神戸市の公営霊園(市立墓園)にお墓を建てたいとお考えの方へ。この記事では、公営霊園の基礎知識から、市立墓園の募集と申込の流れや手続き、利用条件などを解説します。また、神戸市内にある市立墓園の情報もお届けします。
公営霊園とは
公営霊園とは、霊園の運営や管理を民間ではなく都道府県や市町村などが行っている霊園のことを言います。民間が管理している霊園に比べ使用料や管理費が比較的安く、宗派にかかわらず利用できます。墓園の形式はさまざまで、一般的な埋蔵施設をはじめ合同埋蔵施設、立体埋蔵施設など合葬形式による埋葬施設も開設されています。
神戸市の公営霊園(市立墓園)の特徴
神戸市には現在、4カ所に市立墓園が開設されています。
自然が豊かで景色のよい場所にある霊園が多く、雄大な自然を感じながらのんびりとお墓参りをすることができます。墓地によっては、明石海峡大橋や淡路島などを望むことができ、展望のよさも特徴の一つです。
市立墓園の募集と申込の流れ
神戸市で公営霊園(市立墓園)にお墓を建てるには、まず申し込みが必要になります。
市立墓園への申込は常時できるわけではなく、募集のお知らせがあったときのみ行えます。募集情報は神戸市の公式サイトや市役所の窓口で確認することができます。
募集情報を確認したら、申込用紙を入手して手続きに進みます。なお、申し込みにはいくつかの条件を満たしている必要があります。
市立墓園の応募条件
神戸市の市立墓園の応募条件は以下のとおりです。
- 申込日までに6か月以上継続して神戸市内に住所を有していること
- 条例で定められている当初使用料を期限内に一括で納付できること
- 使用許可を受けてから3年以内に墓碑などの建立ができること
- 一親等の血族や親族、配偶者の方の遺骨があること
詳しくは神戸市の公式サイトで確認することができます。
市立墓園の申込手続き
応募資格を満たしていれば、申込手続きをはじめることができます。
申込書に必要事項を記入し、締め切り日までに神戸市墓園管理センターに提出してください。
申込書の配布場所は、市役所や区役所、墓園管理事務所、斎場などです。また市の公式サイトからもダウンロードできます。応募者数が、募集区域よりも多かった場合は、抽選になります。
抽選に当選した場合
抽選に当選すると、次に資格審査を受けます。戸籍謄本や住民票など、決められた書類を準備して提出しましょう。
資格審査を通過したら、使用料と管理料を支払います。支払いが済み、使用許可証が発行された時点で初めて霊園の使用が可能になります。
《市立墓園紹介》鵯越墓園
鵯越墓園(ひよどりごえぼえん)は、200ヘクタールもの広さを誇る、日本有数の広大な大規模霊園です。昭和7年3月に創設され、昭和21年に神戸市へと引き継がれました。山の頂上付近にあるため、静かで眺めのよい落ち着いた環境です。園内の整備も行き届いていて、古くから市民に親しまれているお墓です。
《市立墓園紹介》舞子墓園
舞子墓園(まいこぼえん)は、明石海峡が一望できる景勝の地、舞子ヶ浜の丘陵地にある公営墓園です。戦後の都市計画事業の一環として、従来の墓地とは違い、公園墓地の構想のもとに作られました。墓園の付属設備として、昭和34年10月より近代的なロッカー式の納骨堂が設置されています。
《市立墓園紹介》西神墓園
西神墓園(せいしんぼえん)は、兵庫県西区にある公営霊園です。遠くに淡路島を眺めることのできる景勝の地に開設されています。雄大な面積を誇る比較的大規模な墓園で、駐車場、整備された歩道、休憩所など、施設が充実している広々とした園内です。管理施設内には花屋や自動販売機もあり便利です。周辺の住民が利用できるレクリエーション広場も併設されています。
《市立墓園紹介》追谷墓園
追谷墓園(おいたにぼえん)は、神戸市の象徴ともいえる錨山に通じる、自然豊かな環境にある墓地です。昭和13年7月に発生した阪神大水害による被害を受けた後、現在の公園様式に復旧されました。晴れていれば、神戸市街地をはじめ、淡路島や紀州の山並みが見渡せます。
公営霊園のメリット
公営霊園のメリットとしてよく挙げられるのは、比較的費用が安価であることです。管理料や使用料は民間の霊園よりも比較的安く設定されているので、維持費を抑えることができます。また、宗派の制約がなく、宗派にかかわらずお墓を立てることができます。
民間の霊園でよくある石材店の指定がないため、コストや素材、デザインなどを複数のお店で比較しながら、自由に選べるのも大きなメリットです。
公営霊園のデメリット
デメリットは、抽選に外れた場合、いつまでたっても霊園を使用できないことです。基本的に公営霊園は人気が高く、募集が開始されれば抽選になることが多いです。抽選に当たらなければ、いつまでたっても霊園を使用することができません。
また、利用には資格条件を満たしている必要があります。引越し直後で短期間しか居住していない場合などは、公営霊園の利用はできません。また、割り当てられる区画は自身で決めることができないので、日陰やお手洗いの近くなど希望していない場所になってしまう可能性もあります。
まとめ
公営霊園は、民間の霊園よりも使用料や維持費が安く人気です。しかし利用するには条件を満たしていなければいけません。
上記で紹介したようにメリットとデメリットがそれぞれありますので、「いいお墓」などの第三者機関も利用しながらしっかり検討をして、納得・満足のできるお墓選びをしましょう。