早野聖地公園は、昭和54年(1979年)に開設した川崎市の市営墓地。敷地面積は208,337m²で、川崎市では2番目に大きな墓地です。
「霊園」ではなく「公園」という名称が使われているだけあって、墓地は敷地面積の四分の一程度です。公園の一角に墓地があるという雰囲気なので、気軽に人が集まりやすい明るいイメージの場所になっています。
ちなみに早野聖地公園は川崎市が推奨する「柿生の里の散歩道(早野地区)」という散策コースにも含まれています。
令和6年(2024年)11月1日~11月30日の期間で「早野聖地公園」の使用者募集が行われます。
詳細は下記よりご確認ください。
早野聖地公園の概要
墓地形態 | 墓所13,030区画 (平成30年4月1日現在) 一般墓所:1区画4平方メートル 4,858区画 壁面型墓所:4,120区画 芝生型墓所:2,000区画 集合個別型墓所:2,052区画 |
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住所 | 〒215-0016 神奈川県川崎市麻生区早野732 |
アクセス | 小田急線「新百合ヶ丘駅」よりバス 小田急・東急(新23)「あざみ野駅」行きに乗り、「虹が丘小学校」バス停下車、徒歩9分 |
開門時間 | 3~9月7:00~19:00 10~2月7:00~17:30 |
指定管理者 | 川崎市営霊園パートナーズ(代表企業 西武造園株式会社/構成員 横浜緑地株式会社) 電話:044-987-7855 FAX:044-322-0807 |
窓口時間 | 8:30~17:30(12月29日~1月3日を除く) |
早野聖地公園の区画・費用
市営霊園の募集時は、霊園ごとに、墓所の種類や募集数、永代使用料、年間管理料などが発表されます。各墓所の区画や永代使用料、年間管理料は次の通りです。
一般墓所 | 壁面型墓所 | 芝生型墓所 | 集合型墓所 | |
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区画面積 | 4㎡ | 1ヵ所 | 1ヵ所 | 1ヵ所 |
永代使用料 | 66万円 | 140万3,000円 | 130万4,000円 | 71万7,000円 |
年間管理料 | 2,840円 | 7,330円 | 7,330円 | 4,170円 |
早野聖地公園までの駅からのアクセス
川崎市と横浜市の市境に位置する早野聖地公園。最寄り駅は田園都市線あざみ野駅と小田急線新百合ヶ丘駅です。
あざみ野駅からは「すすき野団地」行きのバスで「虹が丘小学校」下車。所要時間は約10分。新百合ケ丘駅から来る場合は「あざみ野駅」「嶮山スポーツガーデン」行きのバスで「虹が丘小学校」下車。乗車時間が20分程度と少し長くなります。
どちらもバスの便が多いので、直前でバスを逃してしまっても、少し待てばすぐ次のバスが来てくれます。バス停を降りるとすぐ目の前が公園北側の入口になります。
早野聖地公園には二ヶ所の入口があり、バス停がある北側の入口とは別に、公園事務所やサービスセンターがある公園の南側にもう一つの入口があります。
自家用車でお越しの場合は南側の入口から入ることになります。東名高速道路・横浜青葉インターチェンジから約16〜20分くらいの距離になります。
それでは早速公園の中に入ってみましょう。気持ち良い遊歩道になっているので、お散歩にはちょうどいい感じです。
早野聖地公園の雰囲気
早野聖地公園には「堤入池」「上池」「五郎池」「林ヶ谷池」「中谷池」「龍ヶ谷池」「下谷池」という7つの池があります。
それぞれの墓所は池の名前でエリアが分かれているので、池を目印にして歩いていけば、目的の墓地にたどり着くことができます。昔は魚も多く、釣りを楽しむ人の姿もあったようですが、今は禁止されています。
龍ヶ谷池や林ヶ谷池の周りにはベンチもたくさんあり、地域の方々が楽しそうに談笑されている様子が見られました。
早野聖地公園は多摩丘陵の裾野に位置しているため、園内は高低差があるのではないかと思っていましたが、実際は傾斜がなだらかで、体への負担は少なそうです。
遊歩道は足元がきれいに整備されているので、お散歩にもランニングにもぴったりです。緑が多く自然環境に配慮した公園墓地です。
早野聖地公園には4種類の墓所がある
早野聖地公園は墓所が計13,030区画ありますが、4種類の墓所があることが大きな特徴といえます。(平成30年4月1日現在)
早野聖地公園の墓所
- 一般墓所 (4,858区画)
- 壁面型墓所(4,120区画)
- 芝生型墓所(2,000区画)
- 集合個別型墓所(2,052区画)
一般墓所のほか、壁面型墓所、芝生型墓所、集合個別型墓所が整備されています。
特に壁面型墓所は園内に3ヶ所あり、一般墓所に次いで二番目の区画数を有しています。さらに今造成工事を進めており、次年度以降も募集が行われる予定です。
早野聖地公園が一般墓所以外の墓所を増やしているのは、限られた土地の中で、できるだけ多くの利用者に墓所を提供したいという川崎市の方針によるものです。
それではそれぞれの墓所を見て回りましょう。
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堤入の丘壁面型墓所
バス停のある北側の入口から公園内に入り、堤入池を右手に見ながら細長い遊歩道を行くと、最初に目に入るのが堤入の丘壁面型墓所です。
ここには全39列の壁面型墓所が並んでいます。壁面型墓所は両面が別々のお墓になっているため、一般墓所1基分の場所に2基の壁面墓所が建立されていることになります。
壁面型墓所は上部の銘板に家名を入れ、その下に墓石と焼香用の香炉を設置します。銘板には家名以外にも自分の好きな文字を入れることができるので、「ありがとう」「愛」といったメッセージなどもたくさん刻印されていました。
