について】
1984年創業の日本の高齢社会に向けた「終活」をテーマに出版事業やインターネット事業を行う東証プライム上場企業です。「介護施設探し」「相続の準備や手続き」「生前の整理や片づけ」「葬儀の準備」「仏壇」「お墓選び」をはじめとした多数の終活関連WEBメディアを運営しており、お客様センター等を通しての相談・情報提供も行っております。高齢社会がますます進展していく中で、多くの人々の希望や課題の解決をお手伝いすることで明るく前向きな社会づくりに貢献してまいります。
会社名 ：株式会社鎌倉新書
設立 ：1984年4月17日
市場区分 ：東京証券取引所プライム市場（証券コード：6184）
本社所在地：東京都中央区京橋２丁目14－1 兼松ビルディング３階
代表者 ：代表取締役社長COO 小林 史生
資本金 ：10億5,802万円（2025年10月31日現在）
URL ：https://www.kamakura-net.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 鎌倉新書 広報担当
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