泉岳寺とは–赤穂浪士四十七士が眠る徳川家康創建の曹洞宗寺院

東京都港区高輪にある萬松山泉岳寺は、徳川家康が創建した赤穂浪士四十七士が眠る寺として有名です。曹洞宗の名刹である泉岳寺は江戸時代には、總泉寺と青松寺と共に曹洞宗江戸三箇寺として、また、吉祥寺旃檀林(きっしょうじせんだんりん)と青松寺獅子窟(せいしょうじししくつ)とならぶ江戸三学寮としても名を馳せました。

アクセスは、都営浅草線「泉岳寺駅」A2出口より徒歩約3分、都営南北線・都営三田線「白金高輪駅」1番出口より徒歩約10分、JR「品川駅」高輪口より徒歩約15分。首都高速道路「飯倉I.C」「天現寺I.C」「目黒I.C」より車で約12分という好立地です。

ここでは泉岳寺の歴史や見どころ、ご朱印などについてご紹介します。また、泉岳寺のお墓情報もありますので、お墓の購入をお考えの方はぜひご覧ください。

萬松山泉岳寺とは

萬松山泉岳寺の山号萬松山は徳川家康の生家である松平家の松よりとられ、「松萬代に栄ゆるの意味を含んでいます。寺号泉岳寺は、「源の泉、海岳に溢るる(=徳川家康の威光が世の中に満ちる)」からつけられたと旧梵鐘の銘に記されています。

泉岳寺は、徳川家康が幼い頃主君であった今川義元の菩提を弔うため、江戸城に近接する外桜田の地に1612年(慶長17年)に創建し、門庵宗関和尚を迎えて開山しました。しかし、1641年(寛永18年)の大火によって消失したため、三代将軍徳川家光の命により、泉岳寺は現在の高輪の地に移転します。この移転に際し、毛利・浅野・朽木・丹羽・水谷の五大名が尽力し、以降、五大名は檀越(だんおつ)となり外護の任に当っています。浅野家と泉岳寺との付き合いはこの時に始まりました。

明治初期には廃仏毀釈の余波を受けますが、地道な努力により再興を果たします。そして、明治・大正・昭和に渡り、繁栄していくことになります。

近年では、2001年(平成13年)に討ち入り300年に因んで「赤穂義士記念館」を建設落慶。赤穂義士関係の資料などを展示し、赤穂義士の思いを伝承しています。平成16年には、江戸時代の道元禅師鑚仰会の活動を再興を目指して泉岳寺学寮講座を開設し、漢学・仏教学・宗学の各講座を毎週開講しています。

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泉岳寺の見どころ

以下では泉岳寺境内の見どころをご紹介します。

泉岳寺の開閉門時間

夏(4/1~9/30)7:00~18:00、冬(10/1~3/31)7:00~17:00

赤穂義士記念館拝観時間

夏(4/1~9/30)9:00~16:30、冬(10/1~3/31)7:00~16:00

山門

かつて泉岳寺には三つの門(総門・中門・山門)がありましたが、現在は中門と山門のみが残っています。山門は1832年(天保3年)に34世大道貞鈞和尚代が再建しました。1階部分の天井には「江戸三龍」の一つ、銅彫大蟠龍(どうちょうだいばんりゅう)がはめ込まれ、2階部分には釈迦三尊像と十六羅漢が安置されています。

中門

中門は1836年(天保7年)に5世大龐梅庭和尚代に再建されました。

大石内蔵助良雄銅像

中門をくぐると、大石内蔵助良雄銅像が見えてきます。大石内蔵助良雄が手にしているのは、討ち入りの連判状です。銅像が東に向いているのは、江戸方面をにらんでいるのだといわれています。

大石内蔵助良雄銅像

赤穂義士墓所

1701年(元禄14年)、江戸城松で吉良上野介に切りつけた浅野内匠頭は、徳川綱吉に切腹を命じられます。切腹後は菩提寺の泉岳寺に亡骸は葬られます。翌年、赤穂浪士は吉良上野介を殺害し、1703年(元禄16年)、大石内蔵助など四十七士は切腹し泉岳寺に葬られます。現在では赤穂義士墓所として残り、国の史跡となっています。赤穂義士墓所には討ち入りした四十七士のほか、討入り以前に自害した萱野重実の供養墓を含め48基の墓塔が並んでいます。

赤穂義士記念館

討ち入りから300 年目となる2001年(平成13年)に、義士の貴重な遺品などが納められた赤穂義士記念館が建設落慶されました。赤穂義士記念館は一般公開されており、300余年前の義士たちの思いが今に伝えられています。

講堂

講堂は1925年(大正14年)に建設され、2004年(平成16年)に改装されました。現在、1階は講堂として使用されています。また2階には四十七義士の木像が展示されており、赤穂義士記念館と同様にこちらも一般公開されています。

本堂

現在ある本堂は、1953年(昭和28年)に落成した鎌倉様式の建築です。ご本尊は釈迦如来、他に曹洞宗の宗祖である道元禅師・瑩山禅師、また大石内蔵助の守り本尊である摩利支天などが納められています。

首洗い井戸

義士が本懐成就後、吉良上野介の首級(しゅきゅう)をこの井戸水で洗ったことから「首洗い井戸」と呼ばれています。

血染めの梅、血染めの石

浅野内匠頭が切腹した時、その血がかかったと伝えられている梅と石です。

御朱印

御朱印は、泉岳寺境内の本堂右側にある寺務所の御朱印受所でいただくことができます。

泉岳寺のご朱印は、中央に「本尊釋迦如来」の文字と仏法僧寶の三宝印、右に「四十七士廟所」の文字と大石家の右二つ巴の家紋の印、左に「泉岳寺」の文字と萬松山泉岳寺の印が押されています。

また、泉岳寺では御朱印帖(納経帖)も販売しています。四十七士をモチーフとしたデザインは同寺ならではのものです。

御朱印とは?集めてどうする?御朱印集めの意味ともらい方、注意点
御朱印とは、神社やお寺を参拝した証として押印される印章印影。御朱印帳を用意するのが一般的です。御朱印集めの意味や頂き方、注意点を解説します。

《墓所案内》泉岳寺墓地

泉岳寺には境内地に墓所があります。東京の都心にありながらも静かで、アクセスがよく、手入れも行き届いています。

一般墓地は、永代使用料、墓石代込みで1区画あたり約550万円が目途となります。また、別途管理料が必要です。

まとめ

泉岳寺では年に2回(4月、12月)、赤穂義士を追善法要する「義士祭」が開催され、今でも多くの人々が法要に訪れます。

泉岳寺周辺には多くの観光スポットがあるので、散策がてらぜひ訪ねてみたいお寺です。

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