樹木葬は格安の埋葬方法なのか?タイプや埋葬方法で徹底比較!

昨今、その言葉が取り上げられることが多い、樹木葬。その名称の通り終の棲家として墓石の代わりに樹木を墓標とし、その木の下などに埋葬する方法ですが、その簡易な埋葬方法であることから総体的に安価である場合が多くみられ、墓じまいや改葬などの場合も選択されることがある人気の供養方法です。しかし、すべての樹木葬が格安であるとは必ずしも限らないという現実があります。「民営霊園」「公営霊園」「寺院墓地」など、あらゆる霊園や墓地において展開されています。

この記事では樹木葬の費用相場とその内訳、埋葬方法による違いなどをご紹介しながら、格安の樹木葬について考えたいと思います。

都道府県一覧から霊園・墓地を探す

いいお墓では、ご希望のエリア、お墓の種類や特色・こだわり、宗旨・宗派などの検索条件で全国の霊園・墓地を探すことができます。

樹木葬の費用相場はどれくらい?

「いいお墓」をご利用いただき、お墓を実際に建てられた方を対象に、第11回「お墓の消費者全国実態調査」を行いました。前回調査(2018年)と同様、都道府県別のお墓の購入平均価格やお墓のタイプなどの情報をまとめています。

2019年度平均購入価格

一般墓・樹木葬・納骨堂の平均購入価格を種類別にみていくと一般墓は 176.2 万円、樹木葬は 68.8 万円、納骨堂は 87.7 万円となりました。
一般墓の平均購入価格は昨年を 22.0 万円上回る結果となりました。東京都を中心に都市部の平均価格が上がった要因として、地価の高騰による永代使用料(土地の使用料)の値上がりが挙げられます。また、デザインの自由度が高くなり、お墓にこだわりを持った人は墓石の戒名彫刻費やデザイン費が追加されることも要因のひとつです。

一方で樹木葬と納骨堂の平均購入価格は、昨年を下回っています。要因の一つとして、消費者の嗜好が永代供養墓に移り、需要が高まるなか、墓地や霊園間で価格競争が生まれていることが考えられます。また樹木葬は基本的には宗旨宗派不問のところが多いため、そういう理由でも、宗教上の宗旨宗派にとらわれたくないという方が樹木葬を選ぶ需要が高まっています。

樹木葬の費用についての考察

「一般墓」「納骨堂」と比べると「樹木葬」の価格は格安ではあります。ただし「樹木葬」は一人での納骨、「一般墓」は数人での埋葬ということを考えると、「樹木葬」で夫婦とか、子どもまでを一緒に埋葬するということを想定すると、決して格安とは言えない場合もあります。

最近人気の樹木葬墓地とは?タイプや埋葬方法、費用内訳を細かに説明!
近年人気が高まっているのが「樹木葬」です。募集が開始されたらすぐ埋まり、人気の高いところでは応募倍率が10倍になるケースもあるほどです。 この記事では、実際に樹木葬を選んだ人の意見を紹介します。

埋葬方法によって価格は変動する

樹木葬は、継承する必要のないお墓であることが多いです。一定期間は管理者である寺院や霊園による供養が行われ、その後合祀されるケースが多いです。よって継承者が不要な永代供養の形式となっています。

樹木葬の埋葬方法には合祀型(合葬型)と個人型の2種類があり、それぞれの埋葬方法ごとに価格は変わってきます。合祀は「合わせて祀る(まつる)」、合葬は「合わせて埋葬する」という意味の言葉です。どちらも同じく、骨壺から焼骨を取り出し、ほかの人のご遺骨と一緒にする埋葬方法のことを指します。ご遺骨は合祀により色々な人の遺骨とひとまとめにされ混ざった状態になり、長い年月をかけて土に還るかたちで地面に埋葬されます。

合祀型(合葬型)

ほかの方と同じ敷地内に故人の遺骨を埋葬する合祀型は、埋葬される多くの方に対して一本の木をシンボルツリー(墓標)とします。そのため樹木葬の中でも格安で、相場は30万円ほどです。場所によっては5万円ほどの格安費用で行える場合もあります。格安で樹木葬を探すと、ほとんどが合祀型になりますが、一度合祀にすると、後からご遺骨を取り出すことができませんので注意が必要です。

