故人に対して、「本人らしさが感じられるようにしよう」という考えのもとにお葬式を行うことが多いかと思います。思い出の品を棺に納めたり、演奏する方に故人の好きだった曲をお願いしたり。お葬式だけでなく、故人が眠るお墓も同様です。お墓を建てる時、故人を尊重するにはどうしたら良いでしょうか。
一つには、「故人の望んだ地にお墓を建て、供養する」ことが考えられます。最近では、永代供養を選び、それを実現する人も増えてきました。
東京タワーの隣で眠る永代供養墓
東京のシンボル・東京タワーのすぐ隣にある高輪墓苑 正満寺 「ふれあいの碑」では「東京タワーの隣で眠る」をコンセプトにしています。
かつて江戸と呼ばれた地の特色を考え、加えて昭和の人々の希望塔であった東京タワーが、隣という恵まれた環境を配慮の上作られました。
「ふれあいの碑」に供養される人々は、亡くなる直前まで都内に住んでいた方ばかりではありません。さまざまな理由で郊外へ引っ越し、移り住んだその地で生涯を閉じた方もいます。それでも、忘れられない「思い出の地で眠りたい」という気持ち。心からの帰郷を永代供養墓に入ることで実現することができるのです。
永代供養墓が選ばれるその理由は?
永代供養墓が選ばれるのは、名所が近くにあるからという理由だけありません。お墓と違うところが点が喜ばれています。
例えば、お墓より圧倒的に抑えられる値段です。年間管理費やお布施等も後々払う必要がなく、ほとんどの金額がわかった状態で購入することができます。これは、永代供養墓が一代きりの供養を前提に作られているためです。その他にも、宗教の縛りがないことやお寺内や近くにあることが多いため、交通の便が良いといったことが挙げられます。
これからのお墓を考える時に注意したいこと
「先祖代々」や「家の跡を継ぐ」と言った継続的な言葉が聞かれなくなってきた昨今。あまり良くない傾向に思われてしまいますが、それにはなんらかの理由があり、状況に適した対応が必要です。
誰かを見送ることが近づいたその時に、この新しく主流となりつつある供養サービスを、思い出しても良いかもしれません。
ただ、同時に“今”話題になっている、“今”流行っているというものは、何よりも“今”に適することを大切にして造られている場合も多々あります。そのため、もしかしたら50年後、100年後には今からでは考えも及ばないような問題が生まれている可能性もあります。
お墓は、長い年月をかけてお付き合いしていく性質のものです。自分の代だけでなく先々の人のことも念頭に置きながら、しっかりと考えて、納得のいくものを選びたいですね。