墓石クリーニングとは?業者の作業内容や費用相場、自分で掃除する方法

墓石クリーニングとは?業者の作業内容や費用相場、自分で掃除する方法
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  • 墓石クリーニングの主な依頼業者は、石材店・専門業・代行業者の3つ
  • 墓石クリーニングの費用は、墓石3~5万円、外柵5千円/1㎡、墓誌5千円~1万円
  • 墓石掃除は、汚れを洗浄・こすって落としたあと乾いた布で拭き取るのが基本

以前は自分たちでお墓掃除するのが一般的で、他人に代行してもらう家庭はほとんどありませんでした。ですが時代の移り変わりとともに、墓石クリーニング業者を活用される家庭が増えています。

この記事では、墓石クリーニングの依頼業者や費用相場、作業内容などを解説します。自分で墓石掃除する方法やお墓参りのマナーもまとめているので、あわせてご覧ください。

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墓石クリーニングとは?お墓・墓石を掃除すること

墓石クリーニングとは、お墓・墓石を掃除すること

霊園・寺院に管理料を支払っているご家庭は、建立したお墓の掃除・管理は供養とあわせて、霊園・寺院が永代にわたって行ってくれると考えているかもしれません。ですが、敷地内の墓石の管理・掃除は、原則としてお墓の使用者が行うのがマナーです。

自分のお墓は、自分で墓石をクリーニングしてきれいな状態を保つのが基本。また汚い墓石の掃除は、お墓の外見をきれいにするだけでなく、石材の劣化を食い止めて長持ちさせる効果があります。墓石は定期的にお手入れしていれば半永久的に持たせられるので、安心して家族や子孫に引き継いでいけるでしょう。

墓石クリーニングを依頼できる業者は3つ

  • 石材店
  • 墓石クリーニングの専門業者
  • 代行業者(便利屋・何でも屋)

さまざまな事情から、自分で墓石を掃除するのが難しいご家庭が増えています。とくに最近は高齢化社会が進み、墓守が高齢になって体力の必要な墓石掃除が困難になっているようです。

そのため、墓石クリーニングを代行・請け負ってくれる業者に依頼するご家庭が増加中。自分で墓石を掃除する時間や労力がかかりませんし、依頼内容によっては汚いお墓でも新品のように仕上げてもらえます。また、細かなデコボコをつけるビシャン加工などの墓石加工や、トンネル状の孔(あな)の掃除も対応してくれます。

ここでは、墓石クリーニングを代行してくれる3つの業者を紹介します。

石材店

お墓を建てる専門家である石材店は、建墓だけでなく、墓石クリーニングも代行しています。本業のサービス的な位置づけで墓石クリーニングしている石材店もあり、お店によって取り組み方はさまざまです。墓石クリーニングの費用は石材店によって違うため、事前に見積もりを取得して費用や内容、仕上げの状態を比較検討することをおすすめします。

墓石クリーニングの専門業者

墓石クリーニングを専門に扱っている業者に依頼するのもひとつの方法。墓石クリーニングだけでなく、お墓・墓所全体の掃除や草むしりも代行している専門業者が多いです。なかには、頑固な墓石の汚れを高圧水で落とす「高圧洗浄」に対応している業者もあります。

墓石クリーニングの専門業者にかかる費用や表示は、業者によって変わります。1回あたりのクリーニング価格が設定されている業者もあれば、墓石の大きさ(尺・寸・平米数)、建墓年数、墓所内の部分ごとに細かな価格設定がされている業者もあるので注意してください。

また、業者によってさまざまな墓石クリーニングの方法やサービスがあるため、ホームページなどでクリーニング内容を詳しく確認しておくと安心です。石材店と同様、墓石クリーニングの専門業者に依頼するときは、見積りをもらって金額を確かめましょう。

代行業者(便利屋・何でも屋)

