お墓の歴史は江戸時代の檀家制度に端を発します。
檀家制度は元々キリスト教の弾圧を進めるために作られた制度です。その過程でお寺と庶民の間に強い結びつきが生まれ、お墓を建てる習慣が根付きました。以前は1人ずつ埋葬される個人墓が主流でしたが、土地不足などの理由のため、明治時代以降、土葬から火葬に変わり、また現在の家墓の伝統が生まれたのです。

お墓の相続(承継)
お墓の承継とは、お墓の名義人(使用権を持つ人)が亡くなった際に、お墓を継ぐことです。これまでは長男が継ぐことが一般的でしたが、現在は少子化の影響などで親族の承継者を確保することが難しくなっています。
民法による定め、相続税、承継ルール、名義変更方法手数料など
お墓の継承について、民法897条によると、通常は慣習に従うものの、被相続人の指定があれば親族以外でもお墓を承継することができます。口頭や簡単な書面でも指定できますが、遺言状を正式に作成しておくことで無用のトラブルを避けることができます。遺言書は公証人役場や弁護士事務所などに問い合わせるとよいでしょう。
お墓を承継するときは、承継者が墓地管理者に「墓地使用者の名義変更届け」を提出します。また、提出する際には墓地管理者が定める名義変更料を支払います。
承継者が不明である場合は、家庭裁判所が承継者を指定します。
お墓の無縁化
承継者がいないお墓の増加、永代供養、墓じまい

お墓と墓地の種類
墓地・霊園:公営、寺院、民営
お墓:家墓、永代供養墓、新しいタイプ(個人墓夫婦墓両家墓、納骨堂)
お墓と墓地の関係:墓地は借り物
お墓を建てるためには墓地が必要です。お墓を買う場合、墓石は購入することができますが、墓地は借地扱いになります。よく耳にする「永代使用料」というのは墓地の上にお墓を建てる権利のことです。
新しいお墓の建立(流れと費用相場)
新しくお墓を建てるときは、まず墓所を購入します。そして、石材店で墓石やお墓の形状を選んで完成予想図と見積もりを元にお墓のイメージを固めます。その後、工事を注文し、最終確認を経て設計図を元に建立作業に入ります。また、工事には3週間程度かかります。
お墓の費用は石材の種類などによって幅がありますが、100万円から高いものでは200万円以上かかります。
お墓の維持管理(管理する人費用)
納骨時期については、通常、四十九日が過ぎてからお墓に遺骨を納め、供養します。
また、お墓の維持管理料は年間4,000円〜14,000円が相場とされています。また、お寺の墓地を利用している場合は行事の参加費などが加算されることもあります。お墓の管理は墓地管理者によって行われます。
お墓参り(意味、時期頻度、やること概要)
お墓の引っ越し、改葬(流れと費用相場)
まとめ
お墓が広まったきっかけはキリスト教の弾圧でしたが、そのおかげでご先祖様を祀る習慣が生まれました。また、お墓は時代によってその形状を変え、現在も新しい形態のお墓が生まれています。また、核家族の増加や承継者の不足もあり、改装などを望む方が増加しています。お墓の改装や承継者がいないお墓について相談したい方や、新しくお墓を建立する予定の方は、いつでもお気軽にお問い合わせください。