個人型

個人型の場合は個人のスペースを設けたり、一本の木を独占してシンボルとしたり、合祀型に比べて割高になります。相場は70万円ほどですが、高いところでは100万円ほどになる場合もあり格安とは言い難いです。夫婦・家族だけでなく個人(一人)でも入ることが可能です。納骨後、一定年数経過後は坊さんにより集合墓地(合祀・ごうし)に移動され、読経を執り行い永代供養されることがほとんどです。

【よくわかる】樹木葬の費用 - その内訳、埋葬方法別の相場を徹底解説!
樹木葬にかかる費用についての解説記事です。費用や内訳、埋葬方法別の費用相場、オプションサービスにかかる費用など、樹木葬を購入する際に必要になる費用について詳しく解説しています。なぜ一般的なお墓よりも安いのか?そんな疑問にもお答えします!

樹木葬費用の内訳

樹木葬の費用には、いくつかの項目が含まれています。一つの項目では格安でも、それぞれの項目の有無や費用規模で、費用総額が変わってきます。

永代使用料

通夜の後、火葬、葬送を執り行い「13年」「17年」など決まった期間(年忌法要の期間に合わせることが多いようです)、骨壺に入れて埋葬し、合同墓などに合祀された後に遺骨を永代供養として土に還すという方法が多いです。供養料には戒名料込みというケースが多いようです。

埋葬料

故人の遺骨を埋葬してもらうための手数料で、複数の遺骨を埋葬する場合、遺骨1柱ごとに埋葬料がかかるのが一般的です。

銘板彫刻料

墓石代わりに、遺骨を埋葬した場所の近くに、銘板=石材などで作られたいわゆるネームプレートを設置できるサービスで、施主の希望に沿って戒名彫刻やお好きな彫刻を彫る場合、別途費用がかかります。

年間管理料

運営費や管理費などとも呼ばれる、お墓の管理をしてもらうために必要な料金ですが、昨今の樹木葬では年間管理料が無料という霊園や寺・墓地も増えてきました。

樹木葬のタイプ別特徴

樹木葬は、墓石の代わりに樹木を墓標(シンボルツリー)にし遺骨を自然に還す埋葬方法ですが、こういうものだという明確な定義はありません。そこで、樹木葬の主な3つのタイプである庭園タイプ・公園タイプ・里山タイプについて説明していきます。

庭園タイプ

ごく限られたスペースに、墓標となるシンボルツリーや花木を植えたガーデンタイプです。寺院の境内墓地や霊園の一角でも見られる、“都市型”の樹木葬と言えるでしょう。庭園・ガーデニング風の雰囲気を保つよう管理している霊園が多く、整理された美しさを感じることができます。

公園タイプ

墓域をマウント状にして芝生を植えたりするなど、まるで公園のような草花の自然が感じられる環境整備が成されたタイプで、園内の一角を樹木葬としている霊園が多いです。樹木は1~数本を墓域に植えるシンボルツリー型が多いようですが、一部、一区画ごとに植える霊園もあります。

里山タイプ

自然とより密接した里山という環境の中、「人を弔う静かな墓地で里山の草木を育てる」といった自然樹林保全の目的を持ったタイプです。死して自然に還るという希望を叶えたい方がお求めになるケースが多いようです。里山タイプでは山林や丘などの広大な面積を持ち、一区画に1本ずつ墓標となる樹木を植樹するところが多いようです。

樹木葬の埋葬方法について
近年人気が高まっているのが「樹木葬」です。募集が開始されたらすぐ埋まり、人気の高いところでは応募倍率が10倍になるケースもあるほどです。 この記事では、実際に樹木葬を選んだ人の意見を紹介します。

樹木葬にまつわるトラブルとは

樹木葬にまつわるトラブルは、お金に換算できない問題となってくる場合があります。

返骨ができない

合祀を選んだ場合、ほかの人と遺骨が混ざってしまうため、後から遺骨を取り出すことはできないという問題があります。

法律の許可が必要

樹木葬は、墓標が墓石から樹木になっただけなので、個人所有の庭などで樹木葬を行おうとした場合、「墓地、埋葬等に関する法律」に触れてしまうおそれがあるので気を付けたいです。

家族間で意見が分かれてしまうことがある

樹木葬は新しい埋葬方法のため、代々継いでいく伝統的なお墓の建立にこだわりがある場合、家族間で意見が分かれてしまうことがあります。行く先々のことは話しづらいものですが、一旦合祀されてしまうと後から遺骨を取り出すことができませんので、じっくりと家族間でコミュニケーションをとり、こころの内を語り合うことで、継承者全員が納得できる霊園やお墓選びをする必要があるでしょう。

【簡単解説】樹木葬とは?特徴や費用相場、メリット・デメリットがよくわかる!
昨今、注目を集めている樹木葬についての解説ページです。樹木葬の特徴や費用相場、一般墓・納骨堂との費用の違いを表で確認!樹木葬のタイプ、メリット・デメリットなど、樹木葬について知りたい内容をすべて網羅しています。全国の樹木葬探しは「いいお墓」におまかせください!

