京都「随心院」- 小野小町ゆかりの寺院/歴史や見どころをご紹介

真言宗善通寺派 大本山 随心院

京都市山科区にある真言宗善通寺派大本山「随心院」についてご紹介します。
随心院は平安時代の歌人、小野小町に縁の深い寺院として広く知られており、恋愛成就の聖地としても有名です。あなたも、小野小町の足跡をたどってみてはいかがでしょうか。

随心院の歴史と雨僧正

真言宗善通寺派の大本山である随心院は、991年、一条天皇の時代に仁海僧正によって建立された寺院です。
仁海僧正は、弘法大師で知られる真言宗の開祖、空海の8代目にあたる弟子であり、真言宗小野流の祖として広く知られています。また、請雨経法を得意としていたことから「雨僧正」とも称されており、宮中の御帰依と天皇の命を受け、京都府中京区にある神泉苑で行った9度にわたる雨乞いをすべて成功させたことでも有名です。

随心院は、古くは「牛皮山曼荼羅寺」と呼ばれていました。
伝承によれば、ある日夢の中で仁海僧正は、亡き母が牛に生まれ変わっていることを知ります。そして、その牛を訪ね求め、やっとの思いで探し出し養飼することにします。しかし牛は、数日とたたないうちに死んでしまったそうです。そのことを悲しんだ仁海僧正は、死んだ牛の皮に両界曼荼羅の尊像を描き本尊として崇め始めます。そのことに由来し、牛皮山曼荼羅寺という名が付いたといわれています。
ちなみに、ハイキングコースとしても有名な牛尾山は、その時の牛の尾を山上に埋め、菩堤を弔った場所であると伝えられています。

随心院の見どころ

建立以降、徐々に整備も進み、堂舎や七堂伽藍は美しさを誇っていましたが、1221年、後鳥羽上皇の時代に起こった「承久の乱」と1467年に勃発した「応仁の乱」の2つの兵乱により、建物は火災に遭いことごとく灰となってしまいます。その後、1599年、九条家の第24代増孝によって再興され、今日に至ります。
再興当時のままの姿を残す本堂には、本尊如意輪観世音菩薩坐像のほか、重要文化財に指定されている阿弥陀如来坐像、快慶作の金剛薩捶坐像など数多くの仏像が安置されており、書院は徳川秀忠夫人、天真院尼の寄進によって建てられました。

また、随心院のある京都市山科区付近は、平安時代を生きた歌人で絶世の美女、小野小町とゆかりのある土地および寺院として全国的に知られており、随心院にもまた小野小町に関するものが残されています。

境内の本堂裏には、その昔、小野小町のもとに届いた手紙が千通埋められていると伝えられている小町文塚があり、参拝することで文章上達や恋愛成就などの願いが叶うといわれています。
薬医門西側には、小野小町が朝夕に顔を洗っていたと伝えられる小野化粧井戸があり、女性を中心に多くの観光者が訪れています。
小野小町にちなんだ「美人」「におひ袋」という名前のお守りをお土産に購入される方も多いようです。

一見の価値あり!梅と桜と「はねず踊り」

年間を通じて開催行事も多彩で、春夏秋冬それぞれに見どころが満載です。
特に春先、3月頃なると、梅の名所に数えられる随心院総門南側の名勝「小野梅園」に植えられた200本以上の梅と、総門前の見事な咲きぶりのソメイヨシノが境内をピンク一色に染め上げます。

また毎年3月最終週の日曜日には、随心院発祥の「はねず踊り」が開催されます。
はねずとは、薄紅色という意味で、可愛らしく華やかな「はねず色」の衣装を身にまとった童女姿の子どもたちが舞を披露してくれます。梅と桜の共演の下で見る「はねず踊り」の美しさに、きっと誰しも心を奪われてしまうでしょう。

季節限定の御朱印/年間イベント情報

秋になると、通常の御朱印以外に、秋季限定の御朱印を授与してもらえます。また、紅葉と大杉苔をライトアップする「随心院 秋季夜間特別拝観」が実施され、昼間とは違う雰囲気の堂内を楽しむことができます。

そのほか、毎月第1日曜日には人・モノ・情報の交流を目指す「小町手づくり市」、毎年3月には「観梅祭」、11月には「ミス小野小町コンテスト」など、積極的にイベントが開催されています。

近年では、新進気鋭の若手アーティストとのコラボにより実現した、小野小町の一生を描いた豪華絢爛な現代アート襖絵「極彩色梅匂小町絵図」の作製、平成29年7月には随心院の公式キャラクター「小町ちゃん」の登場など、現代における寺院のモデルケースとして次々に新しいことへとチャレンジし続けています。

随心院へのアクセス、参拝料、拝観時間

随心院への交通アクセスは、電車の場合、京都市営地下鉄東西線「小野駅」から徒歩5分となります。
車の場合は、京都東ICから約10分、阪神高速8号京都線山科出口からは約5分ほどの距離にあります。大型車駐車可能の無料駐車場も完備されています。

参拝料は基本的に無料ですが、本堂拝観および特別参観など、別途参拝料が必要な場合もあります。
拝観時間は、午前9時から午後4時30分となっています。なお、永代供養、墓地に関するご相談、写仏および写経のお申し込みについては、随時受け付けています。

《墓所案内》大本山 随心院

大本山随心院は、平安時代の女流歌人で絶世の美女・小野小町にゆかりある寺院です。また、一条家、二条家、九条家の天皇家から歴代住職をお迎えしていたこともあり天皇家ゆかりの格式高い門跡寺院でもあります。
最寄りの京都市営地下鉄東西線「小野駅」から近く、公共交通機関はもちろん、車でのアクセスもしやすい立地です。
永代供養のための「妙縁観世音塔」は、1霊体50万円です。観音像を建立し彼岸およびお盆には塔前で、本堂では毎日廻向を行います。


また、境内にある総合霊園には小野小町に由来した女性専用の永代供養納骨堂「小町堂」が建立されています。永代使用料は80万円からです。
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まとめ

この記事では、観光スポットとしても有名な小野小町ゆかりのお寺、真言宗善通寺派大本山「随心院」について簡単ご紹介しました。梅と桜を一緒に楽しめる境内を、ぜひ一度は訪れてみてはいかがでしょうか。