名古屋市営霊園の募集条件や申し込み方法/八事・愛宕・みどりが丘公園

名古屋市営みどりが丘公園墓地

愛知県名古屋市の公営霊園は、いずれも豊かな自然に恵まれた心安らぐ環境にあります。民間霊園と比べて価格も低く設定されており、宗教や宗派にかかわらず利用できるのも利点です。
今回は、名古屋市の公営霊園の申込方法、値段相場やアクセス方法などをお届けします。名古屋市で終活を考えている方は、一度、公営霊園を見学してみませんか。

名古屋市で公営霊園を選ぶメリットとデメリット

名古屋市が運営する公営霊園には、「八事(やごと)霊園」、「愛宕(あたご)霊園」、「みどりが丘公園墓地」の3つがあります。公営霊園は民営霊園と比べて価格が低く設定されており、費用面の負担を軽減できることがメリットの一つに挙げられます。そのほかにも安定的な経営で閉鎖などのリスクが少ない、宗教や宗派を問わずに利用できるといった利点もあります。名古屋市の公営霊園はいずれも郊外に位置しており、緑豊かで開放感のある環境が広がっています。駐車場もあるので、車での参拝も可能です。

デメリットとして、公営霊園は名古屋市で募集条件を設けており、利用するにはその条件を満たしていることが求められます。申込が多数の場合には抽選が行われ、抽選にもれると利用できないこともあります。

公営霊園の募集条件

名古屋市にある公営霊園の募集条件には、どのようなものがあるのでしょうか。
まずは6カ月以上に渡って、市内に住所があるという条件が設けられています。「みどりが丘公園墓地」では、使用者が亡くなった際にお墓を主としておまつりする方に承継の手続きをしてもらうという条件も加わります。どの霊園も法人での申込はできません。

募集はいつ行われるの?

公営霊園の利用募集は常に行われるわけではありません。古くからある霊園では、ほとんど空きがない状況も多く、返還される墓地がまとまった数で集まったときに募集が行われます。募集が出ているかどうかは、名古屋市のホームページや霊園の管理事務所などで確認をしてください。

申込方法は?

次に、申込方法を見ていきます。まずは申込書を入手し、募集条件を満たすかどうかをはじめ、住民票などの必要書類を確認しましょう。申込書を提出後、応募者多数の場合は抽選が行われます。資格審査を経て使用できることが決まったら、利用手続きを行います。墓地使用料や管理費を支払い、墓地使用許可証が交付されたら、お墓の建立が可能です。

名古屋市の公営霊園では、申込で希望の区画を指定できますが、申込後に区画の変更はできません。そのため、事前見学で希望する区画の確認をしておくことをおすすめします。1世帯あたり1区画のみ申込ができます。

申込書の配布場所は?

「八事霊園」と「愛宕霊園」については、八事霊園・斎場管理事務所で申込書付きのパンフレットが配布されています。名古屋市のホームページから郵送の申込やダウンロードも可能です。

「みどりが丘公園墓地」は、みどりが丘公園会館や名古屋市内の各区役所などでパンフレットの配布を行っているほか、公式ホームページからダウンロードもできます。

費用・料金はどのくらい?

公営霊園を使用するには墓地使用料と、施設の維持・管理を目的とした墓地管理料を支払う必要があります。民間霊園と比較すれば、価格設定は低めの傾向です。墓地使用料は墓地の利用許可が出た後、一括での支払いが求められます。墓石費用や工事費は含まれません。墓地管理料は年に1回納めます。同じ霊園でも区画の場所や面積により料金は異なります。
以下は、令和3年1月現在、募集されている区画の値段です。

八事霊園

最も安い区画の墓地使用料は、170,100円(0.81m²)、管理料は年間1,700円です。
最も高い区画の墓地使用料は、6,019,000円(31.68 m²)、管理料は年間11,000円です。

愛宕霊園

今回の募集はありません。

みどりが丘公園墓地

普通区画と芝生区画に分かれており、普通区画の最安値は墓地使用料が478,440円(1.08 m²)、管理料が年間3,000円で、最高値は墓地使用料が5,316,000円(12.00 m²)、管理料が年間8,500円です。
芝生区画では墓地使用料が1,329,000円(3.00m²)、管理料が年間4,000円となっています。

一度支払った使用料の返金は行われていませんが、例外として、使用許可が出てから2年間未使用の場合に限り、半額が返金されます。

名義を変更したいとき

墓地の使用権は転貸・譲渡ができない決まりがあり、申込者が使用名義人となります。「みどりが丘公園墓地」では、使用者の死亡時に、市での手続きを経ることで継承ができると定めています。「八事霊園」と「愛宕霊園」については管理事務所への確認が必要です。

生前申し込みはできる?

名古屋市の公営霊園では、遺骨がない状態でも利用申込ができます。従って、生前建立を考える方も申込が可能です。

《市営霊園紹介》八事霊園

その歴史を大正時代まで遡ることができる「八事霊園」は、街を見下ろせる小高い丘の上にあります。周辺地域には、緑豊かで閑静な環境が整っています。地下鉄八事駅からは徒歩約15分でのアクセスが可能です。宗教や宗派は不問ということもあり、霊園内には多種多様な墓石が並びます。管理棟や売店、納骨施設、駐車場を備えていることに加え、園内の管理や整備がよく行き届いており、快適に利用できると評判です。

《市営霊園紹介》愛宕霊園

「愛宕霊園」は高台に広々とした敷地が広がる墓地で、昭和49年に造成されました。管理棟や売店、休憩所といった施設も設置されています。あたたかな日が降り注ぐ環境で、気持ちよく参拝が行えます。名鉄名古屋本線有松駅からは徒歩で約20分の場所にあり、市バス「愛宕西」、「有松中町」停留所などからも徒歩約15分でアクセスが可能です。近くには国道1号線があり、広い駐車場も備えているので、車での参拝にも適しています。

《市営霊園紹介》みどりが丘公園墓地

昭和63年に開園した「みどりが丘公園墓地」は、四季折々の草花が生い茂る自然豊かな環境が魅力です。池や花壇、休憩所に加え、供花などの購入ができるみどりが丘公園会館も備えられています。地下鉄鶴舞線原駅、地下鉄桜通線徳重駅からはバスでのアクセスが可能で、市バス「みどりが丘公園口」停留所からすぐの場所に位置しています。駐車場もあり、車での参拝もできます。

まとめ

代々受け継がれていくことを考えるなら、十分に検討した上で、後悔のないお墓選びをしたいものです。そのためには区画の位置や価格はもちろん、施設の使いやすさやアクセス面での通いやすさなども考慮する必要があるでしょう。名古屋市内で満足できるお墓探しの参考にしていただけると幸いです。