樹木葬の埋葬方法

シンボルツリー(墓標)の木の下に故人の遺骨を納骨する樹木葬には、いくつかの埋葬方法があります

遺骨を自然に還す散骨タイプ

遺骨を埋めるのではなく、撒くという供養の手法をとり、散骨のようにして自然に還るタイプです。通常の散骨や海洋散骨のように自然に還してしまうと、あとから改葬の希望がでた場合に、合祀と同様遺骨を取り出すことができませんので、生前に確認が必要です。

布などに包んで埋葬するタイプ

遺骨がほかの人と混ざらないよう、布や袋などに包み重ねて納骨していき、ひとつのスペースに分けて埋葬する共同埋葬型、遺骨を個々の区画に埋葬する個別埋葬型があります。布に包んで納骨するタイプもほかの方の遺骨と合祀され一緒になってしまう場合が多く、遺骨を取り出せなくなるケースが多いので注意しましょう。

専用の壺や筒などに入れて埋葬するタイプ

寺院や霊園専用の壺や筒などに遺骨を入れて納骨して、ひとつのスペースに分けて埋葬する共同埋葬型、遺骨を個々の区画に埋葬する個別埋葬型があります。葬儀の後、霊園や寺院専用の骨壷で納骨するため、ほかの人の遺骨と混じることはありません。ただし多くの霊園では一定期間終了後、合同墓などに合祀された後に、遺骨を永代供養として土に還すという供養方法がとられています。

樹木葬を選ぶ時の注意点

樹木葬を選んだ人の中で、選んで後悔した、失敗したと感じた人の意見です。

手入れの悪さ

樹木葬のエリア自体は手入れが行き届いていても、お墓や墓地エリアの周り以外は雑草だらけでやすらぐ気分になれない、という場所もあります。こういった点はパンフレットなどでは分からないことも多いため、現地を見学して確認をすることが大切です。

墓地の一角でしかなかった

樹木葬というと大自然に囲まれた場所で自然に還るイメージをしがちですが、近年では既存の霊園やお寺の寺院墓地の1角に造られた樹木葬の区画が造られるケースも増えてきています。そういった施設は一般的な墓地が近くにあるため、期待していた景観が得られずガッカリしてしまうことも。

アクセスが良くない場合がある

都市圏にある、庭園型、公園型の霊園は比較的アクセスが良い場合も多いですが、里山型は格安ですが山間部になど遠方の山林の中にある場合が多く、アクセスがあまり良くない場合があります。中には車でしか行くことができず、その上、山を登っていくという道程を経なければならないこともありお参りが大変なケースもあります。現在はよくても、将来高齢になった際にお墓参りが難しくなるケースもありますので、アクセスに関しても、現地に行って必ず確認した方がよい事項といえるでしょう。

線香やお供えが禁止

お参りの際には、墓前には線香やお花をお供えしたいと考える方も少なくないでしょうが、樹木葬の霊園の中には、消防対策やイメージを大切にするために、参拝時に線香やロウソクを禁止している場所があります。墓参り時の線香や位牌、お供え物についての決まりは、契約前に必ず霊園や寺に確かめておきましょう。

樹木葬は格安、は本当か? まとめ

故人の遺骨を樹木の下に埋葬するというシンプルな樹木葬ですが、ほかの埋葬方法に比べると比較的安価であることは間違いありません。しかし総じて格安であるかどうかは内容次第ということになるのではないでしょうか。

樹木葬の内容と費用を比較検討することが必要

何人で埋葬されたいのか、どのような条件なのか、などの供養方法によって、樹木葬の費用は変わってきます。また、いかに格安であろうとも、想定されるであろうトラブルなどはあらかじめ回避しなければなりません。メリットのひとつである安い費用と共に、デメリットも十分考慮して、さまざまな要件を選択することで自分の希望に叶う樹木葬を選ぶことができるのです。

エリアから格安で頼める樹木葬墓地を探す

5/5 (2)