区画内には3ヶ所の桶置き場と休憩スペース、2ヶ所の駐車スペースがあります。壁型の墓所が連続していますが、列の間も広く、それぞれ個別にお参りができる形態です。
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水辺の広場
延々と続く細長い堤入の丘壁面型墓所を抜けて、次に見えてくるのが水辺の広場です。ここまで来ると一気に眺望がひらけます。
ちょうど公園の中央部分に位置していて、噴水とベンチがあります。それほど広くはありませんが、公園をぐるりと見渡せる絶好のビュー・ポイントになっています。龍ヶ谷の池に水鳥が集まってくるのも見え、日常を忘れてホッとできる空間です。
一般墓所
水辺の広場から進むと一般墓所エリアになります。一般墓所の大きさは一律で1区画が4㎡と決まっているので、整然とした印象です。
最初に14区、その隣が10区、道路を隔てて反対側が13区。その奥が12区、11区と区画が続いています。道路を挟んで反対側が9区、7区、6区です。それぞれの区画に桶置き場と水汲み場があります。
一般墓所はこの6〜14区までがひとまとまりになっていますが、少し離れたところに5区。さらに林ヶ谷池と中谷池に挟まれたエリアに1区から4区がまとまっています。
それぞれの区画内にはゆったりとしたスペースがあるので、お彼岸などでたくさんお墓参りの人が来ても、混雑しないだけの余裕があります。
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下谷の杜壁面型墓所
こちらは一般墓所の5区の奥にある下谷池のさらに奥に位置している下谷の杜壁面型墓所です。
この墓所は下谷池と木々に囲まれた奥まった静かな場所にあるため、自然に包み込まれているかような不思議な安心感が感じられます。
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中ノ谷の杜壁面型墓所
中ノ谷の杜も壁面型墓所です。ここは2019年7月新規開発したエリアで、墓石も土地も真新しい状態です。
傍に2つの長い階段があり、登って行くと高台のエリアに到着します。
高台のエリアにはまだ工事中の墓所が多く、真新しい名前の入っていない墓石が並んでいます。
工事を行う作業員の方々の姿もちらほら見えます。まだ敷地に余裕がありそうなので、今後また拡張されるかもしれないという期待感を抱かせてくれます。
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龍ヶ谷の丘集合個別型墓所
水辺の広場から程近い龍ヶ谷池の近くには2ヶ所の墓所があります。
まずは龍ヶ谷の丘集合個別型墓所に行ってみます。
集合個別型墓所は、A区、B区、C区とまるで扇風機の羽のように3方に区画が広がっています。A区は1〜32側、B区は1〜23側、C区は1〜28側まであります。
集合個別型墓所では個別のお墓にお花やお線香をあげる場所がありません。その代わりに各区画の前に合同の線香立てと花立てがあるので、そちらにお供えをすることになります。
壁面型墓所との価格の大きな違いはこの点なのかもしれません。合同の花立てにはお花が沢山お供えされていて、華やかな印象です。
個別にお供えできないのは残念ですが、遠方にいてなかなかお参りができないご家庭はお供えができないという申し訳ない気持ちから解放されるかもしれません。
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龍ヶ谷の丘芝生型墓所
次に同じ龍ヶ谷池の近くにある龍ヶ谷の丘芝生型墓所です。
こちらは少し高地にあります。長いスロープを抜けていくと、大きな円錐型のモニュメントがあり、その奥に約2,000区画の芝生型墓所が広がります。
芝生型墓所は「自然に還りたい」という昨今の消費者ニーズに合った人気の墓所の一つです。ガーデン式で、ヨーロッパのお墓のような雰囲気があります。
こちらは個別でお参りが可能なので、お墓にはお供えされたお花が並びます。しかし防火の観点から墓前でお線香をあげることは禁止されています。円錐のモニュメントの外枠部分が線香立てになっているので、お線香はここであげます。
全体的に墓石の高さが低いため、墓石が視界を遮ることなく全体が広々と感じられ、とても解放的で明るい雰囲気です。
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公園事務所とサービスセンター
林ヶ谷池の手前には公園事務所とサービスセンターがあります。こちらは南側の入口を入ってすぐの場所になります。
訪問した日は、石材店や庭師など業者の車が駐車場にたくさん停まっていました。事務所の受付時間は8:30~17:30。休務日は年末年始(12月29日~1月3日)のみとなっています。
サービスセンターには、休憩所、お手洗い、飲み物の自動販売機が設置されています。
休憩所は冷暖房が完備しているので、暑い日のお墓参りのあと、休息をとるのにぴったりです。ゴミ箱もあるので、お参りで出たゴミはこちらで捨ててもいいようです。
バスの時刻表が貼ってありますが、サービスセンターからバス停までは少し距離がありますので、余裕を持って出発した方がよさそうです。
早野聖地公園の募集について
早野聖地公園は自然との共生というテーマにあった穏やかで雰囲気のよい霊園という印象でした。
階段やスロープもありますが、傾斜は比較的穏やかなので高齢の方でも負担が少ないようです。段差もあまり気にならず、バリアフリーも進んでいます。
令和6年(2024年)11月1日~11月30日の期間で「早野聖地公園」の使用者募集が行われます。
詳細は下記よりご確認ください。