墓石クリーニング専門ではなく、さまざまな代行サービスを引き受けている業者もあります。いわゆる「便利屋」「何でも屋」と呼ばれる業者で、墓石クリーニングに特化していませんが、お墓参りやお墓掃除の延長でお願いすることも可能です。

代行業者のなかには、サービスを実施している様子を写真・動画に撮って報告してくれる業者もいます。適当に作業したり、墓参り・墓石掃除をしていなかったりしないか不安な方は、あわせて利用してみてください。

墓石クリーニングの費用・料金相場

墓石クリーニングの内容費用・料金相場
石塔・竿石クリーニング3万円~5万円
外柵クリーニング5千円/1㎡
墓誌クリーニング5千円~1万円
墓石コーティング2万円~4万円
外柵コーティング5千円~1万円
ひび割れの修理1万円~2万円/1か所
区画内の掃除5千円/1㎡
お墓の解体作業10万円~20万円/1㎡

石塔・竿石クリーニング:3万円~5万円

お墓の石塔・竿石をクリーニングする費用は、3万円~5万円かかる業者が多いようです。最安価格帯は1万5千円~ですが、石材の大きさや汚れ具合、建立年数、現場の状況などで価格が変動します。

外柵クリーニング:5千円/1㎡

外柵を磨くクリーニング料は、1㎡あたり5千円が相場です。仕上げる面積が広かったり、設置から年数が経っていたりすると金額が上がります。

墓誌クリーニング:5千円~1万円

墓誌とは、墓石の傍に置かれる石板で、故人の戒名や没年月日が刻まれています。墓誌のクリーニングは5千円~1万円が相場で、面積に応じて価格が変動します。

墓石コーティング:2万円~4万円

石塔・竿石をクリーニングしたあと、墓石にコーティング加工を施すことも可能です。コーティング加工とは、劣化や汚れを防止するために、墓石の表面にコーティング剤を塗布する加工方法。墓石コーティングの費用相場は2万円~4万円で、墓石の大きさやお墓の築年数、コーティング剤の耐用年数によって価格が変動します。

屋外で常に雨風や紫外線にさらされている墓石は、鏡面のようにきれいにクリーニングしても、汚れが付着したり劣化が進んだりしてしまいます。専門業者に墓石をコーティングしてもらうことで、汚れの付着や雨水の染み込みを防ぎ、光沢のあるきれいな状態を保てるのが魅力。また、普段のお墓掃除もぐっと楽になります。

外柵コーティング:5千円~1万円

墓石と同様、外柵もクリーニングのあとに汚れを防ぐためのコーティングを施せます。外柵コーティングの費用相場は5千円~1万円で、面積や築年数によって価格が変わります。

ひび割れ修理:1万円~2万円/1か所

長い年月紫外線や風雨にさらされて経年劣化すると、石材がひび割れる古い墓石もあります。劣化してひび割れた墓石は、接着剤で補修したり、シリコン系のコーキング剤でひびを埋めたりするのが一般的です。墓石のひび割れ修理にかかる費用は、1か所あたり1万円~2万円を目安にしましょう。

区画内の掃除:5千円/1㎡

お墓を建てている区画内の掃除は、1㎡あたり5千円が相場。仕上げる面積や内容によって価格は変わり、お墓参りとセットになっている業者も多いです。

お墓の解体作業:10万円~20万円/1㎡

墓石クリーニングの作業をしにくい墓所では、お墓の解体が必要になるかもしれません。墓石本体だけでなく、墓石の継ぎ目にある汚れも落としてくれます。

お墓の解体作業にかかる費用は1㎡あたり10万円~20万円ですが、ケースバイケースです。またお墓を解体したあと、クリーニング・研磨して施工するまでの工期がどれくらいかかるかは、あらかじめ確認しておきましょう。

