【墓マイラー】安藤サクラの曾祖父・犬養毅の墓は青山霊園に。歴代総理大臣とともに静かに眠る

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青山霊園の警視庁墓地エリアにる犬養毅の墓

NHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」に主人公として出演していた女優の安藤サクラの曾祖父は、言わずと知れた戦前の政党政治家・犬養毅である。今回はその犬養毅について語ってみたい。

犬養毅の墓は青山霊園の中の警視庁墓地エリアにある。

このエリアには戦前の大物政治家、官僚の墓が林立しており、初級墓マイラーにとっては第一に訪れたい場所の一つであろう。

例えば、首相経験者だけでも、犬養毅の他に加藤高明、濱口雄幸、加藤友三郎等の墓が。その他にも、牧野伸彰、山本龍雄、小村寿太郎、井上準之助など戦前の政治史には欠かせない大物の墓が並んでいる。

 五・一五事件での壮絶な死

ご存知の通り、その犬養毅の死は、今でも語り草になっている。いわゆる五・一五事件である。

当日、首相官邸で休んでいた76歳の犬養毅の許に突然、若手軍人が9名現れて、一斉にピストルの引き金を引いたというが、実際に命中したのは3発だけだった。

気骨のある犬養毅は、その命中率の低さに対して「最近の軍はどういう訓練をしているのだ」とうそぶき、しかも、余りに悲惨な状況に震える家人にタバコに火をつけさせ、血まみれになりながらも、「今の若者を呼んでこい。話してやる」と最後まで話合いを求めながら息を引取ったという。まさに、壮絶な死であった。

そして、日本はこの五・一五事件以降、ますます軍部の発言力が増し、戦争へと突き進んで行くのであった。

犬養毅とアジア主義者・頭山満との友情

犬養毅は政党政治家としてとは別に、篤志家としての一面も持っていた。特に、中国の孫文やインドのラス・ビハリ・ボースなど、アジア諸国の革命家は来日するたびに犬養毅を始めとする、いわゆるアジア主義者達を頼った。それに対して彼らは、時の政府の方針に反していたとしても、ある時は資金援助をし、ある時は匿ったりもしていたのである。

そんな犬養毅と最も親しい間柄だったのが、アジア主義者の巨頭・頭山満であった。彼らは立場の違いを超えた友情で結ばれていた。そして、その事実を示すかのように、頭山満の墓は、犬養毅の墓と向き合うように建っている。想像力を逞しくすれば、それは、まるで死んだ後も、二人の友情は続いているようにも見える。さらに言えば、何かを語っているかのようにも見える。

果たして、現在の日本がアジアで置かれている状況について、二人は、墓の下で何を語っているのであろうか。

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