さいたま市で公営霊園をお探しの方のために、さいたま市営霊園の申込方法やかかる費用などについてまとめました。
さいたま市の公営霊園
まず、公営霊園の特徴とさいたま市の公営霊園にはどのようなものがあるか、現況などについて見ていきましょう。
公営霊園の特徴
公営霊園とは、市町村や都道府県などの地方自治体が管理、運営する霊園です。そのため民営霊園や寺院墓地と異なり、倒産等により墓地そのものがなくなってしまうという可能性は低いため、安心して利用できます。
宗旨、宗派などが指定されていることはなく、墓石を販売する石材店も指定されていないため、自由にお墓を設置できます。さらに使用料や管理費用も安いことから、大変人気があります。
さいたま市の公営霊園でも、これらの特徴があります。
さいたま市にある公営霊園
さいたま市は、浦和市、岩槻市、大宮市、与野市の4市が合併してできた政令指定都市です。それぞれの市営霊園をさいたま市が引き継ぐ形になり、総区画数は約 24,000 区画にのぼります。さいたま市には以下の公営霊園があります。
- 思い出の里市営霊園
- 青山苑墓地
- 諏訪入墓地(諏訪入第2墓地)
- 善前墓地
さいたま市営霊園の現況
さいたま市では、2012年度をもって市営墓地の新規募集は終了しています。そのため、それ以降は返還された墓地の再募集のみとなっています。
公募状況は、毎年、申込数が公募数を上回っています。特に、個々に区画された芝生墓地や普通墓地が高倍率となり、2013年の普通墓地では22倍を超える倍率になりました。2018年度は募集自体がなく、希望してもなかなか利用できない状態が続いています。
こうした状況を踏まえ、2019年には思い出の里市営霊園の中に、樹林型の合葬式墓地を供用しました。これは「自然に還りたい」、「承継や管理の点で不安がある」といった市民の声に応えたものでもありますが、墓地不足などを考慮したものでもあります。また、同時に一般墓所も募集されました。
さいたま市では今後も墓地不足が見込まれるため、墓地整備などを行い、大幅に区画数を増やす計画があります。こうした墓地整備や合葬式墓地の設立などにより、今後、墓地の希望者は利用しやすくなっていくでしょう。
さいたま市営霊園の申込方法
2018年度は募集がなかったため、2017年度の申込方法や応募資格などを例に挙げてご紹介します。
募集の告知
募集がある場合には、さいたま市報、さいたま市ホームページに告知がありますので、それを確認しましょう。2017年度は、さいたま市報8月号に思い出の里市営霊園の利用者募集(返還区画の再募集)が掲載されました。
応募資格
・さいたま市に住民登録があり、1年以上居住している方。
・1世帯1区画のみです。すでにさいたま市営墓地を利用している方は申し込めません。
申込期間
募集がある場合は、8月上旬~9月上旬
申込書の配布場所
・思い出の里市営霊園事務所(土日祝日も配布)
・さいたま市各区情報公開コーナー
・さいたま市各支所・市民の窓口
・ひかり会館
申込方法
使用許可申込書に必要事項を記入して、申込期間内に指定の封筒で申込書と必要書類を郵送します。
利用者の決定
10月中旬頃に抽選で決定します。当選者には通知が届きます。
申込に関する条件や申込期間等は改定されることがあります。必ず、その年度のさいたま市報、もしくはさいたま市ホームページなどで確認しましょう。
さいたま市営霊園の費用
さいたま市営霊園の費用は使用料(土地代)と墓地管理料があり、墓地の形態や広さなどにより異なります。それぞれの墓地費用は、以下のとおりです。
1.諏訪入墓地
使用料:130,000円、管理料:1平方メートルあたり年額530円
2.善前墓地
使用料:130,000円、管理料:1平方メートルあたり年額530円
3.青山苑墓地
・第1~8ブロック
使用料:910,000円、管理料:年額5,400円
・第9ブロック(雛壇)
使用料960,000円、管理料:年額5,400円
・第10~14ブロック
使用料:1平方メートルあたり315,000円、管理料:1平方メートルあたり1,790円
・納骨堂
使用料:年額5,400円~32,400円(利用期間は1年間)
4.思い出の里市営霊園
・芝生墓地
使用料:443,000円、管理料:1平方メートルあたり年額6,500円
・普通墓地
使用料:443,000円、管理料:年額6,400円
・屋内墓地
使用料:691,000円~773,000円、管理料:年額6,910円
・屋外墓地
使用料:214,000円~317,000円、管理料:年額2,950円
・合葬式墓地
使用料:100,000円~200,000円、管理料:なし
・移転墓地
使用料:1平方メートルあたり79,700円、管理料:1平方メートルあたり年額1,280円
・納骨堂
使用料:年額1,470円
《市営墓地紹介》諏訪入墓地、諏訪入第2墓地
1939年に静かな住宅地に囲まれた場所に開設されました。さいたま市の公営霊園では最も古く歴史ある公営墓地です。1982年には隣接地に第2墓地が設置されました。諏訪入墓地は661区画、第2墓地は126区画で、形態はすべて普通墓地です。最寄り駅の「浦和駅」からは徒歩で約26分かかります。
《市営墓地紹介》善前墓地
1947年に設置された墓地です。住宅街に囲まれた静かで落ち着いた環境です。総区画は514と、さいたま市の公営霊園としては比較的小さな墓地です。敷地内には花や木が植栽され、清掃も丁寧に行われており、気持ちよく利用できます。「南浦和駅」から徒歩約21分の場所にあります。
《市営墓地紹介》青山苑墓地
1990年に開設された墓地で、総区画数は1,623区画あります。近隣には埼玉スタジアムがあり、緑が多く、自然豊かな場所にあります。広々とした雛壇形式の墓地からは苑内の風景が楽しめ、利用者にも親しまれています。墓地のほかに、納骨堂と法要祭壇が併設されています。最寄り駅の「浦和美園駅」から徒歩約24分のところにあります。
《市営墓地紹介》思い出の里市営霊園
1976年に開設され、21,000以上の区画を誇るさいたま市内最大の公営霊園です。遊歩道や遊水地を備えた広大な公園墓地で、芝生墓地や普通墓地のほか、3階建ての屋内墓地、屋外墓地、合葬式墓地など、種類や大きさの異なる墓地があります。通夜や告別式、法要などが行える斎場や納骨堂も併設されています。最寄り駅は、「大和田駅」もしくは「七田駅」ですが徒歩35~40分かかります。JR「大宮駅」東口、JR「北浦和駅」東口からバスも利用できます。
まとめ
今後は、さいたま市の墓地整備や合葬式墓地の設立などで、墓地の希望者が利用しやすい状況になっていくでしょう。市報やホームページなどで情報を集めて、申込の機会を逃さないようにしましょう。