さらに、お墓を解体して施行し直すため、閉眼供養と開眼供養を行います。お坊さんに渡す供養のお布施が別途必要になるので、忘れず準備してください。

墓石の汚れ別!墓石クリーニングの作業内容

墓石の汚れにあわせて、墓石クリーニングの方法・作業内容を紹介します。作業によっては自分で墓石クリーニングできますが、落ちない汚れがあるなら無理に掃除せず、専門業者にお願いするのが賢明です。

水垢

水垢は、水に溶けていた垢が分離して固まった汚れで、水の中の成分が吸水され石化しています。お墓では、墓石の継ぎ目・目地に水垢が固着し、黒いシミが沁み込んだような汚れがよく見られます。

黒くこびりついた水垢は、たわしでこすってもなかなか落ちません。水垢を落とすのに効果的なのは、クエン酸です。水で溶かしたクエン酸溶液をスポンジにふくませ、水垢に浸み込ませるように磨きます。ちょっとした水垢なら、クエン酸溶液で磨けばツルツルになるはずです。水垢が落ちたら水でよく洗い流し、乾いた布で拭き取ります。ただし、墓石によってはクエン酸で変色する石材を使っているので注意が必要です。墓石の材質を調べ、変色しないか確認してから作業してください。

カビ

墓石に点々と付着しているカビは、放置すると飛び火していきます。布やスポンジ、ブラシなどでこすって落とすのが基本ですが、薬品や薬剤溶剤を塗布するなら専門業者にお願いするのが安心。墓石のカビが広がらないよう、早めにクリーニングしてきれいな状態を保ちましょう。

墓石に付着した苔もなかなか除去しにくい汚れです。水分があればどこでも成長する苔は、墓石の劣化や変色の原因になります。墓石は水分をふくみやすく、彫刻の溝や隙間も多いため、苔が生えやすいです。苔をそのままにしておくと石の隙間に入り込んで墓石を傷めるので、こまめに除去してください。

苔は水をふくませたスポンジで、やさしくこすり取っていきます。スポンジで取れない苔はブラシを使って水でこすり、最後に墓石専用の洗剤を使って苔を落とします。苔が落ちたら洗剤を水でよく洗い流して、乾いた布で拭き取りましょう。普段の掃除で落ちないほど、こびりついてしまった苔を除去するなら、専門業者にお願いします。

シミ

墓石のシミは、お酒・ジュースといった供物の放置や落葉の腐食、樹液などによる汚れ。要因はさまざまで、自分で落とすのは難しいシミが多いため、専門業者に依頼するのが賢明です。

エフロ(エフロレッセンス)

エフロ(エフロレッセンス)とは、お墓や壁に付着する白い汚れ。白くて目立つ汚れなので見た目が悪く、指で触ると白い粉が付くこともあります。

エフロは墓石から削り取るのが一般的ですが、素人が作業すると墓石に傷をつけたり表面を傷めたりするかもしれません。エフロは完全に予防できないので、専門業者にお願いするのが安心でしょう。

煤煙

工場・鉄工所等が多い地域では、鉄分をふくんだ煤煙により墓石が赤く錆びてしまいます。煤煙による汚れは、水をふくんだスポンジでやさしくこすって落とします。こすっても落ちないときは、墓石を傷める可能性があるため、専門業者にお願いしてください。

墓石クリーニングは自分でできる?墓石掃除の方法と注意点

簡単な墓石クリーニングなら、道具を揃えて自分で行えます。ただし、墓石の洗い方や道具、服装などには注意が必要。適当に墓石クリーニングすると、お墓に傷がついたり傷めたりしてしまうかもしれません。また、自力ではどうしても取れない汚れが出てくる可能性もあります。

墓石クリーニングするときは、無理をせず、必要に応じて石材店や専門業者に依頼してください。

墓石掃除のタイミング

墓石の掃除は、お墓参りとあわせて行うのが一般的です。お彼岸やお盆、命日などはもちろん、回忌法要をはじめとする法事・法要などでお墓参りするときは、墓石クリーニングも検討してみましょう。その他、生前の故人を思い出したとき、故人に相談したいとき、結婚・出産など慶弔の報告をしたいとき、故人の誕生日を偲ぶときにお墓参りをする方が多いです。

