築地本願寺の魅力紹介!カフェや買い物も楽しめる話題のお寺

築地本願寺

寺院といえば閑静な空気の流れる場所というイメージがあるのではないでしょうか。
築地本願寺は「開かれたお寺」を目指し、そういった従来のイメージを覆す、ひと味違ったユニークな寺院となっています。
この記事では、そんな築地本願寺の魅力をご紹介します。

ユニークなお寺?築地本願寺とは

築地本願寺は、京都の西本願寺を本山とした、浄土真宗本願寺派の直轄寺院です。
インドの古代仏教建築を模した外観でありながら、内部は伝統的な真宗寺院の造りとなっており、その建造物を見て回るだけでも楽しめるでしょう。

しかし、築地本願寺の見どころはその建物の荘厳さだけではありません。
さまざまな行事が行われていたり、コンサートが開かれたり、さらにはカフェやショッピングが楽しめたりと、ただの寺院という枠に収まらないのが、この築地本願寺なのです。

築地本願寺の歴史

築地本願寺の始まりは、浅草横山街に建てられた坊舎・浅草御堂でした。やがてその浅草御堂の整備が進むと、本願寺の別院としての役割を担うことになります。1625(寛永2)年、本願寺の別院として江戸幕府から公認されました。

しかし、その浅草御堂は1657(明歴3)年、大火事により焼失してしまいました。その後、幕府の区画整理のため、もとの場所での再建はかないませんでしたが、八丁堀の海上が代替地として用意されます。そこで弟子たちは海を埋め立てて土地を築きました。再建されたのは1679(延宝7)年で、「築地御坊」と呼ばれるようになりました。現在の「築地」という地名の元にもなっています。

1923(大正12)年の関東大震災による火災にて再び本堂は焼失。1934(昭和9)年に再建され、その建物が現在の築地本願寺の形となっています。
「築地本願寺」と呼ばれるようになったのは、2012(平成24)年のことで、それまでは本願寺築地別院と呼ばれており、その年に築地本願寺と改められました。
やがて2014(平成26)年には本堂、石堀、三門門柱が、国の重要文化財に指定されました。

築地本願寺の見どころ

オリエンタルな建築様式の本堂

築地本願寺は古代インド・イスラム仏教様式を取り入れた寺院で、その外装はかなり異彩を放っており、これは日本の寺院なのかと疑ってしまうほどです。中央外階段の左右には、カルラと呼ばれているインドの想像上の動物が鎮座しています。内部にもさまざまな動物のモチーフがあり、美しいステンドグラスも見ることができます。

ここでは結婚式や披露宴も開くことができます。立派なパイプオルガンが、華やかなシーンを演出します。
また毎週金曜日には、パイプオルガンによる演奏を楽しめるランチタイムコンサートが開かれています。入場料無料で大盛況のコンサートです。ぜひ鑑賞してみてください。

宿泊や食事も可能な第一伝道会館

敷地内にある第一伝道会館には、ティーラウンジや日本料理店が入っています。
また、ホテルや旅館並みの客室の宿泊施設も併設しているので、法事等があったときにも便利です。

本格的な劇場・ブティストホール

第一伝道会館の二階に、ブティストホールという劇場があります。164席の劇場で、生の声が奥までしっかりと届く造りとなっています。
一般の方も利用でき、サークルや講演会での利用にも便利です。

多くの著名人が眠る「和田堀廟所」

関東大震災によって消失した築地本願寺境内にあった墓地は、今の和田堀廟所(東京杉並区)に移転されています。
総面積24,500m2の広大な土地に、総区画数約4,100区画もの墓所を保有しており、歌人の九條武子夫人や樋口一葉、中村汀女をはじめとする多くの著名人が眠る墓地としても有名で、今でも多くの参拝者が訪れています。
駅から近く、明治大学和泉キャンパスが隣接しており周囲は賑やかですが、春にはソメイヨシノが咲きほこる美しい場所です。

日本一おいしい盆踊り

築地本願寺では、年間を通してさまざまな行事が開かれています。

その中でも、夏の風物詩ともされている盆踊りは、誰でも気軽に参加できるお祭りとして有名です。この盆踊りは近隣の飲食店が多数参加しており、「日本一おいしい盆踊り」を掲げています。
盆踊りのイベントとして仮装大会も開かれ、「中央区夜景八選」にも選定されています。一度ぶらりと覗いてみてはいかがでしょうか。

本当にお寺!?カフェ等が楽しめるインフォメーションセンター

築地本願寺は「開かれたお寺」を目指しており、2017年にカフェ等が楽しめるインフォメーションセンターがオープンしました。
施設内にはブックストアやオフィシャルショップなどが入っており、お寺に詳しくない人でも、休憩やショッピングなどで気軽に楽しむことのできる施設です。

特におすすめなのが、全国で5店舗展開中の和モダンのカフェ「築地本願寺カフェTsumugi」です。
珍しい和風グラノーラ、「京都産あられと宇治抹茶の和グラノーラ~カプチーノ風~」、健康的な「18品の朝ごはん」などはおしゃれで健康的なメニューとなっています。

ブックセンターでは店内のWi-Fiを利用して無料で築地本願寺にまつわる歴史本や法話集を読むことができます。また、オフィシャルショップでは、仏教に関連する文房具や本堂の意匠や歴史に関連するオリジナルグッズも購入することができます。

《墓所紹介》築地本願寺 納骨堂

築地本願寺 納骨堂は、本堂1階にあり、2,072区画が設けられています。最寄駅は東京メトロ日比谷線で「築地」駅下車、徒歩1分のところにあります。参拝時間は9:00~17:00です。
普通区画の場合は、永代使用冥加金150万円にて収納してもらうことができます。最上段・最下段を含む2区画をセットにした特設区画の場合は、永代使用冥加金200万円にて収骨できます。

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現代のスタイルに合わせたお墓「合同墓」

永眠後は家族代々のお墓に眠るというのが、今までのよくあるスタイルでした。しかし最近は、「夫婦だけのお墓」「個人のお墓」というお墓も珍しくなくなってきました。築地本願寺合同墓はそんな方々のために、個人のお骨を収蔵するために開設されたものです。

◎築地本願寺 交通アクセス

最寄駅:東京メトロ日比谷線「築地」駅、1番出口から徒歩1分

◎本堂参拝時間

4月~9月:9:00~17:30
10月~3月:9:00~17:00

まとめ

長い歴史を誇る由緒正しい築地本願寺。しかし、現代の人々のライフスタイルに合わせて変化していくこのお寺は、さまざまな楽しみや学びを私たちに与えてくれます。気軽に訪れて、浄土真宗の教えに触れてみてはいかがでしょうか。