【墓マイラー】巣鴨・慈眼寺にある、天辺に五七桐紋が彫られた文豪・芥川龍之介の墓

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墓の天辺に五七桐紋が彫られたユニークな墓

文豪・芥川龍之介の墓は、巣鴨の都立染井霊園に程近い慈眼寺という日蓮宗寺院の墓地にある。

慈眼寺の墓地は、俳人の飯田蛇笏が芥川龍之介の追悼句として詠んだ「たましひのたとえば秋のほたるかな」という一句がよく似合う、落ち着いた雰囲気を醸し出している。

芥川龍之介の墓の形態であるが、写真の通り、彼が生前に座していた五七桐紋が描かれた座布団が天辺にそのままデザインされているとてもユニークな墓で、死してなお、座机に向かう芥川龍之介の姿が想像できるようだ。

ちなみに、桐の紋は豊臣秀吉の紋として知られているが、元々は天皇の副紋として使われた高貴な紋で、秀吉に下賜された後、江戸時代以降は多くの武家や庶民にも広まり、現代では首相記者会見の演台に飾られるなど、日本政府を現す紋章となっている。

ちなみに、芥川龍之介以外の文学者では、村上鬼城、高村光太郎、長谷川時雨、山本有三、夢野久作、林芙美子、池波正太郎、田村隆一、胡桃沢耕史などの家紋でもある。

芥川賞に名前を残す偉大な文学者

ご存知の通り芥川龍之介は主に大正時代に活躍した小説家で、「鼻」「杜子春」「蜘蛛の糸」「地獄変」など、日本や中国の古典から題材を取った多くの小説を書いた。

また、死後、親友だった文藝春秋・創業者の菊池寛により創設された日本で最も権威のある文学賞「芥川賞」にその名を残している。

また、良く知られた話では、日本で初めてヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した黒澤明監督の「羅生門」は、芥川龍之介の小説「羅生門」と「藪の中」から題材をとって制作されている。

お墓ご近所さん・谷崎潤一郎との因縁

さらに芥川龍之介の墓を語るときの挿話として欠かせないのが、斜め向かいにある谷崎潤一郎の墓(分骨についてである。

この二人は生前、「文学にとって美とは何か」というテーマで論争した事が知られているが、その論戦はお互いがお互いに敬意を払った、とても紳士的なものであったという。

谷崎潤一郎は、芥川龍之介の死後、彼と運命的な関係について語っているが、死してご近所さんとなった二人は、今なお、あの世で文学談義を続けているのかも知れない。

ちなみに、谷崎潤一郎の誕生日の7月24日は、芥川龍之介の命日と同じ日というのも、何かの因縁を感じてしまう。

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