墓石掃除の際の服装

お墓参りのタイミングで墓石を掃除するなら、きちんとした身支度で出かけたいもの。ですが墓石掃除となると、服を汚したり濡らしたりしてしまう可能性があります。日々風雨にさらされ、雨や湿気などの水気が浸透した墓石は、汚れがひどいかもしれません。

そのため墓石を掃除するときは、汚れても構わない服装で出かけるのがよいでしょう。墓石掃除のあとにお墓参りをするため、できるだけ落ち着いた色合い・デザインの服装を選ぶのが好ましいです。

墓石の洗い方・掃除方法

雨風や紫外線に耐えてきた墓石には、大気中のほこりや泥、土ぼこり、水垢などの汚れが付着しています。そのため、まずは水をたっぷりかけて墓石の表面を丁寧に洗い流していきましょう。墓石によっては、水はけを良くする加工=水垂が施されているので、全体をきちんと濡らしてください。墓石に付着したホコリを取り除いたら、水をふくんだスポンジや柔らかい布で墓石の石材を洗います。目立つ汚れや水垢があれば、丹念に磨きましょう。石材についた水垢は、スポンジやたわしでは落ちにくい汚れのため、墓石用の洗剤を使って落とします。

墓石の汚れが取れない場合は、たわしを使ってもかまいません。ただし彫刻部分や角は欠けやすいので、力を入れすぎないよう優しくこすって磨いてください。素人がスクレーパーやカッターで無理やり汚れを削ると、石材にとれない傷がつく可能性があります。磨いても取れない水垢やシミは、仏壇店やホームセンターに売っているシミ抜き用の洗剤を使うのがおすすめ。大体の水垢は見違えるように落とせます。ちなみに家庭用洗剤や塩素系洗剤は、墓石を変色させたり、かえって墓石を傷めたりするのでタブーです。

墓石を磨き終えたら、きれいな布で水を拭き取り、拭き掃除をして終了です。墓石を光沢ある美しさに保つためにはコーティングを施す方法もあります。

墓石の文字の掃除

墓石の文字が彫ってある部分は、歯ブラシを利用すると便利です。彫刻部分を磨き終えたら水で拭き取ります。歯ブラシを使えば「龍」のような複雑な文字でも、細かな部分まできれいに仕上げられます。

墓石以外のお墓掃除の流れと方法

墓前でご先祖様にお参りする前に、墓石やお墓周辺の掃除をしましょう。ここでは、墓石以外の仏具や墓所の正しい掃除方法と流れを紹介します。

香炉

香炉に置かれたままの線香や燃えカス、灰などを取り除きます。燃えなかった線香が香炉に残っていると、新しくお供えする線香が上手く立ちません。

花立(花筒)

以前に供えて枯れた生花が花立(花筒)に入っているときは、取り除きます。花立を水洗いして新しい水を入れ、持参した生花を供えましょう。取り外しできるタイプの花立なら、近くの水道に持っていって汚れを洗い流します。

水鉢

水鉢は、ご先祖様に水を供えるための水受けで、花立の間にある石のくぼみを指します。水鉢に溜まった雨水やごみを取り除き、柄杓で新しい水を注ぎましょう。取り外しできる水鉢は近くの水道で洗い流し、取り外しできない水鉢は雑巾やスポンジを使って中のごみをきれいに拭き取ります。

灯篭、光明灯

墓域に明かりを灯す灯篭や光明灯を設置している墓所もあります。墓石と同様、大気中のほこりや泥、土ぼこり、水垢などの汚れが付着しているので、水をたっぷりかけて丁寧に洗い流します

カロート

遺骨・骨壺を納骨しているカロートも、可能なら掃除をしてきれいに保っておきたいところ。ですが、カロートは水の侵入を防ぐためにコーキングされていたり、蓋が重かったりするため、1人で掃除するのは難しいです。また、霊園・寺院によってはカロートの開閉に許可が必要になります。定期的な清掃や換気をするときは、無理をせず、業者に依頼するのもひとつの方法です。

玉砂利

玉砂利は見栄えや雑草対策として墓石のまわりに敷かれ、きちんと掃除されていると美しく、高級感を感じられます。ただし時間が経過すると、玉砂利が土に沈んで汚れやすく、見苦しくなるので注意が必要です。

玉砂利の掃除は、園芸用シャベルで玉砂利を掘り起こして目の粗いザルに入れ、こびりついた汚れや苔、黒ずみを洗浄して敷き直します。ザルがない場合は、水をいれたバケツに玉砂利を入れてかき混ぜても問題ありません。また、汚れが落ちにくくなった玉砂利は、新しい玉砂利に取り換えるのも選択肢のひとつです。

卒塔婆

古くなった卒塔婆は、抜いて墓地の焼却炉でお焚き上げをしてもらいます。墓地管理者に相談して、卒塔婆をどのように処分すればよいか確認してみましょう。

草むしり

お墓が建っている墓所には雑草が生えてくるため、定期的な草むしりが必要です。手作業で草むしりするときは、小さな鎌を持参すると便利。玉砂利が敷いてあるお墓だと、砂利の間にある草の根が取りにくいのですが、鎌があれば簡単に取れます。また、草剤を使用する方法もあります。

植木や樹木の剪定

敷地内に植木や樹木などの植え込みがある場合、木が大きくならないよう剪定・手入れします。年数が経ち、木が大きくなると根も広がり、石の外柵を圧迫してひび割れや崩れの原因となります。そのため、植木バサミを持参して植木や樹木を定期的に剪定してください。道具さえあれば、素人でも簡単な剪定はできます。

墓石・お墓掃除に必要な道具一覧

墓石・お墓掃除に必要な道具を一覧で紹介します。自分で墓石・お墓掃除するときは、事前に購入して揃えておきましょう。

墓石用洗剤

自分で墓石・お墓掃除するなら、墓石専用の洗剤を準備しておきましょう。家庭用洗剤や塩素系・酸性系の洗剤は避け、仏壇店やホームセンターで墓石専用の洗剤を購入してください。墓石を洗うときは、墓石用洗剤を使って、たっぷりの水で洗い流します。

雑巾・手ぬぐい・タオル

墓石の汚れを拭きとったり落としたりするために、雑巾・手ぬぐい・タオルなどを用意します。墓石に傷をつけないよう、柔らかい布製の雑巾・手ぬぐい・タオルを選びましょう。水分を拭く・乾拭きして乾かすなど用途に応じて使うため、複数枚用意しておきます。

スポンジ

墓石の汚れをこすって落とせるスポンジも準備しておきます。メラミンスポンジが適していますが、普通のスポンジしかないならゴワゴワした面ではなく柔らかい面を使用してください。また、墓石が傷つかないよう、スポンジを使うときはたっぷり水分をふくませます。

刷毛

刷毛は、墓石の文字や彫刻の汚れなど、細かい溝の汚れを落とすのに便利です。毛の素材が柔らかい刷毛を選びましょう。

たわし

墓石の頑固な水垢やシミ、しつこい汚れを落とすときは、たわしを利用します。墓石は硬い石材でできていますが、傷がつかないか配慮は必要です。金属製のたわしや研磨成分をふくんだ薬剤を使用するときは、墓石を傷つけないよう気をつけましょう。とくに石の光沢を保つためにコーティングしている墓石は、たわしで強くこするとコーティングが剥がれるかもしれません。

細かい溝の汚れには、毛が入り込んで掃除できる、墓石掃除専用のたわしもあります。

歯ブラシ・ブラシ

たわしではうまく落とせない節目や彫刻面、名前や戒名などの溝には、歯ブラシ・ブラシを使います。歯ブラシは、細かい凹凸面に使用しやすく、汚れも落ちやすいです。また、彫刻面は、たわしよりブラシでやさしくこするように仕上げた方が安全です。

ゴム手袋・軍手・虫よけスプレー

ゴム手袋・軍手は、手を保護するために持参します。また墓地の周辺は、草木や樹木が生い茂っている場所が多いです。とくにお墓参りをするお盆の時期は、夏場で雨が降りやすいため、蚊やブヨなどの虫よけ対策も必要。虫よけスプレーも準備しておくとよいでしょう。

スコップ・シャベル

スコップ・シャベルは、墓所の土を掘ったり、砂利を移動させたりするときに使用します。

ごみ袋

墓石掃除で出たごみを入れて持ち帰るための、ごみ袋も用意しておきます。

霊園・寺院の貸出がある掃除道具

霊園・寺院によっては、墓石掃除に必要な道具を貸し出してくれます。霊園・寺院でレンタルできる可能性が高い道具を確認しておきましょう。

ほうき・チリトリ

ほうき・チリトリは、貸し出してくれる霊園・寺院が多いです。敷地内の溝や節目に溜まった砂を掃いたり、落ち葉やごみを取り除いたりするのに使います。

手桶・柄杓

手桶・柄杓は、お墓参りで墓石に水をかけるときに使うため、貸し出している霊園・寺院がよく見られます。掃除用の水を運ぶときや、お参りするときに使用しましょう。

バケツ

手桶・柄杓ではなく、水を運ぶためのバケツを用意している霊園・寺院もあります。墓石掃除で水を運ぶとき、貸し出してもらうと便利です。

お墓参りのマナー・作法

墓石やお墓周辺の掃除が終わったら、お墓参りするのが一般的です。お墓参りのマナー・作法をあわせて確認しておきましょう。

生花・供物のお供え

花立に水を入れて、生花を飾ります。左右の花立にお供えできるよう、花束はあらかじめ2対用意しておきましょう。生花を飾ったら、お菓子や果物、故人が好きだった食べ物などの供物をお供えします。殺生を連想させる肉や魚は、お供え物として不適切なため避けてください。故人が好きだったお酒やタバコは、マナーを守ってお供えすれば問題ありません。

供物の食べ物は、お参りしたあと持ち帰るのがマナーです。そのまま置いておくと、供物が腐ったり動物に荒らされたりするかもしれません。お墓に手をあわせてお参りしたら、供物は忘れず持ち帰りましょう。

参拝・お参り

生花や供物をお供えしたら、お参りする前に線香に火をつけて香炉に手向けます。線香は束のまま火をつけてから人数分にわけ、それぞれがお供えするのが一般的です。

線香を手向けたら、故人と縁の深い順番にお参りをします。墓石より体を低くするのが礼儀なので、しゃがんで合掌礼拝してください。またお墓参りをするときは、数珠を手に合掌するのが作法です。

お墓参りの片づけ

全員が参拝してお墓参りが終わったら、最後にお墓参りの道具や供物を片づけます。カラス・鳥や猫が散らかすかもしれないため、食べ物や酒・ジュースなどの缶類は放置せず持ち帰ってください。

墓石クリーニング業者をお探しなら「いいお墓」へ

墓石の掃除は自分でもできますが、墓石のパーツや汚れによってポイント・注意点が異なります。事前準備や道具も必要ですし、無理に自分でやろうとせず、石材店や専門業者、代行業者などに依頼した方が安全かもしれません。

墓石クリーニングの価格は、依頼内容やお墓の大きさによって変わるため、事前に見積もりをとって確認するのが大切です。また石材店によっても価格が違うので、複数の石材店から見積もりを取得するのがおすすめ。石材店を比較検討することで、墓石クリーニングの費用をよりおさえられます

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